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2019年夏...まもなく今年のAIRプログラム始まります!

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みなさんこんにちは。
昨日で立秋を迎えました。とはいえ、猛暑が続きますね。
アーカススタジオでは、来月から始まるレジデンスはじめ新しいプログラムにむけて準備中です。

2019年度のアーティスト・イン・レジデンス(以下AIR)プログラム公募結果を7月に発表しました。
今年は88カ国・地域から665件の応募がありました。詳細はこちらの発表サイトを御覧ください。

審査員に水戸芸術館の竹久侑さん、東京都写真美術館の田坂博子さんと小澤ディレクター、実行委員会との厳正なる審査の結果、以下の3名が選出されました。選出理由についてはホームページの下段に続くディレクターコメントをごらんください。
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クリストファー・ボーリガード [イタリア]
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渡邊 拓也 [日本]
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ルース・ウォーターズ [英国]

今年もたくさんの応募があり、ユニットやグループ、またロシアやアフリカ大陸からの応募も多く、表現の多様性も年々変化しています。
昨年に引き続き、年齢制限を設けるなど公募条件の追加変更によって若干の応募数減少が見込まれるかと思ったものの、海外からは642件の応募がありました。
倍率は....321倍。2017年は717件、2018年は655件....枠が拡大するのが本来理想ですが、アーカス名実ともに登竜門となりつつあります。
※アーカス:ラテン語で「門」を意味し、新たな芸術が創造される「門」となること、また「ARCUS=ART×FOCUS」から、茨城が「芸術活動の中心地」となることを願って命名されました。

そして何よりも26年目のアーカスプロジェクトとして新鮮なのが、念願の日本人枠の復活です。2008年以降、海外作家のみの招聘が続き10年のブランクがあったものの、10年ぶりの受入れ再開を喜ぶ声も多数いただきました。
今年度のAIRプログラムは9月4日からスタートします。

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また、今年のエクスチェンジ・レジデンシー・プログラム(ERP)の派遣アーティストも決定しこちらで紹介しています。今年度も英国はスコットランドのHospitalfieldでの受け入れで、佐藤朋子さんが選出され9月2日から派遣します。
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佐藤 朋子[日本]

連携先のスコットランドでは、現在アーカスに派遣するリサーチャーを公募しています。是非興味のあるスコットランドの知人友人などいましたらお知らせください。
公募概要、応募条件などはこちらの
で掲載されています。スコットランドベースのキュラトリルな関心をもっているアーティストやキュレーターなどが対象ですが、今年度どんな招聘リサーチャーが来日するか楽しみです。

AIRとERP、いずれも9月から始動します
両プログラムとも、ぜひご期待ください。

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そのほか、今年新たな公開講座やワークショップなどさまざまなプログラムを鋭意準備中です。
そんなアーカスプロジェクトからのお願いを最後に。
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アーカスプロジェクトをご支援していただける個人や企業/法人の皆様を募集しています。
ご支援くださった方への特典もご用意しています。

☆☆☆ご協賛特典☆☆☆
特製ポストカード(非売品)、公式ウェブサイトへのお名前の掲載、オープンスタジオでのスペシャルガイドツアー、小澤ディレクターによる特別レクチャーなど
◎詳細はこちらのページからご覧いただけます。(下にスクロールしてください)

時代に合わせて成長を続けるアーカスプロジェクトの活動への
ご支援、応援を心よりお待ちしております。アーカスにどうかみなさまの愛の手を…m(_ _)m










# by arcus4moriya | 2019-08-10 17:48 | AIR_2019 | Comments(0)
4/6 テーブルミーティングvol.11 新しいディレクターと+冨井大裕「企画展=収蔵展」ツアー Table Meeting vol. 11 with the new director

2019年度初めてのイベント、テーブルミーティングvol. 11 新しいディレクターと+冨井大裕「企画展=収蔵展」ツアー を開催しました!

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学びの里は桜が満開です。



テーブルミーティングとは、アートだけに限らず、様々なジャンルをテーマに、テーブルを囲んで皆で交流しながら知識見識を深めるプログラムです。
参加者は誰でも発言・意見交換可能で、通常のトークイベントよりもカジュアルな雰囲気です。

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今回のテーマは「新しいディレクターと」。
2019年1月に就任した小澤慶介ディレクターが、アーカスに来てくれる方達に初めてしっかりと自己紹介し、お互いを知る事ができるような会になりました。


大学で仏文学を専攻していた小澤さんは、19世紀末の急速な都市化が進むフランスで、さまざな分野を超えた芸術家たちが思想を共有していたことを知ります。
そうして次第に、では自分が今生きている時代の雰囲気とは何なのかと、現代の思想に興味を持ち始めます。
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アンリ・ファンタン=ラトゥール《ドラクロワ礼賛》

そこで大学院ではロンドンへ留学し現代美術の理論を学びました。
(本当はポストパンクとかのミュージシャンに憧れていてギターを持って渡英)
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90年代のその当時、ロンドンではダミアン・ハーストに代表されるYBA(Young British Artists)が流行っていました。
ハーストは、牛の親子を半分にスライスしてホルマリン漬けにしたりする、センセーショナルで挑発的な作品で有名です。

一方、海を挟んだ大陸のフランスでは、キュレーターのニコラ・ブリオーが「関係性の美学」を提唱し、「物」としてのアートの存在価値ではなく、作品によって生まれた人と人との間の「関係性」に注目する考えが関心を集めていました。

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それから、もう一人重要なキュレーターであるオクウィ・エンヴェゾーについて。ナイジェリア出身で、ヨーロッパの有名な国際展(ドクメンタやヴェニス・ビエンナーレ)のキュレーターなどを務めた彼は、アートの世界に存在する欧米とそれ以外の国々(グローバル・ノースとグローバル・サウス)との文化間格差を縮めていくような取り組みをしました。

日本でも世界的な画家といえば、一般の皆さんはピカソやモネをまず思い浮かべるかもしれませんが、それはメインストリームとされてきた「アート」(とその歴史)が欧米圏で作られてきたものだからです。欧米には、美術館があり、アート作品が所蔵され(元植民地圏から奪ったものも含め)、それを展示してアートとして成り立たせる仕組みがあります。
美術館のような制度がない国ではそういう文化に触れる機会はありません。エンヴェゾーは、国際的な展覧会でアフリカのアートを紹介し、その後の2000年代のアートの一潮流を切り拓いていきました。

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現代アートってなんだろう?という質問までたどり着きました。
難しい問いですが、一つ言えるのは、現代アートとは、同時代を生きる人たちの考えを知ることのできる表象です。確率した一つの判断基準が存在するわけではないので、いろんな展覧会に出かけて、作品の良し悪し、面白いかどうかを批判的に議論することが大事です。


お客さんからもいろいろな質問が出たところで、後半は、もりや学びの里に展示されている冨井大裕さんの作品のツアーに向かいました。
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冨井大裕さんの作品ツアーは、普段から予約制で受け付けております!
ご希望の際はどうぞお早めにご連絡ください。


# by arcus4moriya | 2019-04-06 14:00 | テーブルミーティング | Comments(0)
4/5 2019年度アーカスプロジェクト始動!
みなさんこんにちは。石井です。
4月に入りました。新しい年度のスタートです!
2018年度のレジデントが帰国してすでに4ヶ月近くが経ちました。あっという間ですね。
(いやはや、ご無沙汰してしまいました)

現在、2019年度のアーティスト・イン・レジデンス(以下AIR)プログラムの公募、真っ最中です。
実はいろいろお知らせしたいことがあり、改めてブログ更新します。ちょっと長文ですがお付き合いください。まずは昨年度のオープンスタジオから振り返りつつ.....キッズツアーやガイドツアー、ERPの上映会やジハドのレクチャーパフォーマンスなど、毎日何かが起こる5日間でした。
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オープンスタジオ(OS)にご来場者くださった皆さん、ご登壇いただいたゲストの皆さん、ありがとうございました。特筆すべきは、ゲストキュレーターの金澤さん企画。
オープンディスカッション、または大喜利」の様子は、今回はイメージダイジェストのみとしますが、必ずやリポートしたい内容です。
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 左から山峰潤也さん、田中みゆきさん、澤渡麻里さん、五十嵐純さん、金澤さん。
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皆さん笑いが絶えず....なぜって前代未聞の学芸員/キュレーターによる大喜利でしたから。こんなに笑顔だと一体何が話されていたか知りたくなるはず!
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下段左より、金澤さん、長谷川新さん、田坂博子さん、三本松倫代さん、黒澤伸さん。
かしこまってお約束の撮影をするも、カメラマンの加藤甫さんも見逃さなかったこの日のプログラム全てを終えた瞬間。
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OS 5日間のうち、2日間にわたり開催された「オープンディスカッション、または大喜利」。
表現を読み解くのに例えてみること。オーディエンスからも「面白かった、わかりやすくて楽しかった」と多くの感想をいただいたプログラム。ただそれだけではなく、巧みな言葉による謎かけで深い意味合いを堪能する、実に斬新な試みでした。(個人的には)シリーズ化希望です(笑)。
整ったらぜひリポートしますのでそれまでお楽しみに。
レジデントらの未公開活動プロセスや、オープンスタジオ各プログラムの様子、年度末の地域プログラムのご報告も随時アップしていきます。
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振り返ってみると。665件から選ばれた3名のアーティストと金澤韻さんの紡いでいったアーカス2018は笑顔が絶えないAIRプログラムでした。金澤さん、ありがとうございました!

....というわけで。2019年に入り、また新たな歴史の1ページがスタートします。
すでに公式アナウンスされましたが、改めまして。
2012年度から7年続いたゲストキュレーター制から、2019年度よりシステムが変わります。
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アーカスプロジェクトのディレクターに小澤慶介(アートト代表/インディペンデント・キュレーター) が就任しました。(プレ/パイロット事業時の岡田勉さん、辛美沙さん、帆足亜紀さん、遠藤水城さん、小田井真美さんに次ぐ6代目)
「就任にあたって」ディレクターメッセージはこちらからご覧下さい。

2012年度よりディレクター不在の7年間は、歴代のゲストキュレーター(チェ・キョンファさん、堀内奈穂子さん、西川美穂子さん、飯田志保子さん、服部浩之さん、近藤健一さん、金澤韻さん、とそうそうたる顔ぶれ!)のAIRディレクションによって、コーディネーター陣もアーカススタジオに吹き込む新鮮な風を取り込むように、毎年様々なかたちでアーティストたちの活動を支援することができました。プレ事業を含む1994年からの取り組みは25年になります。これも次々と”新たな展開を”、と代々繋いでくださったバトンによるもので、これまでに迎えたアーティストは103組(104名)を数えました(Exchange Residency Programを除く)。過去招聘アーティストらは帰国後、続々と国内外で活躍しています。
歴代ディレクターやゲストキュレーター陣のみならず、アドヴァイザーはじめ、AIR事業に携わる方々やプログラムに関わってくださったサポーターの皆さんも大勢。歴史を感じます。

このたびめでたく、より新しい時代にふさわしいアーティスト・イン・レジデンス事業へと、金澤さんから小澤さんへ、バトンが引き継がれました。
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小澤ディレクターとともに我々コーディネーター陣は26年目突入を迎え、前述したように2019年度は公募内容も一新します。
これまで国外招聘アーティストのみだったAIRプログラムの招聘枠に、日本国籍を有するアーティスト、つまり日本人アーティストも応募が可能になりました。(念願叶ってついに!)
実に10年ぶりの再開となります。

過去に滞在・輩出した歴代招聘アーティストには山出淳也島袋道浩岩井成昭さとうりさ眞島竜男澤登恭子北山美那子小泉明郎稲垣智子藤井光出田郷椎名勇仁という12名の皆さんがいます。先月、レジデンス公募説明会と題して藤井光さんに経験談をお話しいただきました。その様子はこちらのブログで。(必読!)
日本人アーティスト支援をちょっとおろそかにしてしまった10年を経て、その次世代を広く募集します。

詳しくは応募要項をこちらよりご覧下さい。締め切りは4月19日(金)必着です。
(もう一度言います。郵送で19日必着です。)
国外から2組、国内から1組、という構成で今年度のAIRプログラム、始動します。
スタジオで制作活動していくなかでの、完璧な完成は求めません。調査・実験・新たな事に挑戦するアーティストに時間と空間を提供します。フィードバックもご参照ください。


そして今週末の告知です。2019年度最初のプログラムは
テーブルミーティング Vol.11 新しいディレクターと +冨井大裕「企画展=収蔵展」ツアー からスタート!
ちょうどもりや学びの里の桜も満開になりそうなこの週末、7年ぶりにディレクターが就任したことを記念して、アーカスサポーターや守谷の皆さん、また、アーカスプロジェクトに興味があるけれどまだ来たことがない方々と、新しいディレクターとの最初の最初の交流イベントを開催します。

「現代アートってそもそも何なのか」という素朴な疑問をディレクターと語りたい方のお越しもお待ちしております。「アーカススタジオってどんな感じ?」と気になっているアーティストの皆さん、気軽にお立ち寄りください。守谷の街やアーカスを以前から知る皆さんも、これからのアーカスプロジェクトについてディレクターと共に語り合うことのできる機会です。

同日、2008年より恒久展示されている(知る人ぞ知る!)遠藤水城キュレーションによる冨井大裕さんの「企画展=収蔵展」では、特別に小澤ディレクターによるツアー形式で貴重な作品群を一部公開します。
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ちなみに幾度となく聞かれる基本情報を、最後にアーカイブ担当より。

『「アーカス」とはラテン語で「門」を意味します。そしてこの言葉に、若いアーティストの才能を発掘・支援し、国際的舞台に送り出す登竜門となること、そして日本の芸術活動の中心地(ART x FOCUS)となることを願って名付けられました。』
(1995年頃。ロゴを決める時の記録より/現リーフレットより抜粋)とあります。

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新たな門をくぐって、小澤ディレクターと新しいアーカスプロジェクトでお会いしましょう!



