東京藝術大学大学院 GAP 講義

初めまして、5月よりコーディネーターとして働いている外山有茉(とやまあるま)です。
これからどうぞよろしくお願いします。

5/25に東京藝術大学大学院 美術研究科 グローバルアートプラクティス専攻で藤本がアーカスプロジェクトについてお話する機会をいただきました。
2015年度のアーカスプロジェクト ゲストキュレーターでもあり、現在はグローバルアートプラクティスの指導教員である飯田志保子先生にお誘いいただいたのがきっかけです。
グローバルアートプラクティス(GAP)は、2016年に新設された海外の美術大学と提携を通して、世界で活動できる人材育成を目的とするコースです。
今回は、今秋イギリス ケント州の港町フォークストン (Folkestone) で開催されるフォークストン・トリエンナーレにおいて、ロンドンのセントラル・セント・マーチンズ(CSM)との共同制作が決まっている学生のグループに向けて「Art discovers and changes it, with force?」(アート:発見と変化、そこに潜む暴力性)と題して講義を行いました。
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講義は主に過去のアーカスプロジェクトのレジデントアーティストの中から、様々な原因でプロジェクトがプラン通りには進まなかったアーティストを取り上げつつ、レジデンスという短期間でリサーチ/実践(アーカスプロジェクトでは滞在中に完成作品の展示は求めません)を行わなければいけない場合に、起こりうる出会いと失敗についてでした。
特に興味深いのは、レジデンスという、長いアーティストキャリアにおいて一時期を過ごす場所で、プロジェクトを実践する意義について。たとえ短期間の滞在中にプロジェクトがうまく運ばなくても、その経験がアーティストの今後のキャリアにどのような影響を及ぼしうるのかという視点に立てば、単純にプロジェクト成功可否を判断できないというレジデンスプログラムのオープンエンドな性質です。

ケース1:2009年度招聘 ダニエル・サイプル (Daniel Seiple) / アメリカ / ベルリン在住
・守谷市近隣河川敷でゼロ戦やB29のミニチュアを飛ばしていた2つのラジコンクラブを取材。
・アーティストはそのメンバーと特攻隊についてディスカッションし、教科書に載っていない話や突撃の瞬間を目撃した人の話を聞いた。
・川に浮かべた船の模型にアーティストが用意したラジコンをクラッシュさせるというプランをたてる。
・そのクラッシュやメンバーへのインタビュー映像をオープンスタジオに用意していたが、直前でクラブより公開の中止を求められ、現在日本ではその映像は上映できない。
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(オープンスタジオ展示風景 部分)


ケース2:2012年度招聘 ファザル・リズヴィ (Fazal Lizvi) / パキスタン / カラチ在住
・2011年の東日本大震災直後のレジデンス、その年5月の時点で守谷はホットスポットになってしまった。
・アーティストは応募時のプロポーザル「守谷でのホームステイを経験して制作する」で来日、震災直後の不穏な空気と放射能への不安を感じ取る。
・東京で行われていたFUJIフィルムによる津波被災地の写真アルバムの洗浄活動を見学。
・写真洗浄ワークショップを企画するも市役所の許可がおりず。代わりに破損したアルバムの一部のオブジェクト展示を企画するも、それも却下され、代替案として洗浄に用いる道具一式を未使用の状態(全て白色透明なイメージでそろえることで)で展示。
・東北で回収された写真アルバムの残骸を弔いとして火葬するというパフォーマンスを、オープンスタジオで実施。
・最初の守谷の家庭でホームステイをするプランの時点でメディアの取材がついていたが、アーティストが方向転換をしたことなども関連するのか、放送は中止される。
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ケース3:2011年度招聘 オズギュル・デミルジ (Özgür Demirci) / トルコ / イスタンブール在住
・日本の改造車をリサーチする予定だったが(トルコでは改造車は反体制的なイメージ)、思ったようなデザインの車が見つけられず、暴走族や旧車会へのリサーチに変更。
・ 廃タイヤを使ったプレゼンテーションのビジュアルを友人に見せたところ、その時期にMOMAで展示されていた作品ととても似ている、という指摘を受け、そのビジュアルを断念。
・アーカススタジオが位置するもりや学びの里の入り口を廃タイヤで封鎖するというプランを企画するも公共施設の一部という理由から市役所の許可がおりず。
・屋外の他の場所での展示も考えたが、タイヤの数が足りずスタジオ内でのプレゼンテーションへ。
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3つの事例から読み取れるのは、アーティストが短期滞在で地元の人々(市民・行政)との関係性の中で制作していくと、ときに軋轢が生まれることもあり、用意していたプランから臨機応変に方向転換が求められるということ。
取材に基づいた作品では、アーティストと参加者の相互理解と信頼が肝になること。
社会的にセンシティブなテーマを扱う際には、現在の日本では検閲/自主規制という問題から逃れることはできず、特に公共空間では表現は規制/ルールとの交渉の結果とも言える。

