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ショウケース vol.8 杉浦大和
ショウケースvol.8 は地元在住の作家、杉浦大和さんの回。

回覧で回ったときに、実はひとつの作品だけではなく、3枚の絵が市内に回っていました。
そして、モノクロの画面から何を表現しているかを想像させようとする、色彩の濃淡のみが表されていました。

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これらの絵画が実際にスタジオに展示されると、教室の静けさの中にリズム感のある彩りがみえてきました。濃淡だけではわからなかった、カラフルな画面が。

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スタジオの中に絵画がある光景は、レジデンス期間中にもメモ的なものやドローイングなどはあれど、あまり見る機会が多くはないので、しつらえ方も新鮮です。音楽のリズムにも似た、色彩が重なり合う、または寄り添い合うリズムをその筆跡から静かに感じられる空間になっていました。

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                                 撮影:村上圭一
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                                撮影:村上圭一
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by arcus4moriya | 2014-01-25 16:14 | 地域とアート | Comments(0)
H+H(ヒビノホスピタル)vol.64の巻
2014年を迎えて最初の地域プログラムは、人気ワークショップシリーズのヒビノホスピタル(以下H+H)。
H+Hが1999年からアーカスプロジェクトで始まって今年で15年目に突入、今回で第64回目を迎えました。

64回目は規模を決めて開催しました。これまでは市内のお寺や中学校、仮事務所等、様々な境遇の場所の条件に合わせた、そのときに集まった方々とのワークショップを開催してきました。基本、
「当日まで何がおこるかわからない」のは変わりません。参加した人だけの、お楽しみです。
今回は久々、3年ぶりくらいの拠点、アーカススタジオでの開催です。

本日のテーマは
『中から見える、外から見える』。

最初に日比野さんの説明から始まりました。
約20名(予定)につき1教室にわかれ、3教室にないものを作ろう、ということで....
『今日はカーテンをつくります。』
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スタジオ3教室に各10枚の布が配られました。約1メートル幅、3メートルの長さの布が10枚。
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ワークショップといえども、ただ与えられた布に絵柄をつけるだけではありません。
今回は「染め物」の様式を用いて、一枚の布を蛇腹に4回折ったものに、油性インクでしみ込ませていく、染め。しかも、染料は市販されているマッキー油性マーカー。蛇腹に折り畳まれているので、1枚目に描かれた文様は二枚目には折り目の線対称にじんわりインクが残ります。その前の模様から染み残った色を基準にして、次にめくった布地に違う人がまた文様をたどり染み込ませていく....それを繰り返すと、自ずと染め物のパターンが出てくる、というもの。
それを1教室に5テーブルで5枚作ることを2セット。そうすると1教室につき10枚のカーテンができます...