[最後の写真3枚+チラシ画像を除き、Photo: Hajime Kato]

















# by arcus4moriya | 2019-04-05 09:02 | AIR_2019 | Comments(0)
3/9 レジデンスプログラム公募説明会 at 森下文化センター Residence Program Orientation for Japanese Artist
アーカスプロジェクトでは2019年度のレジデンスプログラムより日本人アーティストの受け入れを再開することになりました!
2007年以来約10年ぶりの試みです。

そこで、アーカスプロジェクトをあまり知らない、アーカスに来たことがないけど公募に興味があるというアーティストを対象に、東京・江東区の森下文化センターにて公募説明会を開催しました。
ゲストスピーカーとして、2005年にアーカスに滞在し、現在は日本の現代アートシーンを代表するアーティストとして国際的に活躍している藤井光さんをお招きし、アーカスでの経験を語っていただきました。
パリを拠点に活動しながら、日本に一時帰国する方法を探していた藤井さんは、アーティスト・イン・レジデンスを利用することを思いつきます。

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(以下敬称略)
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藤井光(以下藤井):日本のレジデンスを探していく中で、アーカスプロジェクトは当時、ずば抜けて条件の良いレジデンスでした。日本の多くのレジデンスの滞在期間が2ヶ月ほどであった当時、アーカスは5ヶ月のフルサポート。応募には推薦書の提出も必要で、ややハードルの高いステータスのあるような印象があり、試してみようと思いました。

それまで10年間日本を離れていたので、いわば日本社会を知るための場でした。別の見方をするとある種ひきこもっていた人間が社会に出る移行期のような期間。制作活動もあるけれど、ディレクターの帆足さん*と話すことや、他のアーティストと話す緩やかなコミュニケーションの場でした。

*当時のアーカスプロジェクトのディレクターは帆足亜紀さん(現・横浜トリエンナーレ組織委員会事務局長)でした。


藤井:招聘条件に英語で他のアーティストとコミュニケーションがとれることとありますが、それは気にしなくて大丈夫。僕は英語はできなかった。どうやって話をしていたか分からないくらい。でもジェスチャーとかでどうにかなるし、滞在している間に英語力は伸びます。

小澤慶介(以下小澤):どういう毎日を送っていましたか?

藤井:スタジオから自転車で10分くらいのところに住むところが用意されていて、アーカスから借りた自転車で通っていました。ちょうど僕のいた時につくばエクスプレスが開通して。

小澤:今でも、アーカスの周りは畑がありますね。ベッドタウン化で守谷駅前には高層マンションが建ちましたが。

藤井:アーカスのある場所は守谷駅から離れているし、あんまり変わらない感じの風景なんじゃないかな。スタジオに行って机があって、パソコンを開いて、本を読んで調べ物をしてというような生活でした。

小澤:調査でどこかに出かけたりしましたか?僕の印象では、アーカスに滞在しているアーティストは市民に出演してもらったり、何か手伝ったりしてもらうことが多い気がします。

藤井:滞在していた時は、そもそもなぜ市民と共同制作しないといけないの?自分の制作をしに来ているのに、市民にそれを還元するのは義務ではないんじゃないか?義務にしたら問題があるんじゃないか、と帆足さんに投げかけてました。今でこそ、僕の制作は社会に参加するあるいは関わりを持つような作品のスタイルで認知されているけれど、当時の僕はむしろもう少し、社会を俯瞰的に見て、離れたところから「描く」ようなスタイルでした。自分自身が社会に入って行くなんて、、と思っていた。

小澤:それは作品との距離感が取れなくなってしまうから?

藤井:それもあるし、当時20代で若くて生意気だったこともあり、税金で運営しているレジデンスを正当化するために、アーティストを政治的に利用しているだけじゃないか、と思っていたんです。それでも、帆足さんは真摯にそういった僕と議論をしてくれました。それが、僕に、アートを創ることそのものと公共性の問題とか、アートが持つ社会性ということをより具体性を持って考える一つの契機になったんです。ちなみに、アーティストが地域と関わりを持つことについて違和感を感じていたのは僕だけじゃなかった。他の海外アーティストも疑問に感じていて、アーティストどうしでも話し合っていました。「じゃあ日本人の僕が理由を聞いてくるよ」みたいな感じで、僕はみんなの中で通訳というかメディエーター(仲介)みたいな役割をしていたと思います。
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小澤:僕は当時、藤井さんの年のオープンスタジオをお客さんとして観に行っているんです。今でも覚えているけど、オープンスタジオで市民の反応がダイレクトにあったことが印象的でした。「なんなのかわかんないよ」と言ってるおじいさんがいたりして。作品をめぐるやりとりが開かれていてよい空気が流れているなと感じたんです。美術館の展覧会だと、アーティストはいないし、作品鑑賞の作法のようなものがあるように思うけれど、それとは違ってアーティストと市民(鑑賞者)が対等にやりとりしている感じがした。そういう市民からのダイレクトなツッコミが入るから、それによって作品が豊かになる可能性があるなと感じました。

藤井:それは確かに忘れられない経験です。特にヨーロッパとか、美術館等のインスティテューションに入ると展示の動線があって、その門をくぐればその中に置いてあるものは全てアートだという前提があります。中に入った人は視線は芸術作品を観るよう条件付けられています。でもアーカスにはそれがなかった。市民や観客に対して、そもそもそこにあるものがアートであるかどうかということ以前に表現として見せることになり、観た人から強いリアクションが返ってきた。

小澤:アーティストと市民の間に熱があるというか、アーカスにはいろいろな熱があって、アーティストどうしの間にも熱が生まれる生っぽい体験だったのではないかなと思います。

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藤井:その生っぽいということを別の言い方にすると、これは後に僕が日本に残ることに決める理由にもなるんですが、日本では美術を鑑賞者が受容するときに、自分が前提としていた美術史を抜きにしてダイレクトに反応してくれるんです。美術が美術として回収されないんです。それは、ある種少し恐ろしい場所だと感じたんです。
その後の自分の作品での経験に引きつけると、いわゆる極端な政治思想を持つ人が僕に直接文句を言ってくることがあります。それって作品を美術として受容しているのではなくて、表現として、一種のアクティビズムとして受け取っているということ。僕としては美学的な探求をやっているはずなんだけど、観客からは美的判断を保留してリアクションがくるんです。この状況は、当時の世界を俯瞰して観ていたような視点を引き摺り下ろしました。それはとてもインパクトのある経験で、その後の活動を見た僕の古くからの知人からは、「人類学者になったの?」と言われたりした。つまり制作する上でのポジションが変わったんです。

小澤:藤井さんの作品を見ていると、その時々で距離感や質感が変わるように思います。もしかしたらアーカスでの経験はそうした可能性を広げたのではないでしょうか。

藤井:アーカスは確実に広げましたね。いろいろ予期せぬことが起こったし(笑)。オープンスタジオのために制作費を使いすぎて生活費に食い込んでしまったので、スタジオの入り口に箱を置いて寄付を集めたんです。そうしたら、「税金でやってるのに、寄付も募るなんて!」と住民から怒られたりもしていろいろ学びました。

小澤:僕も駆け出しの頃は頭の中だけで考えていて、それをなかなかうまく身体化できませんでした。抽象的なことをそのまま話していたので、周りの人たちが引いてしまうこともあったり。社会経験を経てそれではまずいと思い変わっていきました。難しい言葉をあまり使わないようにしたりすることで、活動の幅が広がったし得られるフィードバックも大きくなったと感じます。
振り返ってみて、アーカスでの経験は他になにか巡り合わせというか、アーカスきっかけで知り合ったアート関係の人とかはいますか?

藤井:帆足さんと知り合ったのは大切な出会いでした。アーカスを離れたあとも、実は陰ながら僕や小泉明郎さんのことをずっとサポートしてくれていたんです。日本は、経済的な点からアート活動をするのはすごく大変な場所です。そこでアーティストがアーティストを支える組織である、アーティスツギルドを作って自分たちで助け合いながら製作コストを下げる工夫をしたりしたんですが、その立ち上げの時も支援していただきました。また、当時の公募の審査員たちは今は館長クラスの職についているけれど、そういうことより当時お客さんだった小澤さんのような人たちとの出会いも大事でした。
僕は、キャリアを考えて有名キュレーターに会うというのはあまり重要だと思っていません。それよりも同時代的なネットワーク、自分と同時代性を分かち合える人たちとどうネットワークを組んでいくかが大事だと思います。自分の表現云々というより、単純に話して楽しいとか、いつも同じメンバーではなくて別の人を入れて議論しようとか。アーカスはそういうネットワークを作る機会になりました。小泉明郎さんに会ったのもアーカスを通してです。

小澤:藤井さんや小泉明郎さん、僕などの世代で、現在アートの仕事に就いている人の間では、お互い助け合ってやってきたという感覚がどこかありますね。経験を一緒に積んできたというか。レジデンスをそういうネットワーク作りの場と捉えることもできるのかなと思います。

藤井:帆足さんには当時「ヨーロッパに帰った方がいいよ」と言われていたんです(笑)。このアーカスでの作品を作った時も、「地域住民との交流を」と言われるから地元の中学校に協力してもらおうと思ったら、そんな政治的な作品には協力できないと断られることがあったりして。結局いろいろな伝手で協力者を集めたんですがとにかく大変だった。帆足さんは僕が日本に残っていたら大変になるだろうと、ヨーロッパに帰った方がいいと言ってくれたんですが、僕はそれを聞かずに逆に日本に残る決断をしました。小澤さんの前でなんですが、ディレクターの言うことを全て聞き入れてはいけないということは伝えておきたいです(笑)。最終的な判断は自分で下さなければいけない。

小澤:アーティストどうし、アーティストと市民だけではなく、アーティストとスタッフの間にも、そういうやりとりができるニュートラルな関係が築けていたんですね。そうした開かれた場だからこそ、ふだんは眠っている脳みそや感覚が刺激されて作品や活動の幅が変わってゆくのかもしれません。日本人の公募枠からは、長い時間をかけて、社会性のある自立したアーティストが生まれるといいなと思います。
藤井さん、今日は貴重なお話をありがとうございました。

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日本人アーティストを対象とした募集要項についてはこちらからご確認ください。(2019年4月19日郵送必着)

選出された日本人アーティストは、海外アーティストと2名/組と同時期にアーカスに滞在し、制作やリサーチに取り組むほか、茨城県北地域にも滞在して制作を継続し発表します。
日本国内にいながら、海外のアーティストの考え方を知り、国際的なネットワークを作っていく機会にもなります。

皆様からの熱いご応募をお待ちしております。





















# by arcus4moriya | 2019-03-09 18:00 | AIR_2018 | Comments(0)
Feedback from 2018 Resident Artists!
Cihad Caner

During my time in Japan, I had a chance to develop the idea of my current project "Demonst(e)rating the untamable monster". It was an important period for me to focus on the pre-production part of my work. I think the amount of time was not enough to finish this work, however it was enough to develop it and do some new experiments with different mediums. For instance I had a chance to test new mediums in my practice, lecture performance and drawings during the five days open studios event.

I think Moriya's location is a perfect place to focus only on the project. You are not in the middle of Tokyo, which gives you a great opportunity not to disturb yourself from the magical atmosphere of it. It is also quite nice how you interact with local residents of Moriya. They remind of me of Turkish people who help you more than you ask. I was feeling at home, when I was surrounded by local Moriya residents, who helped me during my research, building up period.

I also want to mention the guest curator Kodama Kanazawa. Her feedbacks were really helpful for me to develop my project during my time at Arcus Project. She was literally thinking with me, instead of just giving references. Additionally, I also found important the talks that Kodamasan organized during the open studios. It was interesting to hear, different curators' reflections on your work.

Arcus project is a special artist in residency program for me. The longest residency I did, which opened new paths in my artistic practice. It thought me a lot! After finishing the program, you understand why Arcus Project is the longest and oldest artist residency in Japan.

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Erika Ceruzzi

It’s bittersweet to summarize the ARCUS experience as succinct feedback. The residency is an immersive environment aimed to steer one’s practice towards exploring Japanese culture from the outskirts of Tokyo’s metropolis. It was an incredible, tranquil place to be based. ARCUS enabled me to reshape my methodology to incorporate cross pollination with sites and institutions that would have otherwise been inaccessible.

To conduct and showcase a research project within the timeframe of this residency is a tough proposition. It was important to plan outreach and fieldwork from the beginning. The ARCUS staff are beyond supportive. They became crucial to informing my conceptual framework and execution plan. Through our collaboration, I met with specialists behind the scenes of biotech research institutions, silkworm farms and silk reeling factories.

ARCUS encouraged a deeply focused inquiry for me. The program is thoroughly planned out from beginning to end. It is structured so that artists remain on track with their projects. Although there was ample solitude, there was not much privacy. Artists must meet the requirements of the residency, report their activities in various ways, and be cooperative with the constant photo documentation of their process. While an awareness of cultural difference colored my experience of the day to day, it drew me closer to my practice, and challenged me to make work that could communicate with a multilingual sensibility. The culmination of the residency at open studios allows each artist an incredible platform to share their work with the community, renowned curators, and the extended contemporary art scene in Japan. I made acquaintances during my stay who will remain a part of me forever. I am so grateful that my first encounter with Japan was guided by the ARCUS program.

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Erica van Loon

From the moment I arrived in Japan I entered a bubble where everything is slightly different; on a daily basis I would learn something new. And even time was different; it seemed to stretch while my working process simultaneously seemed to accelerate. The incredible amount of support by the coordinators of ARCUS Project was vital in this experience, both on a personal and on a professional level. Their contribution to my working process was extensive and beyond any expectations I had. They anticipated every part of the process, but made sure to keep enough flexibility for my research to move in unexpected directions, they were with me every step of the way. Their mediation provided access to sources in ways that I wouldn’t have had on my own; I got to work with and be part of the local aikido community; I talked with scientists from the Center for Geophysical Observation and Instrumentation of the University to Tokyo; hiked up the sacred Mount Oiwa with a team of specialists from the North Ibaraki Geopark; and made sound recordings of traditional singing bowls.