その土地に短期しか滞在しないアーティストはどの程度その場所に干渉できるのか?どの程度それは許されるのか?
アートという価値を宙づりにする行為によってなら、その介入は担保されるのか?
だとすれば、アーティストはなんの責任によってそれを行うことができるのか?

そういったことを改めて具体的な事例と共に考えた日でした。

GAPの「東京藝術大学芸術大学(TUA)xロンドン芸術大学(CSM)セントラル・セント・マーチンズ校ロンドンユニット特別授業」はこの日まだ始まったばかりでしたが、これから様々な経験を通して、イギリスで学生さんたちがどのような作品を制作されるのか楽しみです。



文:外山





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# by arcus4moriya | 2017-06-10 16:53 | AIR | Comments(0)
5/27 ようこそ守谷へ!2017 に参加しました。
みなさんこんにちは。
守谷市では毎年、「ようこそ守谷へ」というイベントが開催されます。これは新しく守谷市に転入された新しい市民の皆さんをお迎えするイベント。アーカスプロジェクトもブース会場でこれまでにもアーカスで活動をした作家さんの映像作品を上映したり、資料をお見せしたりして守谷の(茨城の)芸術文化活動拠点、アーカススタジオをご紹介してきました。今年は昨年の滞在作家、ガンのインスタグラム動画の紹介のほか、これまでに守谷に滞在した経験があって昨年の茨城県北芸術祭に参加したOB作家をご紹介しました。
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今年は、なんと!新入りスタッフ外山と、藤本、石井3人で市民の皆さんにフェイスペインティングを。
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守谷市は66,000人ほどの、茨城県内でも小さな市ですが都心へのアクセスの良さから転居してくる率はたいへん高いです。市内にはいろんな活動をされている団体さんがおり、ブースの両隣は国際交流協会(MIFA)さんや、ミュージアムパーク/茨城県自然博物館さんの虫の標本や恐竜の映像など!(最近恐竜にやはり祖先が鳥だったことから、羽毛?があったことがわかり、毛のある恐竜が展示されていることもここで知りました!)毎年見応えたっぷりです。
そんなこんなで新しい市民の皆さんをお迎えする準備が整ったところで...
最初に現れたのはなんと!松丸市長。さっそく頬に市章のマークを。
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市長に市章を上手に描こうと外山の真剣な眼差し....(そんな体験滅多にないと思います)
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まだ開会式が始まる前だったのでステージでお話される時にはこのフェイスペインティングをしたまま、登壇されたのかと思うと....;;
白い部分を石井も追加して、完成。
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守谷市で国際交流員として働いているルイーザにはドイツの国旗を。市の職員さんもドイツのマーク。
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最後の仕上げは石井が。ちょこちょこっと。
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左にミツバチ、右に市章を描いたのは藤本と外山。描いたキャンパスは小川県議さんの顔。
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こんな感じでフェイスペインティングが始まりました。

