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カテゴリ:テーブルミーティング( 3 )
4/6 テーブルミーティングvol.11 新しいディレクターと+冨井大裕「企画展=収蔵展」ツアー Table Meeting vol. 11 with the new director

2019年度初めてのイベント、テーブルミーティングvol. 11 新しいディレクターと+冨井大裕「企画展=収蔵展」ツアー を開催しました!

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学びの里は桜が満開です。



テーブルミーティングとは、アートだけに限らず、様々なジャンルをテーマに、テーブルを囲んで皆で交流しながら知識見識を深めるプログラムです。
参加者は誰でも発言・意見交換可能で、通常のトークイベントよりもカジュアルな雰囲気です。

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今回のテーマは「新しいディレクターと」。
2019年1月に就任した小澤慶介ディレクターが、アーカスに来てくれる方達に初めてしっかりと自己紹介し、お互いを知る事ができるような会になりました。


大学で仏文学を専攻していた小澤さんは、19世紀末の急速な都市化が進むフランスで、さまざな分野を超えた芸術家たちが思想を共有していたことを知ります。
そうして次第に、では自分が今生きている時代の雰囲気とは何なのかと、現代の思想に興味を持ち始めます。
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アンリ・ファンタン=ラトゥール《ドラクロワ礼賛》

そこで大学院ではロンドンへ留学し現代美術の理論を学びました。
(本当はポストパンクとかのミュージシャンに憧れていてギターを持って渡英)
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90年代のその当時、ロンドンではダミアン・ハーストに代表されるYBA(Young British Artists)が流行っていました。
ハーストは、牛の親子を半分にスライスしてホルマリン漬けにしたりする、センセーショナルで挑発的な作品で有名です。

一方、海を挟んだ大陸のフランスでは、キュレーターのニコラ・ブリオーが「関係性の美学」を提唱し、「物」としてのアートの存在価値ではなく、作品によって生まれた人と人との間の「関係性」に注目する考えが関心を集めていました。

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それから、もう一人重要なキュレーターであるオクウィ・エンヴェゾーについて。ナイジェリア出身で、ヨーロッパの有名な国際展(ドクメンタやヴェニス・ビエンナーレ)のキュレーターなどを務めた彼は、アートの世界に存在する欧米とそれ以外の国々(グローバル・ノースとグローバル・サウス)との文化間格差を縮めていくような取り組みをしました。

日本でも世界的な画家といえば、一般の皆さんはピカソやモネをまず思い浮かべるかもしれませんが、それはメインストリームとされてきた「アート」(とその歴史)が欧米圏で作られてきたものだからです。欧米には、美術館があり、アート作品が所蔵され(元植民地圏から奪ったものも含め)、それを展示してアートとして成り立たせる仕組みがあります。
美術館のような制度がない国ではそういう文化に触れる機会はありません。エンヴェゾーは、国際的な展覧会でアフリカのアートを紹介し、その後の2000年代のアートの一潮流を切り拓いていきました。

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現代アートってなんだろう?という質問までたどり着きました。
難しい問いですが、一つ言えるのは、現代アートとは、同時代を生きる人たちの考えを知ることのできる表象です。確率した一つの判断基準が存在するわけではないので、いろんな展覧会に出かけて、作品の良し悪し、面白いかどうかを批判的に議論することが大事です。


お客さんからもいろいろな質問が出たところで、後半は、もりや学びの里に展示されている冨井大裕さんの作品のツアーに向かいました。
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冨井大裕さんの作品ツアーは、普段から予約制で受け付けております!
ご希望の際はどうぞお早めにご連絡ください。


by arcus4moriya | 2019-04-06 14:00 | テーブルミーティング | Comments(0)
テーブルミーティングvol.5 「アリス・イン・守谷 - フランシス・アリスから考える -」 ...猛暑の日。
ようやくお盆に入りましたね。
先週からの猛暑は、前から予報で知っていたとはいえ、まさかこんなに暑い日がやってくるとは思いもしませんでした。
アーカススタジオMECには、ついに先週からスポットクーラーを導入し、真夏の熱中症対策を少しずつしてきたつもりで...。(普段は保冷剤を常時首に巻くとかw)
先週末土曜日は、午後から「つくばスタイル」さんの取材がありました。
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うだるような暑さの中、我らがチーフが涼しげな顔で取材対応している間も、みんなの汗が止まらないオフィス...既に扇風機が4つ(この日もう一つ導入!)フル回転しているのに中の気温は上昇するばかり。

夕方になっても、冷風機の表示温度は37度!!!!!!!。
さて、毎度夕刻から始まる本日のテーブルミーティングvol.5が始まりました。
こんなサウナ状態にも関わらず、本日は市内外・県外からもたくさん人が集まってくださいました。
そして東京都現代美術館のキュレーター、吉崎和彦さんの企画された「フランシス・アリス」展をテーマに、参加者全員が聞きたいことや、話したいことをテーブルを囲んで共有しました。

実際に見に行った人なら共感しやすいかもしれませんが、今回は吉崎さんからアリスが作品の背景でどんな人で何を考えながら制作活動をしてきた人なのか、その回りにはどのような状況やどんな社会・人たちがいるか、など具体的に実際に作品を見ていない人でも、もっと知りたくなるような話をしていただけました。
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まずアリスの紹介から始まります。例えば 「トルネード」...毎年三月になるとミルバ・アルタへ通ってトルネードの中に突っ込んでいく、アリス本人。それを既に10年続けていたそうです。それはまるで、台風の目の中がどうなっているのかを知りたがるような子供のような気持ちが思い起こさせているらしいです。そのトルネードの中の空気の感じは、無音で見たことのないような世界なのだそう。ほかにも
ひたすら氷の塊が溶けるまで町の中を歩いたり。ジブラルタル海峡に想像上の橋を架けようとしたり。