I think ARCUS Project does a wonderful job at engaging local people and (art) specialists from near and far. I was honored that the program provided multiple opportunities to share my work in progress and my practice in general, during talks at universities, event spaces and the Open Studios. The Open Studios are a key element of the residency. It was very rewarding to work towards a presentation and share my project with so many people. One of the many highlights was the Riddling Dialogues, where multiple curators reflected on each of our projects and provided many new perspectives. These open discussions were a concept by curator Kodama Kanazawa, who along with the ARCUS team, gave valuable feedback and cheered my research throughout my residency.
A 110 days was a good amount of time to get to feel at home and to be able to grow a fruitful context for working, to really become part of a community, the ARCUS project community, but also the community in Moriya and the art world in and around Tokyo. It was a perfect combination to have both the closeness of such a big cultural hub and to be able to withdraw and focus in a more intimate environment. It still feels heart warming that I was surrounded by so much generosity and care, from the ARCUS team, the volunteers and all the other people that contributed to my work. I feel like I’ve left behind a parallel universe, but what remains are many memories of enriching experiences, new friends and a project that keeps on expanding.

Thank you, Yumiko San, Aruma San, Mizuho San, Kodama San and all the other wonderful people that made my project possible. I could not have done this without you!


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# by arcus4moriya | 2019-03-01 11:50 | AIR_2018 | Comments(0)
Information of Great East Japan Earthquake (March 1st, 2019)
These are information about Great East Japan Earthquake on the internet as reference data. Please refer to them.
毎年更新している東日本大震災(2011.3.11)以降の参照データです。


▶Japan Atomic industrial Forum_English
Daily updates on nuclear power station in Fukushima

Nuclear Power Plants in Japan (2019)

Licensing status of the Japanese nuclear facilities
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'Information on the Great East Japan Earthquake' by Ministry of
Economy, Trade and Industry


Reading of environmental radioactivity levelby Ministry of Education, Culture, Sports, Science and Technology(MEXT)

Nuclear Regulation Authority_English

IAEA: International Atomic Energy Agency_English


The distance from FUKUSHIMA Nuclear Power Plants to IBARAKI, ARCUS
Studio in Moriya city

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# by arcus4moriya | 2019-02-28 15:02 | AIR_2018 | Comments(0)
2/23 エクスチェンジ・レジデンシー・プログラム活動報告会 ① レズリー・ヤング Exchange Residency Program Activity Report 1 Lesley Young
2018年度のエクスチェンジ・レジデンシー・プログラムではスコットランドのアーティスト・イン・レジデンスHospitalfieldと連携して、アーティスト/キュレーターの派遣交換を行っています。夏にスコットランドへ1ヶ月派遣したアーティストの青柳菜摘さん、高川和也さんと、現在スコットランドからアーカスに招聘しているキュレーター レズリー・ヤング(現在はEdinburgh Sculpture Workshopのプロジェクト・コーディネーター)、今回のプログラムの推薦員を務めてくださったキュレーターの堀内奈穂子さんを交えて活動報告会を行いました。

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まずはレズリー・ヤングが彼女のスコットランドでのインディペンデント・キュレーターとしての経験を話します。

(以下ヤングのプレゼンテーションを大まかに日本語に訳しています。)


ヤング:私はギャラリーや美術館に所属するのではなく、友人や仲間のキュレーターとその都市のコンテクストに応じたプロジェクトを作ってきました。コンテクストとは、どんなギャラリーや美術館がアクティブか、彼らはどんな展覧会を作っているか、地元のアートスクールがどんな活動をしているか、加えて自治体が文化をどのように扱っているかなどです。

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(
2005-2010年はマンチェスターにてThe Salford Restoration Office、2017-c.2021年はグラスゴーにてChapter Thirteenをそれぞれ展開しています。)



私がThe Salford Restoration Officeをマンチェスターで始めた2005年当時は、労働党のトニー・ブレアが首相で、いわゆる「New Labour(新しい労働党)」(*労働組合の影響力を減らし、市場経済を重視した新たな方針)の政策が進められていた時期でした。
この政権は文化、アートや、クリエイティブ・インダストリーに対する支援を厚くすることで、しばしばアートを社会問題の解決策として利用しました。1970,80年代に産業の空洞化に苦しんだマンチェスターは、2005年までには「新しい労働党」の政策を受け入れ自らのイメージを文化を中心とした街へと一新していました。

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一方、Chapter Thirteenはもう一つの脱工業化を果たした都市グラスゴーを拠点にしています。2008年の金融危機の後、保守党政権下では緊縮財政政策により社会保障や文化事業予算は削減されていきました。

Chapter Thirteenをめぐる状況としては、2014年にスコットランド独立住民投票が行われています。(52:48という僅差で独立反対派の勝利。)独立に関する議論は人々の間で熱心に行われましたが、メインストリームのメディアがあまり利用されなかったことが特徴でした。なぜならメディアは独立の反対派へ偏っていると思われていたからです。この議論は今でも活発なので、数年後にまた同様の住民投票が行われるかもしれません。

また、2016年にはイギリスのEU離脱を問う国民投票が行われ、51.9:48.1で「離脱」が決定されましたが、スコットランドや北アイルランド、ロンドンやその他多くのイギリスの地域は「残留」に投票していました。

アーティストやその作品はこういった社会の出来事との連環の中にあり、互いに影響し合っています。
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(The Salford Restoration Officeで行われたマルクス『資本論』のリーディンググループ)


The Salford Restoration Officeは、2006年に、James Hutchinsonと、マンチェスターのヴィジュアルアートのインフラストラクチャーを批評するために発足したキュレトリアル・エージェンシーです。
展覧会やプロジェクトを通して美術館、ギャラリーが社会の中でどんな立ち位置を持っているか分析するよう促すものです。The Salford Restoration Officeは4年間の計画で始まりました。そのため、インフラがある特定の時期にどう機能していたか、また、それがどのように活用され得たかをスナップショットとして見せるようなものです。それは、空間の異なる使い方を提案することでアーティスト・ランのギャラリーにオルタナティブな立ち位置を与えました。

既存のマンチェスターの'インスティテューション'としてのインフラを使い、ハード面では既にあるギャラリースペースを利用、ソフト面ではアーティストなどを取り込んでいくことで、マンチェスターにある(アートと社会の)ギャップを埋めるにはどうしたらいいのかということに向き合い、展覧会やパブリック・アート、組織運営への介入を生み出していきました。マンチェスターという一つの都市に活動を限定しましたが、イギリス全土やヨーロッパのアーティストと活動しました。
また、活動期間は4-5年間だと決まっていたので、自分たちの力とお金を建物や施設といった恒久的なものではなく、アーティスト、インスティテューションとの関係性をつくるために使いました。

展覧会やプロジェクトでは、いつも既存の組織(美術館、ギャラリー、大学など)とパートナーシップを組んで動きました。パートナーとなるインスティテューションに予算やスタッフ、スペースを提供してもらい、私たちはアイデアを持ち込んで、そのパートナーの通常のルーティンに合わせて働きました。

The Salford Restoration Officeではジェレミー・デラー(Jeremy Deller)やアルトゥル・ジミェフスキ(Artur Zmijewski)といったアーティストとの展覧会を実現しています。

2人はともに'参加'ということに異なるやり方で取り組んでいるアーティストです。

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Jeremy Deller Procession



2016年には、4人のインディペンデント・キュレーターと一緒に
、グラスゴーにChapter Thirteenというキュレトリアルの協働組織を作りました。
スコットランドのアートシーンにおけるインスティテューションのあり方に多様性を加えるような組織です。これも4年間という一時的なプロジェクトの特性を生かして、メンバーのそれぞれの得意分野や適性、知識を活用するものです。

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(Chapter Thirteenのオフィススペース、展覧会スペースにもなる)
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レズリーの話は、自分たちでもインスティテューションに依らずに個人間の連帯で何かおもしろい企画をやってみようかな、という気にさせてくれます。


Chapter Thirteenという名前は、マルクス『資本論』の第13章、協同について書かれた章からとられているそうです。
この名前の由来には、短期の契約ベースという不安定な雇用形態で働くインディペンデント・キュレーター同士の連帯のために、というメッセージが込められているそうで、同じく労働環境の不安定な日本のアート業界でも、もっと声を上げていければと思いました。


今回は、来日直後の報告会となってしまったので、レズリーには自身の今までの活動について話してもらいましたが、今後の活動のヒントにしていきたいと思います。

次回のブログでは、青柳菜摘さんと高川和也さんのパートをご紹介します。
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# by arcus4moriya | 2019-02-23 16:00 | AIR_2018 | Comments(0)
Erica van Loon's studio : OPEN STUDIOS
Erica van Loon [The Netherlands]

The Longest Wave We Surf

1. Statement by Erica van Loon
The Longest Waves We Surf reflects on ideas around ecology by relating physical movements of human and non-human bodies, it specifically focuses on movements with a cyclic character. Think of how slow earthquakes vibrate barely noticeable seismic waves throughout the body of the earth, at frequencies so low that we need to drill holes in mountains to sense them; of aikido movements that spiral and embrace, physically and philosophically; and an ant that lives high up in the canopy of tropical trees and that evolved techniques so she falls without ever hitting the ground.

The input for this project was gathered during my residency at ARCUS Project and during the Labverde Arts Immersion Program in the Brazilian Amazon, which I attended just before coming to Japan. The video installation I am developing at ARCUS Project combines images, text and sound inspired by these antipodes.

In part my research itself was physical; I recorded footage and was taught while sweating in the middle of the rainforest, training on tatami mats in the dojo and ascending sacred mountains. The installation invites the spectator to engage on a physical level as well.

2. Comment by Kodama Kanazawa
[ Guest Curator 2018 / Independent Curator/ Senior Deputy Director of Curatorial Affairs, Towada Art Center ]

Already strongly interested in the physical connection between human beings and the earth, Erica van Loon explored several different topics during her residency in Japan and conducted research on them at the same time. One of these was aikido. Van Loon actually received training in the martial art and learned some aikido moves. In aikido, you utilize your opponent’s energy to protect yourself. Van Loon said that she was impressed by the idea that “redirecting the rhythm and intent of someone’s movement enables you to attune to one another.” She also went to meet a seismologist in Tokyo and learned about slow earthquakes, which occur over the course of a few days, months or even years. Van Loon’s interest in the subject stemmed in part from the fact that she experienced her first earthquake during her residency. She also read up on Cephalotes atratus, a species of ant that she encountered during a stay in the Amazon just before coming to Japan. The ant lives its entire life on a tree. Whenever it is danger of falling, the creature glides through the air to change direction and jumps back toward the tree trunk.

Van Loon created a video installation made up of moving images and sound that deals with the ant’s behavior, the aikido technique of rotating the arm, and slow earthquakes, which extend throughout the world. Her presentation shows the outcome of her explorations into the dynamics of circulation in the ecosystem through both a scientific and physical approach.


Special Thanks:
Shinya Aoyama, Satoshi Ikeda, Kohei Kanomata, Takahiko Kamiyama, Joseph Kudirka, Cihad Caner, Tamaki Sugiyama, Hiroshi Sugiyama, Yukari Sugiyama, Tetsuya Suzuki, Yudai Suzuki, Erika Ceruzzi, Kaname Takahashi, Rintaro Takahashi, Masatoshi Tagami, Akiko Takeo, Curtis Tamm, Santiago Diaz Escamilla, Taeko Naruko, Rosie Heinrich, Fabricio Baccaro, Hirokazu Hayashi, Hiroshi Hara, Amy Pickles, Steve Yanoviak, Hideki Yamashita, Teruaki Yamanoi, Daisuke Watayo

North Ibaraki Geopark Promotion Council, North Ibaraki Geopark GeoNet HITACHI, Studio OZ, Tsukuba Aikido-kai, Tokyo University earthquake Research Institute, Labverde

青山 真也, 池田 哲, 鹿又 亘平, 神山 貴彦, ジョセフ・クディルカ, ジハド・ジャネル, 杉山 たまき, 杉山 洋, 杉山 ゆかり, 鈴木 哲也, 鈴木 雄大, エリカ・セルジ, 高橋 要, 高橋 臨太郎, 田上 正敏, 竹尾 明子, カーティス・タム, サンティアゴ・ディアス・エスカミリア, なるこ たえこ, ロジー・ハインリッチ, ファブリシオ・バッカロ, 林 宏和, 原 広, エイミー・ピクルス, スティーヴ・ヤノヴィアク, 山下 秀樹, 山野井 照顕, 済陽 大介

茨城県北ジオパーク推進協議会, 茨城県北ジオパーク ジオネット日立, スタジオOZ, つくば合気道会, 東京大学地震研究所, ラブヴェルデ

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                                 Photo by Hajime Kato



















# by arcus4moriya | 2018-12-25 12:00 | AIR_2018 | Comments(0)
Erika Ceruzzi's Studio : OPEN STUDIOS
Erika Ceruzzi [USA]

F1

1. Statement by Erika Ceruzzi
F1 is an installation; an environment to experience my research surrounding transgenic silk in Japan. F1 temporarily replaces the room number of my studio 1 and refers to an F1 hybrid, which in biology, classifies the offspring of two distinct parental lines.

My interest in genetically modified silkworms began with a fascination of silk’s structural properties. It is a hyper strong yet delicate, biocompatible fiber. In the United States, silk is being developed as a potentially bulletproof material for the military. This is possible through genetic engineering of spider DNA within the organism of the domesticated silkworm (Bombyx mori).

During the course of my research, I discovered that the relationship between human and silkworm is intensely intimate.

For generations, even as raw silk became a major export and source of economic growth for Japan, silkworms were raised in people’s homes, in rural regions where the silk industry had taken root during the Meiji Restoration.

With optimal conditions in question, I invite the possibility of genetic entanglement between silkworm and human. The synthesis occurs not in a highly technical lab, but rather, in a kind-of residential research complex. It is a hypothetical space, incomplete, and stripped down as a mere framework for imagination. I’ve altered elements of the former classroom in order to subtly re-contextualize the environment into a domestic setting.