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それから、あれよあれよという間に人が集まりだし.....
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ボーイスカウト君がボーイスカウトのマークを描いてというお題が出て来たり。
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はいてたパンツのライオンがかわいくてそれをほっぺに。
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僕のリクエストは犬と猫だったそうで。。
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鼻をつけたりヒゲを描いたりしてるうちになんともシュールな....(笑)
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僕はどこへ向かっているんだ...(笑)
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こちらは「スーパーボールを描いて」と。
え?スーパーボールってドラゴンボールの仲間?.....いえ、違うんだそうです。
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ポケモンGOのなんだそうです。(あえてアニメキャラ以外!と最初にお断りを入れていたにも関わらず、知らなさすぎ)
四葉のクローバーを描いてという子も最後に写真でチェック。四つ葉希望の子もいれば...
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ガールスカウトのマークだという「三つ葉のクローバーを描いて」という子まで。
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小さな子も、最初は顔が固まりつつも(笑)そのフェイスペインティングを見た他の子たちがどんどんやってきて...
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行列ができてきてしまい。うさぎやお花やいろんな絵をお顔に残していきます。
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スミレやアネモネを描いてというリクエストなどもあり。子どもたちの発想はいろいろだなあと関心しました。
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「うま〜いうま〜い!」と子どもたちにいわれ、調子に乗る石井。(一応、親に多浪を許してもらい美大での勉強をさせていただいたのですよ、これでも)
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難しかったのはハリネズミ!(顔がパンダになってしまった...)まるで、子どもたちからお題をだされて即興で描くワークショップのようでした。
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これを機会にみんな絵を描くのも観るのも好きになってほしいな。
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新しく守谷での生活を始めた皆様、是非、アーカススタジオのあるもりや学びの里に遊びにきてくださいね!という想いを込めて、スタッフ一同新しい顔に絵を施させていただきつつ。実行委員会のさねよしさんからの案内で会場の皆様に向けて、朝重からアーカスプロジェクトのご紹介をさせていただきました。是非、守谷の芸術文化活動拠点、国際交流拠点のアーカススタジオへ訪れる市民の皆さんが増えると嬉しいです♪
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# by arcus4moriya | 2017-05-27 19:33 | 地域とアート | Comments(0)
2017年度アーカスプロジェクト、始動。
みなさんこんにちは、石井です。
今年、2017年度のアーカスプロジェクトが始まりました。3月末に新しい書棚も出来て、環境もがらっと変わりました。やっとサロンの棚の存在に慣れてきた5月です。
既にGWも明けて5月に突入にも関わらず、まだ落ち着かない感じではありますが、ぜひスタジオサロンにいらしてください。ご支援いただいた方々のお名前も公式HP上で紹介しています。棚ができるまでの様子もREADYFORのブログにて公開しています。ご協力いただき、有難うございました。
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                                 (写真:加藤甫)
今年度でついに100人を迎えることになるアーカスプロジェクトのAIR(アーティスト・イン・レジデンス)プログラムの公募も、4月20日に締め切りました。
今年は、これまでの応募資料郵送のシステムをやめて、全てオンラインによる募集受付としました。
その理由には、

・郵便屋さんや宅急便、海外速達宅配業者さんらが毎日まなびの里へ届けてくる膨大な封筒の数々...の配達量を軽減協力し
・守谷では厳重な可燃・不燃ゴミの仕分けがあるため、これらの応募封筒(梱包材と紙類)の分別作業はたいへんな量になるという危惧と
・送られた場合のDVDやメディアなどの保存が難しい。

という点が挙げられます。要するに環境に優しくしていきましょう、ということです。一昔前はスライドマウントと推薦書などで審査をはかる時代や、パスポートの写真サイズを2枚、最初に送りなさいという規定もあったりと、様々な応募規定の変遷を遂げてオープンコールが続きましたが、ついにここまで来ました。
昨年はもりだくさんの国際郵便の数々をお見せしたかと思いますが、海外から日本に郵送する手数料も、アーティストにとってはかなりの負担になります。
ほかにもこのご時世、なぜリンクじゃだめなのか、といったような応募者からの要望がここ数年の間にもいち意見としてありました。
アーカイブとして残していく方法も、こういった点ではデータ保存は画期的でありつつも、どこまでのデジタルデータを保存していくかが今後の課題になりそうです。