...とここまで来て、若干「ぽかーん」な参加者のみなさん。
「とりあえず、やってみよう!」
と日比野さんの一声で、各教室へ。


1チーム5〜6人に分けられた5チームが各教室に、3教室にわかれます。予定の60名よりも、大幅に人が増え、80人を越えていました。家族連れも多かったので各教室はにぎやかな染め工場に?!
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なおかつ、ワークショップには時間制限もあります。ただだらだらとやっても仕方ない。大体2時間で集中してできること。を考えると、その瞬間にルールが定まります。
「1教室・5テーブル・5枚の布をローテーションで5チームが染め回る」ルール、そして
一枚につき10分間染める=塗るのですが、その10分間、
「一度にぎったマーカーは10分間、布から手放してはならない」というルールを決めます。
それぞれの一枚目は、迷いながらもていねいに?ちょっと皆さん緊張気味。
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だんだん慣れてきて、各チームが10分間塗り終えると二枚目のテーブルへと移動。
一枚目をはがすと、ほら...
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星座のように、長時間染めたところだけが下の布に染みを残していきます。そして二番目のチームがその色をたどって、また思い思いの文様を「10分間手を離さず」つなげていきます。
なかにはマーカー二刀流の方も...。描かなくとも、マーカーが布についているうちは、インクがしみていくので、参加者の中には休みながら、しかし手はマーカーから離さず、といった上手な体勢をとる方も(笑。
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面白いのは、各教室で時間を計っているスタッフが10分のうち最後の「あと2分!」と声をかけると、全員が一同にマーカーの動きを速めるという...試験会場ではないですが、10分の間に自分の描いたものを完遂させようとするのでしょうか、教室中にマーカーを走らせる音が響きます。
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そして1クール目の終了。各教室、5枚のカーテンにクリップをそれぞれ8つずつ取り付けて、教室のカーテンレールに下げてみます。
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蛇腹に折ってインクをのせると、折り目の線対称に模様が残る...の意味がわかったでしょうか?
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知らない間にのぞきに来てくれた市長さん。夢中になって10分間マーカーを離さずに塗り続ける参加者は気づかなかったかも。参加者の皆さんが休憩をとりながら自分たちが描いた文様を眺めて、どういうふうになるのかを再確認しました。そして、2クール目。
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同じ色をたどるので、自然と布の中で、形は違ってくるものの、パターン=模様として残っていくのです。ルールを守って染めていくうちにだんだんとマーカーのインクが減っていくのを実感していきます。子ども達も楽しいようで、かすれていくマーカーをなんども重ねて塗り続けます。最後の1分間のラスト10秒はカウントダウンしながら最後の最後までマーカーを離さず!
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こうして、10分間の塗り=染めを4回ずつ、5テーブルに移動しながら順々に繰り返して塗り続けたカーテンの、完成!
ちょうど教室の窓に西日が射す時間なので、カーテンが光って見えてきます。皆の染め模様が浮かび上がってきました。
1組目はこちら。
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2組目はこちら。
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3組目はこちら。
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たくさんの方々にご参加いただきました。記念撮影のあとは、じっくりと自分たちで描き染めたカーテンをご覧いただいて....
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夕焼けにカーテンが輝いて見えました。
最後に日比野さんから、このワークショップの意図を説明してもらいます。
いつもここで、毎回ワークショップでやっていたことが何だったのかを明確にすることができます。

1枚目の布に描いた人は、最初は何を描いて良いのかわからないかもしれない。でも、10分間離さないことによって否が応でも模様が残ります。
次の模様をインクでのせる人は、前の人の(過去の)色につながらざるをえない。でも1枚目と違って何か描かなくてはというアイディアがなくても前の人の柄をたどってつながるように同じ色を使って自分の「現在の」違う模様を残していくことができる。3枚目、4枚目も同様に、他者が残したものを自分の考えとは違った範囲で広めたり縮めたり、色と時間という制限をもって残すこともできれば、なんとしてでも前(過去)の軌跡と同じように残そうとしても必ず全く同じにはなれない模様が連続する。その過去、現在、未来へと残されたものを無理に続けようとか逆に変えようとかしなくても、同じ行為で、他者が行ってきたことを引き継いでつながっていくことができる。
その時系列にそって染めたものが一枚のカーテンとなり、その連続が一連のレールにつながると、少しずつ、上部(過去)の名残が下(未来)へと連なって、多少形は変われど、表からも裏からも、確実につながっている事が模様をみてわかります。
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いくつかここでアンケートの中からの感想を...
・最初は迷っていたけど、何をやるのか、どうつながるのかわからなかったけど出来上がりを見て感動しました!
・説明だけでは想像しにくいものが目の前に現れるとなるほど、と思え、それが思った以上にきれいで楽しかった
・つながるということ、自分を知るという事、また他人を知るという事、一つのさりげないワークを通じてそんなことを考えるいいきっかけになった。
・小さい子どもから大人まで理解して取り組める内容でおもしろかった。自分が残した軌跡を他の人がつないでくれる、またその逆もとても興味深く感じた。

...これらはほんの一部分です。事前に「何をやる」という説明がなくても参加することでいつしか達成感を味わい、気付きをもたらすワークショップが、このH+Hの醍醐味です。
今まで会ったこともないような人たちで集まって、染上げたカーテンによって最後につながりを意識する結果をもたらすワークショップとなりました。ご参加いただいた皆様、ありがとうございました!


後日、新聞にも掲載されました。
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by arcus4moriya | 2014-01-18 19:00 | HIBINO HOSPITAL | Comments(1)


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