2. Comment by Kodama Kanazawa
[ Guest Curator 2018 / Independent curator / Senior Deputy Director of Curatorial Affairs, Towada Art Center]
After learning that silkworms were being genetically engineered to spin spider silk for the U.S. military, Erika Ceruzzi developed a strong interest in the political significance of the insect. During her residency in Japan, Ceruzzi discussed a variety of topics with the curator and the staff, including the long history of Chinese silk production, which began before the Common Era; the Silk Road, which connected various regions in Eurasia; and the role that the silk industry played in the modernization of Japan. She also considered some less apparent sides of the subject, such as the exploitation of female laborers and the study of silkworms in genetic technology. In addition, Ceruzzi made research trips to the Tomioka Silk Mill, an active silk mill and a silkworm farmer in Gunma, the Silk Museum in Yokohama, and the National Agriculture and Food Research Organization (NARO) to broaden her knowledge of silkworms, sericulture, and the relationship between people and the insects.

In Open Studios, Ceruzzi presented the results of her research in the form of an installation. One notable aspect of the display related to the phenomenon of double cocoons – a cocoon created by two silkworms that is normally not suitable for commercial use. Ceruzzi also fabricated slippers for her studio visitors – a reference to the slippers required to enter the laboratories at NARO. This suggests her sensitivity to local differences such as notions of hygiene and ritual behaviors.

You might say that Ceruzzi set out to discover the geographical, historical, and physical politics contained in the material silk (a fabric used to make sculpture) and its origins.


Special Thanks:
Tsunenori Kameda, Keiko Kimura, Kyoko Koshiishi, Cihad Caner, Tetsuya Suzuki, Curtis Tamm, Michiko Noguchi, Shinsuke Hayashi, Hiroshi Hara, Erica van Loon, Hideki Yamashita
亀田 恒徳, 木村 恵子, 輿石 京子, ジハド・ジャネル, 鈴木 哲也, カーティス・タム, 野口 美智子,
林 慎介, 原 広, イリカ・ファン・ローン, 山下 秀樹

Usuiseishi Co., Ltd., Silkworm Farmers in Gunma Prefecture, National Agriculture and Food Research Organization, Shiina Tatami, Tomioka Silk Mill
碓氷製糸株式会社, 群馬県の養蚕農家様, 国立研究開発法人 農業・食品産業技術総合研究機構, 椎名畳店, 富岡市・富岡製糸場

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photo: Hajime Kato










# by arcus4moriya | 2018-12-25 11:23 | AIR_2018 | Comments(0)
Cihad Caner's studio : OPEN STUDIOS
Cihad Caner [Turkey]

Demonst(e)rating the untamable monster

1. Statement by Cihad Caner
The “others” of this story are monsters. Their frequented places are those that the maps do not show, the ships are not moored, and the compasses are surprised. It's a landless country. Where the world ends. Rumor has it that wild things live in a remote realm. These “other” figures are the inhabitants of the border region where the mind is weakened and fantasies flourish.

The monsters provoke us to break down our built-in categories and rethink. They threaten the known with unknown and leave us with fear and trembling. They are driven to hell or heaven, or they are driven out of the human community and sent to the land of foreigners. The body of the monster is a political claim on its own.

With its existence, it destroys all the assumptions that are fundamental to human beings and social stratification. The monster does not know paradise; it is not made of clay, so it cannot dream of returning to the dust.

The project focuses on the image of the “other” as monster that finds itself in the mechanisms of dominant image production with very specific images. The artist created fiction-animated avatars inspired from various monster illustrations in ancients manuscripts, Acaibu'l-Mahlukat ve Garaibu'l-Mevcudat by Zekeriya ibn Muhammed Qazwini, Siah-Qalam's drawings and Japanese yokais (monsters and supernatural characters) Gazu Hyakki Yagyō written by Sekien Toriyama.

2. Comment by Kodama Kanazawa
[ Guest Curator 2018 / Independent Curator/ Senior Deputy Director of Curatorial Affairs, Towada Art Center ]

Towns devastated by bombs, surges of refugees without any place to live, people in tears…. The more tragic photographs of reality are, the more readers they attract. Bewildered by the fact that news photographs are destined to include an element of entertainment, one-time photojournalist Cihad Caner began searching for another way to express reality.

In Japan, Caner experimented with a new approach by combining Mesopotamian monsters with traditional Japanese yokai (supernatural creatures). Monsters and yokai are “others” – symbols of incomprehensible entities emanating from the outside. By scrutinizing and digesting these forms, which were developed over hundreds of years, Caner attempts to convey certain realities that he has come to understand as an individual living in the present era.

For Open Studios, Caner wrote a story combining fictitious and factual information about yokai for a lecture performance. He will also screen 3D animated works in which characters that are an amalgam of 13th-century Mesopotamian monsters and traditional Japanese yokai let out agonized cries and sing. Searching for possibilities in the “translation” of these expressions, Caner provides encouragement to those who are confronted with cruel realities.


Special Thanks:
Satoshi Ikeda, Kiyoshi Ono, Tetsuya Suzuki, Erika Ceruzzi, Kaname Takahashi, Hiroshi Hara, Erica van Loon, Yukari Miyajima, Rin Miyajima, Kayoko Muraishi, Hideki Yamashita, Teruaki Yamanoi, Daisuke Watayo, Keiko Wachi, Ebuzer Caner, Zehra Güveli, Marta Ponsa, Seda Yildiz
Doronko Club, Meijin-Kai

池田 哲, 小野 清, 鈴木 哲也, エリカ・セルジ, 高橋 要, 原 広, イリカ・ファン・ローン, 宮嶋 ゆかり, 宮嶋 凛, 村石 かよ子, 山下 秀樹, 山野井 照顕, 済陽 大介, 和地 恵子, どろんこクラブ, 名人会

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# by arcus4moriya | 2018-12-25 10:00 | AIR_2018 | Comments(0)
12/20 AIR Bridge「AIR事例紹介・意見交換会」_Reborn-Art Festival実行委員会(石巻)
みなさん、こんにちは。藤本です。
今年から始まった新事業、AIR Bridge第2回目について紹介します。舞台は宮城県石巻市。

AIR Bridgeとは、設立から25年目を迎えるアーカスプロジェクトの経験と歴史を元に、様々なアーティスト・イン・レジデンス運営団体、またはこれから運営を始めようとしている団体と協働することで、ノウハウを共有し、これからの互いの事業運営の発展に生かすことを目的とする事業です。
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AIR Bridge第2回目は、Reborn-Art Festival(以下、RAF)実行委員会の協力により「AIR事例紹介・意見交換会」を開催しました。RAF実行委員会の事務所をお借りし、RAF実行委員会事務局、石巻市役所、石巻実行委員会アートサポート部会の方々、アーティストの有馬かおるさん(現在、石巻拠点)らを対象に、アーティスト・イン・レジデンス事業の役割、アーカスプロジェクトやその他の多様なAIRの紹介をプレゼンテーション形式で発表し、その後ラウンドテーブルで、石巻市の現状のヒアリング・意見交換を行いました。
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Reborn-Art FestivalしてはAIR事業を実施してはいませんが、芸術祭にむけたアーティストの滞在制作、その後アーティストが長期滞在しながらその地域や人々に、よりコミットしながら制作活動を行うという状況も自然発生的におこっています。その状況はAIRとしてプログラム化はしていないものの、実際にはAIRそのものともいえます。
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将来的に、RAFでAIRを実施する状況も想像しつつ、まずは石巻の様々な立場の方々にAIRがどいうものなのかイメージを膨らませていただける会を設定しました。
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RAF実行委員会の事務局長、松村さんのご挨拶から会が始まりました。
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プレゼンテーション:
(なくてはならない)永遠のオルタナティヴ-アーティスト・イン・レジデンスをひらく-
1. アーティスト・イン・レジデンス(AIR)とは?

2. アーカスプロジェクトの事例

3. さまざまなAIRの形態(ライクスアカデミー、AIR Onomichi


AIRの起こりについて。
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現在多様化するAIRに共通する役割とは?ー2012年の文化庁の事業として「諸外国のアーティスト・イン・レジデンスについての調査研究事業」を委託されたニッセイ研究所の報告書「調査研究の総括的まとめ」で述べられている文章を参照しつつー

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さまざまなAIRの事例として、規模も指針も運営形態もさまざまな3団体、アーカスプロジェクト、ライクスアカデミー(Rijksakademie van Beeldende Kunsten、オランダ)、AIR Onomichi(広島)を紹介させていただきました。
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それを踏まえて、意見交換のパートに移行します。
「石巻には一体どんなAIRがあったらよいだろうか?」「石巻でしか実現できないAIRはどんなものだろうか?」
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建築に特化するのはどうか。長期滞在型が望ましい。RAFとの連携の可能性は?RAFで発表する作品のための滞在制作は?石巻には漫画の素地がある。漫画家を受け入れてきた経験がある。
などなど。街を様々な角度から見続ける参加者それぞれの意見がでました。

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みんなで話した趣旨と少しそれるかもしれませんが、日本では、その場所性を重要視するAIRや、サイトスペシフィックな作品制作への期待が大きく、拠点が移動してしまったら全く機能しなくなる/別物になってしまうケースが多いように感じます。(もしくは、拠点変わることをあまり想定していないケース。)
でも世界に目をむけると、場所(拠点)を移動しながらAIRを継続している団体もあります。場所が変わっても団体が大事にしているアイデンティティを変えないことは可能なのです。

アーカスプロジェクトは守谷に拠点を構えて25年がたちました。拠点が変わらないことで得られるメリットはとてもたくさんあります。アーティストが再び訪れやすいことや、地域に定着しやすいこと、また一定の信頼と安定感をえられることなど...。
でも同時に、場所に頼りすぎない指針をもつこと、その指針を守りながら時代に合わせて新しいアイディアを生み出すことも大切です。

結局、今回の石巻滞在からアーカスが学ぶことの方が多かったように思います。

AIRはアーティストやクリエイターのための場所。
その波及効果として、アーティストだけでなく、彼らを取り巻く人々や社会、国際社会に変化がもたらされる。
そうであるべきだと思っています。
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石巻の皆様、どうもありがとうございました。またお会いしましょう!










# by arcus4moriya | 2018-12-20 10:30 | AIR_2018 | Comments(0)
11/2 エリカ 【群馬リサーチトリップ②】 碓氷製糸株式会社 工場見学 Erika - Visit to Usui Silk Mill -
エリカの群馬リサーチトリップ2日目の訪問先は安中市の碓氷製糸株式会社です。
             
碓氷製糸株式会社は日本でただ2軒だけ残っている現在も稼働している製糸工場のうちの1つです。
群馬県の山あいの静かな場所にありました。

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まずは一通り繭が生糸になるまでの工程をご説明いただきました。
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農家から工場に届けられた繭はこのベルトコンベヤーに乗って工場の奥へ運ばれます。
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ここで袋から繭を取り出し、床の穴から次の工程の部屋へと落とすことができます。
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こちらの工場では、今はもう廃業してしまった他の製糸場で使われていた袋が保管されていました。
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質の悪い繭を取り除く工程です。

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いよいよ繭から生糸を縒る自動繰糸機のある部屋へ。
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この部屋は繰糸機の稼働する音と、お湯から発生する蒸気が充満していました。

お湯を使って繭糸をやわらげ、機械に取り付けられているイネでできたミゴボウキでこすることで繭糸の始まりを見つけます。
そうして繭糸の始まりが見つかれば、目的の太さに合わせて何個かの繭糸をよって1本の生糸にします。

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これは通常より太めの糸をよる機械。


ちなみに、繭の中に入っていた蚕のさなぎは、ゴミになることはなく魚の養殖の餌などに再利用されます。


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小枠(スプール状のもの)に巻き取られた生糸を整える作業「揚返し」


以上が製糸場で行われる繭から生糸を生産するまでの工程です。

生糸とシルクが別物であることはご存知でしたか?
生糸とは繭糸を何本か集めて1本の糸にしたもの。
シルクとは生糸をさらに精錬(生糸の外周を覆っているセリシンというタンパク質を取り除く)し、光沢を出した糸です。



さまざまな種類の生糸やシルク
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いろいろな品種の蚕
品種によって取れる生糸の性質が変わります。



蚕と人間の歴史は数千年あるだけあって、さすが絹産業は奥が深いです。
アーティストにとっては調べれば調べるほど行きたいところ、話してみたい人が出てくるリサーチトピックです。

これまで群馬のリサーチトリップでは、蚕を卵から育てる養蚕農家と、農家が収穫した繭を生糸へ加工する製糸場を見学しました。

次回はいよいよ日本の近代化の原動力となった富岡製糸場へ向かいます。










# by arcus4moriya | 2018-11-02 19:40 | AIR_2018 | Comments(0)
11/1 エリカ 【群馬リサーチトリップ①】 養蚕農家視察 Erika - visit to silkworm farmers in Gunma-
先日の農研機構でのラボという人工的な環境で飼育されている蚕の視察(10/3のブログ)を経て、エリカの関心は伝統的な農法で蚕を飼育している農家へと向かいました。
そこで農研機構の方に群馬の養蚕農家さんをご紹介いただきました。

この日から、養蚕農家、富岡製糸場、現在も稼働している製糸場を巡る2日間の群馬リサーチトリップの始まりです。


まず訪れたのは、何十年も養蚕業に携われているご夫婦の農家さんのお宅です。

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蚕がいなくなったあとの桑です

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黒く見えているのは蚕の糞


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蚕だけを残して桑の葉などを振り落とす機械

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1階で桑を食べる期間を終え、繭を作り始める段階になると2階へ移されます。
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回転蔟(まぶし)を用いた自然上蔟(じょうぞく)法


蚕には上へと上がっていく性質があり、回転する蔟を使用することで、繭が尿などで汚れるのを防ぐことができます。


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養蚕業は家内工業で数十年前は農家は家の中で蚕を飼っていました。
同じ一つ屋根の下に蚕と住み、繭を作る時期になるとできるだけ広いスペースを蚕にとれるように人間は寄せ集まって眠り、蚕たちた繭を作る「さわさわ」という音を子守唄代わりに眠ったとおっしゃっていました。

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ちなみにここでは農研機構で開発されている蛍光グリーンに光る蚕が飼育されています。

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繭の中の蚕が透けているのが分かりますか?
みんなより繭作りが遅れている蚕がいました。


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繭の中では蚕がさなぎになっています。

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玉繭といって、誤って同じ枠に2頭が入ってしまった場合2頭で1つの繭を作る場合があります。
玉繭になるのは全体の2-3%ほど。