..というわけで、アーカススタジオでは現在今年度の招聘作家を選出するため目下審査中です。
昨年まででアーカススタジオで活動してきたアーティストは97人を数えます。決して大きな数ではありませんが、着実に世界の国際舞台で活躍していくであろうアーティストがこの登竜門(ラテン語でアーカスとは門の意。)をくぐっています。審査員兼今年のゲストキュレーターの発表はまだ最終審査を終えるまでのお楽しみです。(...と、決してじらすつもりはないのですが)

2003年度に公募制を導入して15年目を迎えた今年、世界からアーカススタジオでのAIRプログラムに参加したいと届いた応募者数は御陰様で、なんと!
昨年の656件という記録を塗り替え、717組
という数に達し、過去最多の応募件数を更新です。
今回もユニット、または複数のメンバーでの応募(ひと組として換算)が増えています。3組の枠に対して、これまでの応募者数推移はこちら。(*クリックすると当時の招聘アーティストが閲覧できます。)

2003年度:125名(37カ国・地域)のうち5名 
2004年度:180名(45カ国・地域)のうち5名
2005年度:246名(48カ国・地域)のうち5名
2006年度:281名(51カ国・地域)のうち5名
2007年度:304名(60カ国・地域)のうち5名
2008年度:350名(63カ国・地域)のうち4名
2009年度:401名(57カ国・地域)のうち3名
2010年度:426名(70カ国・地域)のうち3名
2011年度:174名(55カ国・地域)のうち3名
...東日本大震災の影響を多大にうけた年。
2012年度:337名(63カ国・地域)のうち3名
2013年度:344名(47カ国・地域)のうち3名
2014年度:640名(78カ国・地域)のうち3名
2015年度:599組(81カ国・地域)のうち3名 (個人公募からグループ応募も考慮し、組数で表示)
2016年度:656組(89カ国・地域)のうち3名
2017年度:717組(85カ国・地域)の中から、3組を選出予定。←今ココ。

...ついに東日本大震災後、2012年度の応募者数の倍を越える数になり、競争率だけが上がっています。つくづく、拠点の拡充・拡大を切望したい限りです。これほど日本に来て活動したい作家がいても守谷に来られるのはたったの3組。たいへん頭を悩ませます。
今年の応募地域傾向はヨーロッパ圏に含まれる、ロシアの応募がたいへん多かったです。(恐らく昨年度はヨーロッパからの招聘がなかったからでは?と推察・分析できます)まだまだ膨大な審査資料を前にスタッフ一同、どんな作家を守谷に迎えるか検討中です。
この審査結果は7月上旬にお知らせできると思いますのでご期待ください。

アーカススタジオは心機一転、新たにスタッフを迎えて4人体制で事業実施します。また、守谷市の管轄もこれまでのアーカスを担当していた企画課から生涯学習課になるなど、ちょっとした変化を迎えた2017年度が始まりました。事業も新たにAIRプログラムで海外からのアーティストを迎えるだけでなく、日本人アーティストを海外派遣する事業にも着手します。日本人のアーティストにもAIRのチャンスです。詳細は夏の前頃には発表されると思います。
これまでと変わらず、皆々様のご協力をいただきながら今年もはりきってまいりますのでアーカスチームをどうぞ宜しくお願いいたします!
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(左より県庁事務局の大藪さん、外山有茉、朝重龍太、藤本裕美子、石井瑞穂)

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(遅すぎましたが今年の桜を....)













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# by arcus4moriya | 2017-05-13 16:24 | AIR | Comments(0)
Information of Great East Japan Earthquake (March 1st, 2017)
These are information about Great East Japan Earthquake on the internet as reference data. Please refer to them.