一瞬「アホやろっ!」とツッコミ入れたくなるようなことを、真剣に堂々とやっていくその過程や、アリス本人が子供の遊びのような感覚で拾い上げる視点について、各作品の説明を交えながら、参加者からも質問や意見が飛び交いました。

アリスのホームページで彼の映像作品が自由に見られる、その上ダウンロードもできるのに、あえて現代美術館で映像作品を展示する理由。や、仕掛けを語る吉崎さんがアリス本人とじっくり話し込みながら今回の展示を企画したのは、
「観る」、という行為も、「作る」という行為も、同等の立場で居られる状況を作りたかったからなのだそうです。
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例えば、みんなで列になって山の土を10cmだけ掘りずらして移動する(!)状態を、わざわざヘリコプターで上空から撮影する、作品も圧巻です。無駄・無意味なようで、笑いを誘う、アリスの作品。そこには作ること(掘ること)に参加する人の達成感までもが映し出されていたりします。...ただ10cmだけ山を掘り進めるっていうだけの単純な重労働なのにも関わらず。タイトルは「信念が山を動かすとき」(2002)。それを見ている人も傍観者でありながら、映像によって共感できる部分も出てくるように感じます。さらには、(現美での)観ている人がいる状況や空間さえもアリスと吉崎さんによって作られている展示の一部である、という感じも伝わってきました。

プロジェクトをする為の「資金源」に関する質問も出ました。
プロジェクトに関するドローイングなども描いているアリス。…アイディアが壮大な物語のようなプロジェクトであるがゆえ、この全体のロマンティックな物語の断片を手に入れたい人が、(彼の作品の一部を)買うことによって資金がうまれ、プロジェクトが成り立ちます。元々彼は絵が描けなかったそうな。職人さんに手伝ってもらったりしつつも、独学で学んだとのこと。ジブラルタル海峡編にも展示されているように、欲しくなるサイズ感と色合い...も魅力です。
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そんなアーティストと地元との関係について。アリスと作品と地元の職人さんとの間で良い経済が回っているのだそう。投資したい人、工房で働く人、彼の作品のために動く人…などの点と、その地域に関して社会問題も取り入れてアリス本人も活動してる点(=作品になっていく)が繋がってきました。メキシコではとても目立つという彼の193cmという身長もポイントなのだそうです。

...聞いていると、守谷に外国人がやってきて、何か作る為に市民のご近所さんがあれやこれやと手を貸してくれて作品が作られていくような感覚、あのプロセスに、似てなくもないような....
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あっという間に日も暮れて、外からも何をやっているんだろうとスタジオMECを覗き込む人たちもいました。
時間を過ぎても、まだ参加者は残って吉崎さんと一問一答をしておりました。
それはアリスから考えた末にでてきた面白いトピックでもありました。今回の展示にまつわるカタログやチラシ、はたまた紙の素材ひとつにとっても、こだわり抜いて作り上げられたものである背景も伺えて、参加者の皆さんも暑さを通り越して熱く語っておりました。
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現在「ジブラルタル海峡編」が開催中ですが、ぜひこの展覧会をご覧いただきたいと思います。オススメです!(facebookではこちら!
吉崎さんはじめ、ご参加いただいた皆さんも、暑い中長時間に渡り、ありがとうございました!
by arcus4moriya | 2013-08-10 14:08 | テーブルミーティング | Comments(0)
テーブルミーティングvol.4 「好き」「嫌い」で語ること。
7/20(土)、テーブルミーティングvol.4 —「好き」「嫌い」で語ること。— を開催しました。
今回は、参加者が各自の“好き(嫌い)な作品やアーティスト”の資料を持ち寄り、語る会。語る際の指標は、美術史的解釈は一切抜きにして、どう「好き」なのか「嫌い」なのかということになります。

アーティストや美術関係者でなくても、作品について語るとき、それが「好き」か「嫌い」か、専門的知識がなくても語れるはずです。難解な話や、小難しい理屈は抜きにして、自分が好きな(嫌いな)アートについて話してみよう、という会でした。

まずは、参加してくれた方が発した、“中島みゆきの好きな歌詞”からスタートしました。「曲としてではなく、詩としても成り立つと思う。」という発言からは、中島みゆきの歌に、昨今のJ-popに足りていない何か…発信したいメーッセージの強度があるのでは、ということを感じました。
そこから話はネットサーフィンのごとく派生してゆき、美術作家に限らず、歌手や映画監督、そして今話題のクリスチャン・ラッセンも登場(そしてやはり、彼の存在はここでも議論を生みました)。

友人の作品の紹介あり、日本画の超大御所作家への尊敬の眼差しあり、向月台と銀沙灘(銀閣寺)を作った名も知らぬ故人への憧れあり…
終わってみれば、もっと個人の好みに依ると思われた、各自が抱く作品群への熱い思いは、その場に波及し、共感を生むといった現象が見られました。
そして、美術史の文脈を全く抜きに作品の良さを語るのは難しいということにも気付きました。私たちは、美術史を知ることと引き替えに、失う感覚があるのでしょうか。

世の中には、まだまだ知らないおもしろい作品があるのだなと思えた3時間でした。

写真は、持ち寄った「好き」な作品や資料です。
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次回のテーブルミーティングもお楽しみに!
by arcus4moriya | 2013-07-20 21:42 | テーブルミーティング | Comments(0)


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