通常、繭からは1本(厳密には2本のフィブロインとそれを覆うセリシンから成る)の長い糸(1300m-1500mほど)が取れます。
玉繭になってしまうと2頭がそれぞれ作った2本の糸が絡まってしまいきれいな糸が作れないので、くず繭になります。
ただし、石川県の牛首紬などでは、この珍しい玉繭を使って織物を作っているそうです。


エリカはこの2頭で絡み合った繭を作るという玉繭に感動していました。
具体的な作品のモチーフに使えないかと考えているようです。

















# by arcus4moriya | 2018-11-01 14:53 | AIR_2018 | Comments(0)
10/26 イリカ 東京大学地震研究所訪問 Erica - Visit to Tokyo University Earthquake Research Institute
オランダから来たイリカは、自然災害の多い日本では地球の活動がオランダより活発に感じられると考えています。
特に、来日して初めて地震を感じた時は、恐れと同時に興奮も感じたと言っていました。

そこで地球の活動としての地震について研究者の方にお話を伺えればとリサーチしていたところ、近年観測技術の発達によって新たに発見されたスロー地震に関心を抱くようになりました。

通常人間が感じる程度の地震というのは、プレート間に蓄積されたひずみが急激にずれる時に引き起こされます。
対して、スロー地震では、ひずみが限界に達した時に起こるのは同じですが、プレート断層面の特性によりゆっくりと滑ることが特徴です。
数日から数年かけて起こることもあり、揺れを引き起こさないので、人間の体は感じることができませんが、実は大きな地震よりも頻繁に起こっています。

そのスロー地震について詳しいお話を研究者の方にお伺いすべく、東京大学地震研究所の竹尾明子様に取材を申し込みました。
実はアーカスプロジェクトの取材で地震研究所を訪れるのは、昨年のカーティス・タムのリサーチに連続して2度目です。

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イリカは、何かを説明する時に人が使う手のジェスチャーなども作品に取り入れたいと考えているので手の動きを撮影します。

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オフィスでのインタビューを終え続いて研究所内の見学へ。
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自己浮上式海底地震計

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海底でデータを収集し、観測が終了すると船からの音波を受けて自動で浮上します。

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地震研究所の建物の耐震構造について

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歴代の様々な地震計が展示されている展示室へ

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現在はデジタルな観測計が使用されていますが、以前はこういったアナログな機械が使用されていました。

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煤の上を針が削ることで震動が記録されていきます。
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現在でもオープンキャンパスなどの際に昔の機械を作動させるそうで、近年の実際の地震が記録されていました。


イリカにとって今回のインタビューはとても刺激的なものになったようです。
特に地震の波が地球を1周するというスケール感などが印象に残ったようでした。

オープンスタジオで発表する映像にどのように今日の取材を生かすかをイリカは考えています。


# by arcus4moriya | 2018-10-26 21:18 | AIR_2018 | Comments(0)
10/23 AIR Bridge - ARCUS Project × 東京藝術大学 Global Art Crossing × TAKASU HOUSE -
今年から始まった新事業、AIR Bridgeのイベントを東京藝術大学取手校舎の藝大食堂で開催しました。

AIR Bridgeとは、設立から25年目を迎えるアーカスプロジェクトの経験と歴史を元に、様々なアーティスト・イン・レジデンス運営団体、またはこれから運営を始めようとしている団体と協働することで、ノウハウを共有し、これからの互いの事業運営の発展に生かすことを目的とする事業です。


AIR Bridge第1回目は、東京藝術大学 Global Art Crossing [中東]との共催に、取手でアーティスト・イン・レジデンスを展開するTAKASU HOUSEを交え3組が登壇するトークイベントとなりました。

イベントタイトルは「アーティストが移動すること - アーティスト・イン・レジデンスという仕組み - 」。

アーカスプロジェクトのレジデンスプログラムではリサーチベースの現代アート分野で活動するアーティストを海外から招聘しています。
Global Art Crossingは東京藝術大学がトルコのミマールシナン大学、アナドール大学、イスラエルのベツァルエル美術デザインアカデミーと交流するプロジェクトで、今年度はアメリカ人ガラスアーティストが来日し、トルコからの学生と藝大の学生向けにガラスのワークショップを行っていました。
TAKASU HOUSEは取手アートプロジェクトの《半農半芸》の活動拠点であり、レジデンスプログラムでは若手の日本人アーティストを招聘しています。

3つの異なる団体に共通しているのはともに「拠点を離れたアーティストが新しい場所で制作し、人々と交流している」ということ。

今回のイベントでは3者の事業を運営担当者がそれぞれ紹介すると共に、招聘アーティスト3名が自身の活動について語りました。
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まずはTAKASU HOUSEの岩間賢さんとアーティストの秋良美有さん


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次にGlobal Art Crossingの藤原信幸先生とアーティストのスティーブン・チェスキーさん

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最後にアーカスプロジェクトから外山有茉とエリカ・セルジ

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それぞれのトークのあとにはQ&Aの時間もあり、会場からはどうすればアーティスト・イン・レジデンスプログラムに応募できるのか、などの質問がありました。
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最後は、藝大食堂様にお食事をご用意いただきまして、美味しいご飯とお酒で交流会の時間もありました。
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今回初めてこの3団体が集ってイベントを開催したことで、同じ茨城県南に位置しながらもこれまで交流のなかった互いの事業のこと、またその性質の違いを知ることができ、主催者にとっても意義のある会となりました。
東京藝術大学で開催したことで、アーティストを志す若い学生さんたちにも、アーティスト・イン・レジデンスという存在を卒業後の進路の可能性の一つとして知ってもらえたのではないかと思います。

手探りで始まった他団体との連携でしたが、今後の交流に繋がっていくであろう手応えを感じることができました。
アーティスト・イン・レジデンスという事業は全国で広まってきていますが、その規模や質はさまざまです。他のレジデンスを知り、横の連携を作ることで互いに切磋琢磨していければと思います。














# by arcus4moriya | 2018-10-23 15:42 | AIR_2018 | Comments(0)
10/3 エリカ 農研機構見学 Erika - visit to NARO -
遺伝子組換え蚕についてリサーチしているエリカは、つくばで遺伝子組換え蚕を飼育している農業・食品産業技術総合研究機構(農研機構)に見学へ訪れました。

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農研機構



まずは研究所内の展示室で資料を見せていただきながら研究者の方にお話しを伺います。
お会いしたのは、生物機能利用研究部門、新素材開発ユニットの亀田恒徳さんです。

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特に、エリカが関心を抱いているのはクモの糸の特性を持ったシルクを作ることのできる蚕です。
クモは自然界でもっとも強い糸を作ると言われていますが、共食いしたりするので大量に飼育することが難しく、そのままでは製品化には向いていません。
そこで遺伝子組換え技術によって蚕にクモの糸の強さを持つシルクを作らせることで、大量生産が可能になります。

蚕は成長周期が短く、かつ飼育にかかるスペースが小さいので、人間が必要としている成分などを大量に培養するのに向いているそうです。
また、蚕を遺伝子組換え技術の開発に使用する利点には他にも、蚕は人間により完全に家畜化された生物なので自然界では生きることができず、他種と交配して環境に影響を与えるリスクが少ないなどの理由があります。
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生体安全性が高く、皮膚の再生治療や手術での使用など医療用のシルクの開発も進んでいます。

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ブラックライトに当たると蛍光に光るタンパク質を含んだ遺伝子組換えシルク


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2人の話は、未来の宇宙での蚕の利用の可能性などにも拡がっていきました。


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農研機構にも繭から生糸を生成し、絹糸、織物にするまでの機械が揃っています。
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研究所のシルクで作った試作品です。



実際に今繭を作り始めている遺伝子組換え蚕を見学することができました。
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約20000匹の蚕たちが糸を吐き出している「さわさわ」という音が部屋中に響いていました。
今までニュースなどで読むだけだった遺伝子組換えという先進的な、ほとんど抽象概念でさえあった事象が、ここでは音という実態を持って迫ってきました。
そこには理論ではなく、科学者、飼育に携わるスタッフと小さな生き物とのケアの関係が物理的な空間に展開しています。
養蚕業は遥か紀元前2000-3000年頃に中国大陸で始まったと言われ、それ以来品種改良を重ねた蚕はより長い糸を生産するようになり、その過程で人間に完全に依存する家畜生物になりました。
餌となる桑を自分で見つけることもできず、成虫し蛾となった後は羽はあっても飛ぶ能力もありません。
シルクという素材がいかに人間の歴史と生活の中で重要な役割を果たしているかを考えると人間もまた蚕に依存していると言えるでしょう。

エリカが今日のために用意していた質問には以下のようなものもありました。

"A scholar and theorist of science and technology, Donna Haraway, talks about sympoiesis and the entanglement of humans and nonhuman organisms, evident on the microbiological level. She calls for a an urgent reexamination of what it means to be human.
With GMO silk being incorporated into the human body / dermatologically fused onto the human body, humans and silkworms are intersecting on a genetic level. What are your thoughts about this?"
「ダナ・ハラウェイが人間と人間以外の生物の微生物学的なレベルに見られるもつれ合いとシンポイエーシスについて語っています。ハラウェイは人間である/人間として存在するとは何を意味するのかを再検討することの必要性を呼びかけています。遺伝子組換え蚕のシルクが人間の体に取り入れられ/皮膚科学的に融合されることは、人間と蚕が遺伝学的な面で交差することを表しています。この状況に関してどう思いますか?」
(遺伝子組換え技術では他の生物の遺伝子を蚕に組み合わせているのではなく、ある必要なタンパク質を組み合わせています。)

人間が地球全体の環境に多大な影響力を持つ時代にあって、「自然をコントロールする理性的な人間」という主体を解体し、人間と他の生物/非生物との相互依存/互恵関係を見つめることで、いかに彼らとよく生き/死ぬかということを想像することが求められています。

人間の体がシルクという素材(蚕)をどのように受け入れるのか(accept)というエリカの関心に対して、亀田さんは、研究では「受け入れる(accept)」という言葉ではなく、人間の体が「無視することができる(negligible)」という言葉で表現していると言われていたのが印象的でした。

「無視することができて」かつ共に存在するとはどのようなあり方なのでしょうか。

数千年に渡る人間と蚕との相互依存関係は遺伝子組換えや再生医療というテクノロジーを介して更なる段階へと進み始めています。
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この日見学は4時間にも渡り、亀田さん始め農研機構の方々のおかげでエリカは大変充実した時間を過ごすことができました。
ついに叶った遺伝子組換え蚕との邂逅は、大きなインスピレーション源になったようで、帰りの車の中では、これからのプロジェクトの進め方を興奮気味に話していました。

これからどのようにリサーチが展開していくのでしょうか。

エリカのリサーチを構成する重要な思想家にダナ・ハラウェイがいます。
彼女は80年代に発表した「サイボーグ宣言」で知られていましたが、近年は人間と動物や、バクテリアなどの有機物、無機物との関係性を再考する思想を精力的に発表しています。
特に2016年に出版された最新の著作『Staying with the Trouble: Making Kin in the Chthulucene』がエリカの活動を考える上で重要ですが、まだ日本語訳が出版されていません。
それ以前の著作『犬と人が出会うとき 異種協働のポリティクス』でもハラウェイの人間と動物とのオルタナティブな関係性についての思想に触れることができます。
もしくは『現代思想 2017年12月号人新世 ―地質年代が示す人類と地球の未来―』では最近の論文の邦訳が掲載されているので、エリカのリサーチに興味を持たれた方はぜひチェックしてみてください。


# by arcus4moriya | 2018-10-03 16:29 | AIR_2018 | Comments(0)
9/16 イリカ 合気道体験 Erica - Aikido Trial Lesson -
イリカは地球の活動と人間の体との目に見えない関係をリサーチしているのですが、来日前より合気道に関心を持っていました。

そこで、守谷にあるつくば合気道会の守谷鈴木道場へ体験へ伺うことになりました。

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まずは挨拶から

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丁寧に合気道の基本の型を教えていただきます

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投げと受け身の練習

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相手との手の組み合わせ方、また回転する動きが多いことが印象に残ったようです。
敵を倒すのではなく、敵のエネルギーを転換するといった考え方にも共鳴するところがあるようでした。

約1時間の練習を終えたイリカは今後道場へ通うことを検討しています。

この体験がどのように制作に生かされていくのでしょうか。


# by arcus4moriya | 2018-09-16 16:20 | AIR_2018 | Comments(0)
9/15 エリカ 遺伝子組換え蚕についてミーティング Erika - Meeting about genetically modified silkworms -
アメリカから来たアーティスト、エリカ・セルジは遺伝子組換え蚕について調べています。

特に、自然界で最も強いというクモの糸を作ることのできる蚕に興味があるのですが、彼女の関心の発端はアメリカでクレイグ・バイオクラフト・ラボラトリーズ社 (Kraig Biocraft Laboratories, Inc.) が防弾機能のあるスパイダーシルクを開発しているという情報を知ったことに始まります。


アーカスプロジェクトでの彼女のプロポーザルは、日本で遺伝子組換え蚕を開発している研究所を訪問すること、日本で開発されている遺伝子組換え蚕はどのような用途を目的にしているのか、また、日本の近代化を担った絹産業の歴史とその文化などについて調べることです。

訪問先としては、遺伝子組換え蚕を開発しているつくばの研究所や、富岡製糸場などを予定しています。

さて、アーカスプロジェクトでは毎月市内広報紙『広報もりや』でアーティストの活動などを紹介しているのですが、その記事を読んでエリカが遺伝子組換え蚕についてリサーチしていることを知った守谷の方がご自身の知っている情報を提供しにスタジオまでおいでくださいました。

蚕から医療用に抗体を生成する研究などを行っている製薬会社にお勤めされています。

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まだ彼女のリサーチは始まったばかりですがどのように展開していくのかこれから楽しみです。



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エリカのスタジオの黒板

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エリカがアメリカから持参しスタジオに飾っている作品


# by arcus4moriya | 2018-09-15 18:08 | AIR_2018 | Comments(0)
8/31 オープニングレセプション
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アーカススタジオよりこんにちは。

