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9/26 カーティス 小田部鋳造製造の梵鐘の録音と工場の見学 Curtis visit to the bonsho factory and two temples
カーティスは梵鐘(お寺の釣鐘)に興味をもってリサーチし始めました。

梵鐘は古くから日本の生活に鳴り響いていたはずの音です。
第二次大戦中に溶かして武器として利用するために梵鐘を差し出さなければならなかった(供出)お寺も多く、現在は鐘を持っていないお寺も実は多いようです。
最近では日常的に梵鐘を鳴らすお寺も減って来ているようですが、いまでも、アーカススタジオ周辺では夕方にどこからか鐘の音が聞こえます。

カーティスは新しいサイレンを作る上で、古くから日本の生活に溶け込んでいたはずの梵鐘の音を集めることにしました。
またその制作過程も見学したいということで、調べたところ,茨城の真壁町に創業800年の歴史を誇る小田部鋳造株式会社様があることが分かりました。

偶然アーカスプロジェクト担当の県職員が小田部さんとお知り合いで、そこからコンタクトをとり工場を見学させていただけることに!
あわせて小田部鋳造さんが制作した実際に茨城の2ヶ寺で使用されている梵鐘の音を録音させていただけることになりました。

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茨城県つくばの普門寺

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とっても綺麗なお庭とかわいい犬がいるお寺でした。


お坊さんに梵鐘の音は心を清める効果があることなどを教えていただきました。

カーティスは、読経など仏教の儀式において、なぜ音楽的な要素が重要な位置を占めているのかに関心があります。

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梵鐘の置かれている鐘楼

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小田部鋳造製造の梵鐘です。


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録音の準備をするカーティス

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次はいよいよ制作現場へ。
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小田部鋳造株式会社へ到着
関東地方では唯一の梵鐘製造元だそうです。


まずは三十七代目の小田部庄右衛門さんにお話を伺いました。
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工場の様子を見学させていただきます。
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外からの自然光が入る美しい場所

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制作に使用する特別な粘土

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鋳込みをするところ

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それから実際に梵鐘を衝いて音を聴かせていだきました。
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梵鐘の音は、梵鐘の中から聴くと外から聴くのとはまたちがう聴こえ方がします。
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カーティスは子宮の中にいるような感覚だと。
スタッフは宇宙にいるみたいだと言っていました。


その後もう一軒、小田部鋳造製造の梵鐘を使用されているお寺に伺いました。
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桜川市真壁町の薬王院

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ここでも梵鐘を録音をし、終わるとすっかり日が落ちて真っ暗になっていました。


カーティスは小田部さんに梵鐘の制作工程を撮影したいと申し出ました。
見学前から考えていたアイデアですが、実際に小田部さんにお会いし、工場の雰囲気に触れたことでより気持ちが高まったようです。
カーティスは、1週間ほど工場に通って日常の風景を撮影したいと言いましたが、工場は繊細な制作現場であり、他にはない小田部鋳造ならではの技法などもあるので、小田部さんが受け入れてくださるかどうかはなかなか難しそうでした。
帰りの車では気落ちしていたカーティスを見て、コーディネーターの私も悲しくなりました。
110日間という限られた日本の滞在のなかで、アーティストにはより充実した体験を提供してあげたいと思っています。

ーーーーー
この後、カーティスはより多くの梵鐘の音を録音するため、京都へ向かうことになります。

文:外山

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by arcus4moriya | 2017-09-26 15:11 | AIR | Comments(0)
9/9 ゲストキュレーター近藤健一さんとの初めてのミーティング The first meeting with the guest curator Kenichi Kondo
ウェルカムレセプションの翌日は、レジデントアーティストと今年のゲストキュレーター近藤健一さんの初めてのミーティングがありました。

選考過程ではアプリケーションを読み、過去作品も見ますが、じっくりアーティスト本人からプラクティスについて聞くのは初めてとなります。
自己紹介代わりに、まず過去作品についてみんなの前で一組ずつ紹介し、そのあと個別にアーティストとキュレーターのミーティングを持つことになりました。


まずはダニエルから。
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亡くなった祖母の遺品から見つけた家計簿を使った作品や、ルーマニア移民を取り扱った作品について。


次はカーティス。
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カーティスのプレゼンは独特で、これまで彼が撮りためたフッテージから約20分の映像を編集し、それを流しながら文章を朗読するという詩のようなものでした。
このミーティングのために時間をかけて準備したことが分かります。


最後はフリエッタとサラ。
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二人でペアとして取り組んだ過去の作品と、アーカスへ来る直前に行って来たアメリカのRabbit Islandというレジデンスでの活動について。
2人の活動が風景と言語を扱い、これまでのプロジェクトではなにかテキストを元に始めることが多かったということが分かります。

今回のアーカスプロジェクトでのリサーチではまだテキストはなく、これから探していくそう。
日本では言語の問題が大きいですが,どうなるのでしょうか。


一旦解散し休憩をはさんで今度はアーティストとキュレーター個別のミーティングへ。

まずダニエルです。
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日本でやろうと思っている16人の若者を集めたワークショップについて話しました。
ジョージ・オーウェルの1984のようなディストピア的な2028年という未来の架空の物語を若者たちに書いてもらうというものです。

日本の若者は、ヨーロッパの若者に比べてかなり政治に関する意識が低いですが、どうなるのでしょうか。
ダニエルはまだ、日本の9割の人が英語を自分の考えを満足に伝えることができるレベルでは話すことはできない、ということに気づいていない様子。