来日してからあっという間に1ヶ月が過ぎました。その間、地震や台風など、自然災害にも見舞われ
落ち着かないひと月だったように感じます。災害に遭われた地域の皆様へ心よりお見舞い申し上げます。

これをアップしている今はすでに10月。実は9月末には更新予定でしたが、予定通りにいかないのはレジデンスが始まった証拠ですね。
また今週台風25号が来るらしいのですが、季節もだんだん涼しく秋らしくなってきました。
アーティストたちはそれぞれにリサーチを進めています。
ここで8月末に開催されたアーティスト歓迎オープニングレセプションの様子を。
写真は加藤甫さんです。


この日は夕刻から激しい雨に見舞われましたが、多くのお客様にお越しいただきました。来賓の皆様にもスピーチをいただき、今年度のアーカスプロジェクト2018いばらき アーティスト・イン・レジデンスプログラムのスタートです。
まずはアーカスプロジェクト実行委員会会長の大井川知事からご挨拶。
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副会長の守谷市・松丸市長よりご挨拶。
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そして今年度のレジデントアーティストの紹介です。トルコ出身・オランダで活動しているジハドから。そしてアメリカから来日したエリカ、オランダより来日したイリカとご挨拶させていただきました。
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ジハド・ジャネルは28歳。トルコ出身ですが現在オランダのロッテルダムを拠点に活動しています。
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こちらがアメリカから来たリカ・セルジです。遺伝子組み換え蚕について調査したいとやってきました。
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こちらはオランダから来た(オランダ語読みで)リカ・ファン・ローンです。彼女は地球の動きについて調査します。なにやら壮大なイメージですが、みなさん、3人の名前覚えてくださいね。
そして、当日はお越しいただくことができなかったのですが、今年度ゲストキュレーターの金澤韻さんもご紹介させていただきました。
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次に来賓の小川県議からのご挨拶もいただきました。
今年は多くの協賛企業・団体様にもご参席いただきました。
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アドヴァイザーであり森美術館・館長の南條さんからいただいたお言葉からは、アーカスプロジェクトOBの作家のひとりである1996年度招聘の日本人アーティスト・山出淳也さんのご活躍が話題になりました。
山出さんといえば、いま別府でアニシュ・カプーアin別府 を展開されています。守谷から世界的に活躍するアーティストを輩出しているという実績を活かし、その成果を、スタジオからもどんどん発信していきたいと思いました。
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乾杯は守谷市議会の梅木議長の呼びかけで。
トルコ語で "şerefe!(シェレフェ)!" 、アメリカの"Cheers!"、オランダの"Proost!!(プロースト)"、そして日本語で"KANPAI!(乾杯)"
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しばしご歓談を。
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今年は今年度のレジデントアーティストの紹介のほか、過去招聘アーティストの活動記録の映像などもご覧頂きました。
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展示ブースには今年度ご協賛いただいた企業様のご紹介もさせていただきました。公式ホームページにも今年度事業を間も無く更新します。その前に
本ブログでもこの事業を支えてくださっている協賛企業様はじめ、諸団体をこの場でご紹介させていただきます。
後援:国際交流基金、オランダ王国大使館

などなど、まだここには書ききれないほど、多くの方々や協力団体様に支えられて毎年運営させていただいております。
皆様の支援のおかげです。ありがとうございます。
アーカスプロジェクトでは、企業・団体様のみならず事業期間中はいつでも、アーカスプロジェクトの活動にご賛同いただけるよう、個人様から(1口1000円)募らせていただいております。詳しくはこちらをどうぞ。
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今年の春に完成した2012-16年度の活動記録集も閲覧いただきました。また歴代の招聘アーティストの協力により作成したポストカードもお披露目。これはほんの一部です。
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そしてフードはハンス・ホールベック様とカフェドラパン様にお願いしました。ハンスさんは言わずと知れた守谷で有名なドイツ料理のデリカ・テッセン、カフェドラパンさんはパスタやワッフルなどが美味しい人気のカフェです。テーブルコーディネーションはアーカスサポーターさんにお願いしました。
ありがとうございます!
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茄子ミートソース ファルファーレで
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クラッカーに (エビとホタテソテー・ピクルスと玉子・ホタテ、ブロッコリー、じゃが芋、ジェノベーゼ、カマンベールチーズ 黒胡椒・たらこじゃがマッシュ・リコッタ アプリコット コンフィチュール・ズワイ蟹とフルーツトマト・ツナ 玉ネギ ケッパー)を添えて。
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ピンチョス (フリッタータ・アンチョビポテト・クリームチーズとプロシュートとトマト)

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夏野菜とハニーマスタードチキンのサラダ
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ハンス・ホールベックのアウフシュニット。
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そしてお飲み物は守谷が誇るアサヒビール株式会社様。
ご来場ただいた、普段からお世話になっている市民サークルの皆様やアート団体、そして大使館関係者やサポーターの皆様には、これまでのアーカスプロジェクトの活動もご紹介しました。ソンミン・アンの「be true to your school」に見入る方も。
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宴もたけなわとなってまいりましたが今回守谷へお越しいただいた知事に改めてご挨拶をするレジデントたち。
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海外からお越しいただいたお客様も。レセプションを機に更に交流を深めていただきます。
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実は今回、昨年オランダにスタッフが派遣された時に訪問した、Fifth Season/Beautiful Distress のディレクターのエスターさんが来日中ということで、レセプションにもお越しいただくことができました。
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南條さんとも記念に。
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新聞社のインタビューに答えるアーティスト。通訳の池田さん、ありがとうございます。後日、茨城新聞さんにもご紹介いただきました。
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以上、ざっとダイジェストでお送りしましたが最後に。
今回、茨城県庁職員および守谷市生涯学習課職員の皆さんと全パーティーの準備をしました。またサポーターの皆様にもお手伝いいただきました。
悪天候のなかお越しいただいたサポーターの皆様、ありがとうございました。
今年度のAIRプログラムをどうぞ宜しくお願いいたします。オープンスタジオは11月21日〜25日の5日間です!
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# by arcus4moriya | 2018-08-31 00:03 | AIR_2018 | Comments(0)
2018年度のアーティスト・イン・レジデンスプログラム始動!8/24来日から8/29市長表敬まで
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                                       (写真・加藤甫)
皆様こんにちは、コーディネーターの石井です。
今年度のアーティスト・イン・レジデンス(以下AIR)プログラムが8月24日からスタートしました。
今年は85カ国・地域から665件の応募がありました。今年度はじめて年齢制限を公募条件に追加したためか昨年度の過去最多数記録の717件よりは減ったものの、それでも想定外の650件以上の応募があり、ゲストキュレーターの金澤韻さんと実行委員会、アドヴァイザーとの厳正なる審査の結果、3名が選出されました。
上の写真の左から、
イリカ・ファン・ローン[オランダ]、エリカ・セルジ[米国]、ジハド・ジャネル[トルコ]の3名です。
今年もたくさんの応募があり、ユニットやグループ、またロシアやアメリカの応募も多く、表現の多様性の変化にも新しい発見がありました。選出理由についてはホームページのゲストキュレーターのコメントをごらんください。
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台風20号の到来とともに、8月24日に無事来日した彼ら。
まずは食料と生活用品の調達に近くのスーパーへ。日用品も食品も日本語表記の多い(=英語表記の少ない)日本。1コーディネーターに1アーティストがついて時短で買い物を済ませます。
「アレッポの石鹸」がシリア製とトルコ製のがある!と盛り上がる一コマ。ジャーナリストだったジハドが発見しました。些細なことですが、生活用具ひとつ買うにも、リモコンひとつ使うにも、電化製品や商品に英字表記の少ない日本で生活するには確認しながら購入したり試す、といったアシストが必要です。毎度の曜日ごとに分けられているゴミ袋の分別もしかり。です。赤はBurnable(可燃), 青はUnburnable(不燃), 緑はRecyclie Plastics, PETbottles, Cans, Bottlesと区分けがいっぱい。(それが海外からきた彼らには一番の衝撃らしいです)
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生活環境も整え、さっそく翌週から怒涛の公式行事に臨みました。
最初にゲストキュレーターの金澤韻さんとの初対面。
8月28日(火)、まだ少しだけぎこちない感じの3人がそろい、それぞれのこれまでの活動をプレゼンしました。
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お互いの作品を知ったプレゼンのあと、各スタジオにて金澤さんと面談。そうそう、アーカスでのレジデンスが始まると必ずおこなう選択に自転車選びとスタジオ選びがあります。アーティストたちはプロポーザルと来日してからの計画を丹念に金澤さんやスタッフらと共有します。そこからどう進めていくか、アドヴァイスを受けます。
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今年は金澤さんをゲストキュレーターに迎えて(プレ事業を含む1994年度から数えて)25年目のレジデンスプログラムです。11月21日〜25日に開催予定のオープンスタジオまで、その経過や成果をお楽しみに!

そして。生活面のサポートでは、こちらも毎年恒例のオリエンテーション。
守谷市役所の国際交流員ルイーザさん(写真右)と、茨城県国際課職員のグロリア・チェンさんに茨城県での生活や日本では必ずある自然災害に関する情報、防災についてのオリエンテーションを行ってもらい、もしもに備える様々な情報を提供していただきました。もちろん、茨城県の観光情報や特産、地域的な特徴も知ることができます。
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8月29日(水)にはこの110日間、滞在先としてお世話になる守谷市の松丸市長に表敬訪問。アーティストたちはアーカスの宣伝ブースがあることを発見し、記念撮影。
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自己紹介のほか、それぞれの出身国についての質疑応答や、守谷で実施したいプロジェクトについて様々な対話がなされました。市長からは守谷でいろいろな体験をし、吸収して活動していってください、と励ましのお言葉をいただきました。アーティストたちはそれぞれにリサーチを進めます。どこかで出会ったらぜひ、声をかけてみてください。

....こうして、来日後からあっという間の1週間が過ぎて行きました。

公にお披露目となるオープニングレセプションは8月31日(金)にログハウスで開催されました。その際にはアドヴァイザーの南條さんともご対面。
ちょっと最初の報告がまた長くなってきましたので、その様子はまた次のブログでお知らせします!皆様、3人を宜しくお願いいたします。
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# by arcus4moriya | 2018-08-28 14:25 | AIR_2018 | Comments(0)
the Feedback from 2017 Resident Artists!

Two months after the end of my residency I look back on a period of great learning and great challenges. The time at ARCUS Project was both beautiful and difficult. ARCUS Project staff outgrew my expectations and definitions of kindness and friendliness, and also of commitment and professionalism. Amazing work from all the staff to support us and our projects and the work was always accompanied by a certain human warmth and devotion that can only be found at the ARCUS Project community; staff and supporters always concerned, attentive, kind.

Having said that about the individuals involved I must give a constructive criticism: it was very difficult to share living space and budget amongst a duo. We were warned before and we agreed, please note that I am aware of this. I suppose it was naive and well intentioned from both sides -institution and us artist- to believe, or hope, that it would all work out and that we could adapt and work with the circumstances. And I am happy we did, for what was the other option? To reject the invitation? Never. I am so happy about the time and experience at ARCUS Project. However, it is very important that next time that a duo is invited to the residency the conditions are better, for the sake and health of the project and the artist. I understand that ARCUS Project works on a very limited budget, and makes wonderful things with little money, but if there is no bigger budget to assign to a 4th artist perhaps the initial budget should be divided by 4 instead of by 3. The two other artists/projects will still be able to live and work well while the 4th artist will have the means necessary to work and live for the residency period. It was much harder that expected to share the living space and budget with Sarah. This is not your fault. I believe it not ours either. This happened because we where the first duo case, some sot of ginny pigs, but now we all know that next time things must be different, for the sake of the future residents.

The amount of help and interest that we got regarding our project was more that one could wish for. The experience of Japan in general has been one of the most enriching I have ever had. I will always be great full for the opportunity to unlearn and question certain things that I 'knew' or thought I knew. I believe that my time at ARCUS Project has greatly helped me to obtain a more layered, comprehensive and informed understanding of the world(s) we make and inhabit in this complex global times.

Infinite thanks to Yumiko San, Aruma San, Mizuho San and Ryota San, your kindness, patience and intelligence makes the world a better place.

An invitation to a residency at ARCUS Project is one of those rare opportunities in life one does not refuse.

ARCUS Project offers the possibility for artists to develop work, research and experiment without any pressure as no finished work at the end is required. The isolation of Moriya takes a while to get used to, but the studios and the wonderful ARCUS Project staff made it truly worth it. Tokyo is not far out, but distant enough to not go on a whim, which enhances the isolation and the focus on the research. Visiting other worlds makes one grow, and my stay in Japan was educational on many levels. The project would not have been realized without the unwavering commitment of the ARCUS Project quartet. As we were trying to research the local Tone river, the ARCUS Project coordinators helped us to find river experts, geographers, local people that live with the river, boatsmen and mapmakers and consequently translated this mountain of information into English. The project felt more like a collective undertaking as we also produced and updated the text for the performance together. Furthermore, the ARCUS Supporters and local Moriya communities brought light (and sandwiches) in darker days.

On a less rosy note: the required focus was immensely hard to maintain because of the living conditions where we had to share a small room with one single bed. ARCUS Project staff surely checked with us beforehand whether we would be okay with this and we honestly assumed it would work. The budget is ample as an individual stipend, but it was far from enough for two people. It is important to point this out so that the next duo will be able to live and work in more comfortable circumstances.

I miss hanging out at Manabi-no-sato, drinking barley tea with koala bears, the sun on my face and the hum of elusive sounds in the background. It was a good experience and a true privilege to be able to work and think in this place in the world.

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I had a special connection with Japan ever since I discovered the samurai warriors and katana swords. It is hard to point a clear reason why I was attracted to this country, but it is possible that it originates in my interest towards the Edo period Japan. What is certain is that I bought a katana when I was 19 years old, after having previously discovered Kurosawa's movies (when I was around 15-16). Rashomon left me wondering on how individuals can interpret a fact, an event, and how they can craft a truth out of it. Truth is a variable, forever subjective, since we are all subjects of our own subjectivities. I crafted my own truth of Japan based on jigsaw puzzle pieces that found their way into my pockets from the television and from magazines. I picked up most of the jigsaw pieces from Sailor Moon, sumo fights, documentary films, an album about the Shinto shrines, Manga comics, Candy, Miyamoto Musashi and the revenge of the 47 Ronin. I was so certain that I owned a large jigsaw puzzle picture, both sharp and in high definition, of what Japan was. This happened because I was blindly passionate about certain elements that found their way towards me half the world away. I made the mistake of thinking that I am a know-it-all.

After having experienced Moriya, Tokyo, Kyoto, Osaka, Chiba, Fuji, the Pacific and the loud silence of the temples I can say that I don't have a clue of what Japan is about. I realized that I knew nothing about Japan. Now I find myself in the very privileged position of having to get to know very little of it. I am humbled and deeply thankful towards the ones that aided me throughout my journey, people that I can call now friends.

As I am writing these lines that are meant to summarise my thoughts about ARCUS Project and Japan in general, a conversation that I had with Curtis comes to my mind. We talked about how it must feel to be Japanese: how can it feel to wake up every morning knowing that it can be your last. Even though this existential fear is deeply rooted in every individual, there are good reasons for that fear to be contouring a certain Japanese mentality. There are around 1500 earthquakes per year on the Japanese islands and countless tremors every day. I want to think that Japan is a country full of brave people - that inside their hearts are always prepared for the worst, in a silent awaiting of the inevitable. For people living outside areas in which nature tests its inhabitants, it might prove a shock to be prepared to lose all that you have in an instant. To wake up with that thought well hid under your grey matter blanket is something that most of us could not easily accept. Japan will always remain in my memory as sounds, smells, tastes, highs and lows. Not so many images, though. I tend to lose the images quite quickly. I felt I was alive on Fuji and I managed to recuperate my faith in swimming while doing it in the Pacific. Japan tested me, as it most likely does with anyone crossing it.

Thank you, Ken san, Yumiko, Ryota, Aruma, Mizuho, Kaname san and to the many others that were willing to share their kindness with the participants to your artist in residence program.



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For me the value of participating in this 25-year-old residency, one of the oldest in Japan, is that it functioned as a platform for intensive relational intimacy with people and places I would have never been able to access otherwise. Without the infrastructure of ARCUS Project as a residency, and the thoughtfulness of each coordinator's contribution to my own work, this project simply would not have been possible; they provided unique connections, and broadened the spectrum of my work while in Japan through each of their own creative backgrounds and cultural histories. The residency allowed me to work at a scale beyond my own capacity, thereby stretching and influencing my own perspectives and abilities as a searcher and creative practitioner.

There is a powerful residue; a textured and palpable sense that what I began there will continue onward.

I witnessed a striking thoroughness to all of the ARCUS Project coordinators sensibilities and sensitivities; they are tenaciously present. My rhizomatic pursuits were facilitated, unquestioned, from beginning to end without missing a beat; from working with the local choral group, holding conversations with seismic scientists, to conducting research at Universities in Tokyo and museums in Kyoto, as well as traveling to rural Aomori to record the chanting of Japanese Shamans, ARCUS Project coordinators put in substantial amounts of time and energy helping me achieve my goals. For a brief moment, Moriya became a home, and ARCUS Project, an extended family.



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# by arcus4moriya | 2018-03-01 13:00 | AIR_2017
Information of Great East Japan Earthquake (March 1st, 2018)
These are information about Great East Japan Earthquake on the internet as reference data. Please refer to them.


▶Japan Atomic industrial Forum_English
Daily updates on nuclear power station in Fukushima

■Nuclear Power Plants in Japan (2017)
Japan Nuclear Safety Institute

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'Information on the Great East Japan Earthquake' by Ministry of
Economy, Trade and Industry


Reading of environmental radioactivity levelby Ministry of Education, Culture, Sports, Science and Technology(MEXT)

Nuclear Regulation Authority_English

IAEA: International Atomic Energy Agency_English


■The distance from FUKUSHIMA Nuclear Power Plants to IBARAKI, ARCUS
Studio in Moriya city
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Emergency & Disaster (IBARAKI Prefectural Government)

Emergency support desk for foreign residents in Ibaraki:

Moriya City

National Institute of Radiological Science

Consumer Affairs Agency, Government of Japan (inspection of
agricultural products)


ICRP: International Commission on Radiological Protection

Information on Radioactivity Level ( Air ports and ports)


AIST: Advanced Industrial Science and Technology_ the south part in IBARAKI

# by arcus4moriya | 2018-03-01 12:01 | AIR_2017 | Comments(0)
HIBINO HOSPITAL vol. 72 「紙映画」(ワープステーション江戸)
2018年1回目のHIBINO HOSPITALをつくばみらい市のロケ施設ワープステーション江戸で開催しました。
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ワープステーション江戸は大河ドラマや映画など多くの時代劇の撮影に使用されている場所です。
普段もロケで使用されていない箇所は一般公開されていますが、今回は特別にワークショップの会場としてお借りすることができました。
(ちなみに、ワープステーション江戸での撮影は基本的に禁じられています。今回アーカスプロジェクトは活動記録資料として撮影の許可を得ています。今回このブログで掲載されている写真を転載することを固く禁じます。ご了承ください)
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多くの参加者の方にお集まりいただきました。



様々な時代の建物があるロケ施設という場所の特性を生かし、今回は建物をスケッチし、そこで起こるストーリーを構成して、紙芝居ならぬ「紙映画」を作ることに。
チームに分かれて1チームで1つの紙映画のストーリーを考えます。
まずは、施設の地図を見ながらそれぞれどこの建物でシーンを作るか考えます。
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紙映画を上映する際のサウンドトラックは、ワークショップ前日に平昌オリンピックで金メダルを受賞した羽生結弦選手が演技で使用していた曲「SEIMEI」を参考にすることに。

それから施設の方に案内していただいてみんなで各場所を説明を聞きながら回ります。
ロケ施設なので外観はしっかりしていますが、ほとんどの建物の中は空っぽです。
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もう歩きながらスケッチを始める子も
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その後おのおのが選んだ場所に分かれてスケッチをしました。
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そしてもう一度室内に戻って色を用いながら絵を仕上げます。
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ストーリーの基本設定は、まず主人公となる人間が登場し、何かしらの出来事によって動物に変身してしまうというものです。
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みんなで話し合って変身する動物と、ストーリー展開を考えます。
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ほとんどが初めて会った人達で構成されたチームで、いきなり一つのストーリーを作ることに、みんななかなか苦心していました。


そして、いよいよチームごとに考えた紙映画を発表します。
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会場を移動して舞台のある芝居小屋へ。

この舞台セットは当日、日比野さんの突然のリクエストに応えて、ワープステーション江戸のスタッフの方があっという間に作ってくださったものです。



BGMに羽生結弦選手の使用した曲をイメージして、1チームずつ、ぞれぞれ自分の書いたシーンを読み上げ、お話を発表します。
計6チームが発表しました。
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うさぎの出てくるお話を考えたチーム


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羊の登場するお話のチーム


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竜の登場するお話のチーム



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トラの出てくるお話のチーム


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ねずみの登場するお話のチーム



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最後は犬の登場するお話のチームでした。


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おしまい!

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ご参加いただきました皆さんありがとうございました。

写真:加藤甫

# by arcus4moriya | 2018-02-18 16:57 | HIBINO HOSPITAL | Comments(0)
1/30 エクスチェンジ・レジデンシー・プログラム招聘キュレーター、ホゥ・ユークァン[台湾]
English is coming soon.
こんにちは、藤本です。
現在、エクスチェンジ・レジデンシー・プログラムで招聘しているインディペンデント・キュレーターのホゥ・ユークァン[台湾]の活動を紹介します。クァンは、本プログラムの連携機関である、國立台北藝術大学 關渡美術館(Kuandu Museum of Fine Arts[KdMoFA])推薦の候補者からアーカスプロジェクト実行委員会が選出したキュレーターで、2018年1月16日から2月14日までの30日間滞在し、リサーチに取り組みます。
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台湾と日本の歴史・政治的な関係が自身の研究テーマのひとつでもあり、今回の滞在では、第二次世界大戦に現代の視点からアプローチする日本人アーティストをリサーチしました。
今回は、アーティストの笹川治子さんへのインタビューの様子を紹介します。笹川さんは、2015年に東京都美術館で開催された「戦争画STUDIES」の企画者でもあります。

笹川さんは茨城県取手市にある井野アーティストヴィレッジ にスタジオをかまえ、制作されています。
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インタビューでは、戦争画STUDIESというプロジェクト全体についてのお話や、笹川さん個人の制作活動について具体的なお話をしていただき、クァンからの質問もなかなかにたくさんあったため3時間以上お付き合いいただきました。
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戦争画といっても、そのカテゴライズは様々で、画面に小さく描かれている台湾兵士の持っている武器から事実が見えてくる藤田嗣治の絵画などもあれば、当時描かれた戦争とは関連のないような風景画も戦争画として捉えることもあるようでした。
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最後にスタジオも見学させていただきました。
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どうもありがとうございました。

クァンは、2月10日のエクスチェンジ・レジデンシー・プログラム活動報告会で今回のリサーチについて発表します。
KdMoFAにアーカスプロジェクトから派遣した磯村暖さん、mamoruさんも登壇し、台湾での60日間の活動を紹介してくれます。
アーティスト、キュレーターの視点を通して、日本と台湾という国を形づくる文化的営み、また両国が異なる立場で共有している歴史や社会問題についても知ることができる機会です。みなさま、ぜひお越しください。






# by arcus4moriya | 2018-01-30 13:00 | AIR_2017 | Comments(1)
12/29 エクスチェンジ・レジデンシー・プログラム 派遣作家オープンスタジオ@國立台北藝術大學 關渡美術館(台湾)
皆さん、こんにちは。藤本です。
今回は、今年度より開始したエクスチェンジ・レジデンシー・プログラムのオープンスタジオのご紹介をします


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来場者に過去作品の説明をするmamoruさん

エクスチェンジ・レジデンシー・プログラムでは、海外のレジデンスプログラム運営団体と連携し、アーティスト/キュレーターを一定期間、派遣/招聘します。アーカスプロジェクトがこれまで培ってきた芸術家支援活動を海外に展開し、滞在制作・リサーチを通して国内、国外のアーティスト/キュレーターが交流する機会を創出します。

今年度はアーカスプロジェクトから台湾の連携団体、國立台北藝術大學 關渡美術館 Kuandu Museum of Fine Arts(以下、KdMoFA)に日本人アーティスト2名を派遣し、60日間の滞在制作の機会を提供。KdMoFAより1名の台湾人キュレーターをアーカスプロジェクトに招聘し、30日間のリサーチ活動をサポートしています。


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磯村暖さん 新作


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部分


アーカスプロジェクトから台湾のKdMoFAに派遣した日本人アーティストは、磯村暖さんとmamoruさんです。

2017年12月1日から2018年1月29日(60日間)の滞在での中盤、12月29日にKdMoFAにてオープンスタジオを開催し、

過去作品と制作過程を公開しました。写真はその時の様子ですが、現在も引き続き滞在調査・制作は続いています。

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来場者に制作活動を紹介する磯村暖さん

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mamoruさんはリサーチの一環で伝統楽器‘Suona’のレッスンを受けているとのこと。

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お二人が帰国したのち、2月10日(土)にアーカススタジオにて活動報告会を開催します。

現在アーカススタジオに招聘している台湾のインディペンデント・キュレーター、ホゥ・ユークァン(写真右)も日本でのリサーチを報告します。皆様ぜひお越しください。


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Photo credit: Kuandu Museum of Fine Arts, TNUA
Photographer: Huang Yung-En













# by arcus4moriya | 2017-12-29 17:29 | AIR_2017 | Comments(0)
HIBINO HOSPITAL Vol. 71 「ゆげおゆけむりひ」(茨城県立児童センター こどもの城)
12月24日クリスマスイブにヒビノホスピタルvol. 71を開催しました。
会場は茨城県東茨城群大洗町の茨城県立児童センター こどもの城です。
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まずは集まって今日やることの簡単な説明を


今回は「ゆげおゆけむりひ」と題して、実際にBBQ場で火を沸かし、湯気・お湯・煙・火を観察してその絵を描くことになりました。

まず歩いて10分の海岸までみんなで海水を汲みに行きました。
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汲んだ海水を持ってBBQ場に移動し、まず周りの松林から落ちた松ぼっくりや松葉を拾って火をおこします。
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みんなが驚くくらい火があっという間に高くなりました。
その火で燻した松ぼっくりを潰して絵の具の顔料にします。
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バケツでこんなにたくさん松ぼっくりの粉を作るグループも。

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煙がもくもく立ち込めていました。


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そして汲んできた海水を鍋にかけてお湯を沸かします。
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お湯と湯気を観察することができます。

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松ぼっくりの粉で絵の具を作るのですが、そのままでは松ぼっくりは水に溶けず、乾いた時に粉が落ちてしまいます。
そこで、乳化剤を加え松ぼっくりの粉を水に溶かし、乾いても絵の具として紙に定着するようにします。
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そしてさらに落ちている松葉を拾って筆も手作りしました。
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ここまでに2時間ほどかかったような。。




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いよいよ手作りの絵の具と筆で絵を描きます!
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作った筆の形によってそれぞれの描線になります。
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固体ではない湯気やお湯を描くことにみんな苦心していました。




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室内に戻って描いた4枚の絵を縦に繋げ、掛け軸のようにします。
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最後にグループごとに出来上がった絵の前で記念撮影。
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ヒビノホスピタルvol. 71も大勢の方にご参加いただきました。
お天気の良くない真冬のアウトドア3時間ということで、どうなることだろうと思いましたが、みんなで火を起こしたり、自然にあるもの拾い集めたり夢中になっているうちにあっという間に時間が過ぎて行きました。
ガスではなくIHの家庭が増えていることもあり、子供達にとって火を観察するのは新鮮だったようです。

ご協力くださった方々、ご参加いただいた皆様、ありがとうございました。

# by arcus4moriya | 2017-12-24 13:12 | HIBINO HOSPITAL | Comments(0)
11/25 キッズツアー(オープンスタジオ) / Guided tour for kids at OPEN STUDIOS
皆さん、こんにちは。藤本です。
本日はオープンスタジオ4日目の11月25日(土)。
14:00から キッズツアー 16:30から スタジオトーク×南條史生 18:00から 秋の手打ち蕎麦交流会
とイベント盛りだくさんの日です。

キッズツアーの様子をご紹介します。対象は、小・中学生。
こどものためのスタジオ鑑賞ツアーですが、付き添いの保護者の方々なども少し距離をおいてもらうことを条件に参加することができます。アーティストのスタジオをスタッフと一緒にまわり、ワークシートや質疑応答を通してそれぞれのアーティストの制作活動への理解を深めます。

または、アーティストにこどもたちの想像力を捧げます。
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まずは、カーティス・タム [アメリカ]のスタジオからです。
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↓ここからは、ワークシートの内容を引用します。

《細胞調律センター》
カーティスさんは、身の回のいろいろな音をあつめて、音の図書館「サウンド・ライブラリー」をつくったよ。どうやら音と津波、地震にはなんらかのつながりがあるみたい。それって一体なんだろう?