これから守谷で時間を過ごして、日本の現実を発見していってほしいです。


次はフリエッタとサラ。
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2人は利根川をリサーチするにあたり、まず自転車でフィールドトリップに行きます。
そこで実際に河の風景を知り、そこからリサーチを広げていくつもりだそう。

もうすぐ台風のシーズンなので天気予報をしっかり確認しなくてはいけないです。


最後はカーティス。
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日本で考えているサイレンのプロジェクトについて。
アーカスプロジェクトで行うリサーチは、彼がロサンゼルス・カウンティ・美術館(LACMA)から得たArt + Technology Lab Awardsというグラントで進める一連のプロジェクトの一部となります。

日本の火山活動が活発なところとして恐山に行きたいそう。
スタッフは鹿児島、近藤さんはまず手近なところとして箱根を勧めていました。

また、なまずが地震を引き起こすという神話に関心があり、なまずの生態の専門家に会いたいそうです。
加えて、自然災害を避けることができるといわれた密教の曼荼羅にも関心があるそう。

なまずの専門家はスタッフが調べ、曼荼羅に関しては美術館をあたってみることになりました。

もう気づいていますが、カーティスは放射状に平行していろいろなことに関心があり、訪れたい場所も会ってみたい人も格段に多いです。


これからみんなのリサーチがどのように発展していくのか非常に楽しみです。

文:外山


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by arcus4moriya | 2017-09-09 17:07 | AIR | Comments(0)
CIRによる茨城県・守谷市のオリエンテーション
茨城県と守谷市からそれぞれCIRによるオリエンテーションがありました。
We had orientations from CIR staffs from Ibaraki prefecture and Moriya city respectively.

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茨城県からはCIRのアンソニー・シマさんが来てくださいました。
Mr. Anthony Shima from Ibaraki prefecture gave a lecture


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守谷市からはルイーザが来てくれました。
Luiza came from Moriya city


茨城県、守谷市の生活情報について説明を受けました。
だんだんレジデントのみんなもアーカスプロジェクトでの生活に慣れつつあるようです。
They gave a talk on dairy life in Moriya, Ibaraki.
The resident artists seem to have been gradually getting used to lives at ARCUS Project.
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文:外山
text: Aruma

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by arcus4moriya | 2017-09-06 19:07 | AIR | Comments(0)
9/2 カーティスのスタジオ風景 Curtis's Studio
カーティスのスタジオ風景をご紹介します。

カーティスは、オルタナティブなサイレン(警告音)を制作するためにリサーチをしています。
地震速報のようなアラーム音は現在は電子音が主流ですが、カーティスはそれをもっと人間と自然の世界との有機的なつながりを表現したものに変えられないかと考え、日本で聞くことのできるいろいろな音(蝉,コオロギ、お寺の梵鐘の音など)を収集しています。
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音楽が好きなサポーターさんがカーティスのスタジオを訪れてくれた日がありました。
カーティスがそのとき取り組んでいた音の作品をサポーターさんに聞いていただきました。
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奥の2つのスピーカーから聞こえる音は、カーティスが普段座る位置で一番よく聞こえるように調整されています。

ギターが好きなサポーターさんとはすぐに意気投合して、それ以来カーティスは彼と一緒にピアノとギターで即興演奏をしています。
楽器を介しての言語を介さないコミュニケーション、特に即興はカーティスにとって人と関係を構築するための大事な方法なんだそう。
即興、つまり他者の動きに合わせて自分の反応を変えること、応答することは、実はカーティスのメインのトピックであるサイレンにも関わる、彼の活動の根底に流れているもののような気がしています。

その日スタジオには守谷中央図書館から借りてきた曼荼羅の本に入っていた曼荼羅の見本が飾られていました。
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左はカーティスが描いていたドローイング。
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黒板には彼の思考のノートがいろいろ残っています。
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カーティスのスタジオは、そのときそのときの彼の関心に合わせて刻々と変化しているので、いつ訪れてもおもしろい発見があります。
ぜひみなさんも遊びにきてください。

文:外山


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by arcus4moriya | 2017-09-02 17:00 | AIR | Comments(0)
8/30レジデントアーティスト市長表敬訪問 Courtesy Call on the Mayor
先日、レジデントアーティストが守谷市長に表敬訪問をしました。
We paid a courtesy call on the mayor of Moriya City the other day.

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アーティストはそれぞれ市長に自己紹介をし、アーカスプロジェクトでのプランについて語りました。
The resident artists introduced themselves and talked about their project plan at ARCUS Project.
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その後それぞれ持参したお土産を市長に渡しました。
Then, they gave presents to the mayor.
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カーティスはアメリカの国立公園で拾った、ガラス性のきらきらした黒い石
Curtis gave a black volcanic glass that he found at a national park in America.


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フリエッタとサラはベルギーのチョコレートと、メキシコのお酒メスカル
Julieta gave mezcal from Mexico and Sarah gave chocolate from Belgium


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ダニエルはドイツで見つけた戦車や戦闘機が描かれたカードと、フィンランドで見つけた70年代のコミック
Daniel gave playing cards with pictures of tank and fighter airplane that he found in Germany and a comic book from 70s' that he found in Finland

まだアーティストは到着して1週間ほどですが、すでにいろいろ行きたいところや会いたい人が挙がって来ています。
スタジオに遊びに来てくれる方も普段より増えてわたしたちも楽しいです。
どうぞ遊びにきてください。

The artists already started listing places to visit and people to meet and the ARCUS Studio has been getting more visitors than usual.
You are more than welcome to visit us.

文:外山
text: Aruma Toyama

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by arcus4moriya | 2017-09-02 10:35 | AIR | Comments(0)


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