①きいてみよう。
音をよくきいてみよう。なにの音がきこえるかな?
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セミの羽をチャートに落として、落ちたポイントによって、プライベートセッションの際に
カーティスが作成したサウンドライブラリー内のどの音源を使うかが決まります。

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②かんがえてみよう。
音をきいて、自分がどんな気持ちになったか、どこにいるように感じたか、なにの音にきこえたか、たくさん言葉にしてみよう。
5つ以上の言葉を探してい書いてみてね。
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「ディスオリエンテーション・セラピー」中。サウンドを聴いています。
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③きいてみよう。
ふしぎに思ったことをカーティスさんに質問してみよう。
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音と津波、地震のなんらかのつながりとは。規模の違う「波」なのでは?




続いて、フリエッタ・アギナコ&サラ・ドゥームーン [メキシコ/ベルギー]のスタジオへ。
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《既知とされていることを知らないと断言すること》
フリエッタさんとサラさんは、利根川について調べました。川の歴史、川のかたちが変わったこと、川のそばで生活してきた人の話、昔話、オランダ人のこと。
「川」ってみんなにとってどんな存在なのかな?
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①みてみよう。
スタジオの中をよくみてみよう。
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②かんがえてみよう。
どうして、利根川について調べたのかな?そこからなにがわかったのかな?
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③きいてみよう。
自分がいちばんおもしろいと思ったものをみつけて、フリエッタさんとサラさんに伝えてみよう。
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「ねねこ」という女カッパが利根川に住んでいたらしい
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川は泳ぐためのもの、すでにそこにあるもの。あと「資源」と答える小学生もいましたね。




最後に、ダニエル・ニコラエ・ジャモ [ルーマニア]のスタジオへ。

《16種の紙の音》《守谷ファースト・東京セカンド》《隕石を集める》

ダニエルさんは、16-30才の人たちに2028年のことを想像して物語をつくるワークショップをしたよ。そのとき、世界は、日本は、みんなが住んでいる町はどんなふうになっているのかな?
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①みてみよう。
みんなのつくった物語をしっかり読んでみよう。
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漢字が読めない年齢の人のために、ワークショップ参加者が作った物語をひとつ音読してくれています。
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②かんがえてみよう。
みんなの物語の中に自分が体験したできごとはあるかな?
ないものは自分におきかえて想像してみよう。
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③きいてみよう。
自分にとってよくわからないと思ったことがあれば、ダニエルさんにきいてみよう。

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ワークシートより:「2028年には戦争が始まりそう。2028年には住みたくない」
「未来が何であれ、今変えていけば、きっと良いことになると僕は思いました。」
「全自動?食糧不足?戦争中?そのままってことはない(と思う。)」
「いばらきなくなったらふるえる。こころがどきどきする。こころがかたくなる。わたしはこうこうせいになったらべんきょうしてる」

Photo: Hajime Kato


ご参加くださった皆様ありがとうございました。
また会いましょう!毎年来てくれる皆さんの成長を見られるのも感慨深いのです。








# by arcus4moriya | 2017-11-25 14:00 | AIR_2017 | Comments(0)
11/10 カーティス 朝日新聞の取材 Curtis Interview by Asahi Shimbun
朝日新聞の記者さんがスタジオのカーティスを取材に来てくださいました。

1時間程、日本でのプロジェクトを説明。
京都へ行った時の梵鐘のことや、先日の鋳込みの撮影のフッテージを見せながらじっくりお話を聞いていただきました。

印象的だったのは、コンピューターで音楽を作っているのかという問いに対して、コンピューターで純粋に作られた音楽と、カーティスがフィールドレコーディングを元に作っている音楽は違うという答えでした。

カーティスにとってコンピューターはCDを再生する際のプレーヤーと同じで、あくまで録音した音を実際に再生するための機械であるということ。
そしてカーティスはindexical(指標的)な音を集めているそうです。
(つまり例えばセミの音はセミのindexです。)


そしてオープンスタジオに向けてセッティングを始めているサウンド・ライブラリーを体験していただくことに。
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最後に黒板に書いている曼荼羅の前でポーズ。
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この時の朝日新聞の記事はこちらです。

ご取材いただきありがとうございました。

文:外山


# by arcus4moriya | 2017-11-10 16:35 | AIR_2017 | Comments(0)
11/4 フリエッタ&サラのリサーチ(地図編)/ Julieta&Sarah's research (Maps)
皆さん、こんにちは。藤本です。
招聘アーティスト、フリエッタ・アギナコ&サラ・ドゥムーン[メキシコ/ベルギー]の活動を紹介します。
彼女たちは現在、利根川についてリサーチしています。

・主に守谷~犬吠埼(利根川の河口、千葉県銚子市)エリアの利根川においてどのように人工的な工事がなされ変化していったか。

・川が起こした災害の歴史

・現地に残る利根川にまつわる昔話や民話、個人の経験


などです。これまでのリサーチについてはブログでご覧いただけます。

今回は「地図編」ということで、過去に国土交通省国土地理院で地図製作に携わっていた鶴見英策さんという方との交流をご紹介します。アーカススタジオの近くにお住まいで、以前にスタジオを訪れてくださった鶴見さん。2人の活動に興味を持ってくださったようです。
鶴見さんは国土地理院で地図の製作に携わったのちに、アフリカに渡り地図製作の知識と技術を伝えるお仕事をされた方です。伊能忠敬のことや当時の測量のこと、鶴見さんご自身のことなどを教えてくれました。
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最初の訪問の際には、伊能大図の見方を教えてくれました。
(以前、2人は国土地理院情報サービス館の職員さんと他部署の職員さんにご協力いただき伊能図「大図」のデータ(茨城、千葉周辺)を貸していただき、あわせて第二次世界大戦直後に測量された同エリアの地図(国土地理院作成)を購入。どちらももパズルのように組み合わせなくてはいけない状態。)

細切れになっている大図のデータ群から守谷〜犬吠埼エリアを抽出する作業は複雑で、2人は特に古い地名の表記に四苦八苦していました。そんな2人には大変心強いサポーターです。
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そして、鶴見さんはお仕事を引退されてからも地図に対する情熱が凄まじく、明治16年(1883年)につくられたフランス式の迅速測図(↑フランス式はカラーで地域の見どころや風景画が周辺に描かれている凝ったつくり。対するドイツ式はモノクロで簡素。)の風景画の場所へ足を運び、それが描かれた地点から現在の風景を眺め、写真に撮り、当時と変わらない部分/変わった部分を検証する。または当時に思いをはせる。ということをされています。
仕事としてではなく、このように当時の地図製作者の状況を追体験することを、心から楽しんでいるのです。
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2015年9月10日に台風18日号がもたらした記録的大雨、洪水、鬼怒川上流の堤防決壊が起こりました。アーカススタジオのある守谷市は、被害の大変大きかった常総市の隣です。
その際にどのエリアに川から溢れた水が浸入したか、という鶴見さんの分析図を見せてくれました。浸入した部分に手作業で色が付けられています。土地の高低差や水の進路がわかります。その作業にかける根気強い姿勢からも、鶴見さんの地形への強い関心と、記録することへの使命感のようなものが感じられます。
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鶴見さんは、伊能図よりも以前に作られた様々な地図も見せてくれました。↑こちらはそのうちのひとつで、1648年頃に徳川幕府によって作られたもの。


地図からは、地形や領土だけでなく、当時の人々の生活環境や政治情勢などを読み取ることができると鶴見さんは言っていました。あと地図には目に見える情報と目に見えない情報の両方が詰まっている、ということも。地図に書かれた情報から、書かれていないことを想像する力を身につけることができるのです。
それが「地図を読む」ということなのです。
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目に見えている情報からそれ以上の情報へアクセスするスキル(想像力)。
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オープンスタジオ期間中に2人が毎日行ったパフォーマンスも何度も見に来てくれました。その度にスタジオに広げられた地図を何度もじっくりと眺めている姿が印象に残っています。↑こちらは、フリエッタがアナログカメラで撮影した鶴見さんの初スタジオ訪問の際の写真。オープンスタジオが終わって鶴見さんに差し上げました。
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ここからは余談ですが...
個人的には地図や地図製作についてだけでなく、もっと基本的なをたくさん学ばせていただいたと思います。
自分が絶え間ない努力で得た知識を他者に惜しげもなく与えること、経験を共有すること、新しい考え方やものの見方に対してオープンであること、わからなかったことを素直に相手に聞くこと。
いくつになっても好奇心をもち、知らないことがあることに自覚的でそれに対して探究心を失わないこと。
理想の大人像ですね。




# by arcus4moriya | 2017-11-10 13:00 | AIR_2017 | Comments(0)
11/9 カーティス 梵鐘鋳込みの撮影 Curtis shoot pouring of temple bells
以前のブログでカーティスが梵鐘に興味を持ち、桜川市真壁町の小田部鋳造株式会社様を訪ねたこと、そこで撮影をさせていただきたいとお願いしていたことなどを書きましたが、とてもとてもラッキーなことに、年に数回しか行われることのない梵鐘の鋳込みの日に撮影させていただけることになりました。
アーティストの短い滞在期間と鋳込みが重なるなんて本当にタイミングがいいです。

実際に型に高温で溶かした金属を流し込む鋳込みの作業は午後でしたが、炉への火入れは朝5時に開始し、午前中いっぱいだんだん火を大きくして金属を足していくということでした。
カーティスはぜひ夜明け前に着いて外の光がだんだん変わる中で撮影したいということで、私たちスタッフと朝4時前に集合することに。

守谷で車で1時間程の真壁町までまだ真っ暗な中向かいました。

到着してすぐ、小田部さんが炉に火を入れます。

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コークスという燃料を少しずつ足していきます。
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まだ炎は小さめです。
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だんだんと外が明るくなってきました。

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暖かい事務所で一息ついているところ。
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小田部さんは鋳込みという大事な日にも関わらず、私たちスタッフのことも気にかけてくださいます。

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コークスを手で拾い炉まで上って入れるという作業を小田部さんは朝中何度も何度も繰り返されます。
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早朝は空気が澄んでいて光が美しいです。
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午後に梵鐘の鋳込みをするところ
布で覆われているのが内側の型です。
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大きい梵鐘のほか、小さめの半鐘の鋳込みも同時に行われます。

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どの作業も真剣に撮影するカーティス

撮影にあたってカーティスがよく言っていたのは、派手でスペクタキュラーな工程を撮りたいのではなく、場所の日常や空気感、その場に宿る精神性といったものを撮りたいと言っていました。

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カーティスが見ているのは藁灰
溶かした金属に浮かせることで不純物を取り除いたり、温度を調整したりできるそうです
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それぞれの梵鐘で異なる彫りが入っている型を、内側の型とずれがないようにはめていきます。
ずれがないように慎重な微調整が必要な作業です。


ここでお昼休憩に行きました。
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天気が良かったのでちょっとしたピクニック

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午後になると炎が高くなり緑色に!
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小田部さんはずっと手で銅と錫を足していきます。
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カーティスは梯子に登ってより近くから撮影
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鋳込みの際の読経に備えて準備も始まります。
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煙が天井いっぱいまで充満し火の粉も沢山飛んでいます
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いよいよ鋳込みへ
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炉から溶かした金属を容器へ
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お坊様が読経される中、容器から溶けた金属を型へ流し込みます。

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お坊さんや檀家さんからは鋳込みはこのように見えていました。

私はカーティスに言われて部屋の中から読経の音を録音していたのですが、静まりかえった瞬間に聞く歌のようなお経には、そこにいるみんながなにか違うものに生まれ変わったような神聖さを感じました。
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鋳込みが終わると移動させます。
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この日は2つの梵鐘の鋳込みがありました。



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最後に炉を解体します。
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解体した炉の内部


朝5時に始まった撮影は夕方5時に終わり、終わる頃にはまた暗くなっていました。
1日中炉の近くにいたのでみんな灰と煤で黒く。

小田部さんのご協力でカーティスも1日中近くで撮影することを許可していただき、本当に充実した日でした。
日本でしか体験できないことや発見をしてもらえるとコーディネートの甲斐があります。

カーティスが梵鐘と小田部さんの制作場に興味があるのは、伝統的な工法が今も続いていることです。
現代ではそういったものの価値を認めることのできる人が少なくなっている中で、そういった生き方を続けていられるのは貴重なことだと言っていました。

この日カーティスは、小田部さんに、後日梵鐘を型から出した後の磨きの工程の見学と、小田部さんのインタビューができないかとお願いしました。
オープンスタジオの後、帰国までは2週間ほどですが、天気(磨きの日は晴れていないとだめだそう)と日程が合えばもう一度伺わせていただけることに。

小田部鋳造株式会社様はじめ、撮影にご理解をいただきましたお寺の皆様、誠にありがとうございました。

カーティスはこの映像をオープンスタジオでみせるのではなく、アメリカへ帰国後に時間をかけて編集していくようです。

文:外山

# by arcus4moriya | 2017-11-09 17:46 | AIR_2017 | Comments(0)


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