▶Japan Atomic industrial Forum_English
Daily updates on nuclear power station in Fukushima

■Nuclear Power Plants in Japan
(2011)
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(2016)
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'Information on the Great East Japan Earthquake' by Ministry of
Economy, Trade and Industry


Reading of environmental radioactivity levelby Ministry of Education, Culture, Sports, Science and Technology(MEXT)

Nuclear Regulation Authority_English

IAEA: International Atomic Energy Agency_English


■The distance from FUKUSHIMA Nuclear Power Plants to IBARAKI, ARCUS
Studio in Moriya city
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Emergency & Disaster (IBARAKI Prefectural Government)

AIST: Advanced Industrial Science and Technology_ the south part in IBARAKI

Emergency support desk for foreign residents in Ibaraki:

Moriya City

National Institute of Radiological Science

Consumer Affairs Agency, Government of Japan (inspection of
agricultural products)


ICRP: International Commission on Radiological Protection

Information on Radioactivity Level ( Air ports and ports)


【Report and Media】

The radiodensity in Japan_graphic data_Japanese

IBARAKI

Water in IBARAKI_japanese

Science Media Centre of Japan

Citizen's Nuclear Information Center_incl:u-stream posting

'GAIJIN Pot'_WEB Magazine for Foreign residents in Japan
The Great East Japan Earthquake issue

Science for a Changing World










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# by arcus4moriya | 2017-03-01 12:01 | AIR | Comments(0)
2/18 もりや市民大学 知ったかアート大学予備校

こんにちは、篠倉です。
2/18(土)に守谷市民活動支援センターで行なわれた 『もりや市民大学 ”知ったかアート大学予備校”』に参加させていただきました。

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今回は若手の自称”凡人アーティスト”で”知ったかアート大学の学長”、佐藤悠さんにお越し頂きました。

数多く活動しているアーティストの中で特に”若手アーティストが何をしているのかということはすごく謎”ですよね。

そこで今回の”予備校”では若手アーティストである佐藤さんの学生時代を振り返っていくことで、若手アーティストのやっている事を垣間見ていきました。
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〜イカのように柔軟な発想で、矢のようにまっすぐな心で 鷹のように鋭い考察で ブリのように進歩する意思を持つ 「いか-にも-しっ-たか-ぶり」を本学に求める精神とします。〜



KENPOKU ART 2016 茨城県北芸術際に行った方は「佐藤悠のKENPOKU SONGS」をお聞きになった方もいらっしゃるかと思います。
さっそく佐藤さんについて”知ったか”できますね!

では大学受験の話から聞いていきましょう。


皆さんの中では、美術大学にすすむ事はなんだかアブノーマルに感じているかたも多いかと思います。

佐藤さん曰く、美術の方向に進むことは大層悩まれた末の決断かと思いきや、なんと”勘違い”だったそう!
受験生だったときに受験の道から外れ、他の道(美大)を選んだ佐藤さん。

しかし美術浪人時代、他の芸大志望の人たちと比べて絵を描く気持ちの低さに気づき、挫折感を感じた浪人時代。


そんなとき赤瀬川淳平の『宇宙の缶詰』コンセプチュアルアートと出会い、東京藝術大学先端芸術表現科に入学。





では大学に入学してからの作品制作はどうだったのでしょうか。

初期はマイナスの手法(今ある現状をよく見て”引き算”で驚かせる)で作品を作っていた佐藤さん。

この作品(ちょっと見にくいけれど)はどのように作ったと思いますか?
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長年放置され床に積もったホコリを磨く事で床に市松模様を浮かび上がらせた作品です。

しかし、次第にこの手法では「オリジナリティーが出せない」という壁に当たる事になります・・・

その後これまでとまったく逆の「プラスの手法」としてバルーンを大きくした作品を作りはじめますが、ここでも壁にあたります。


それは「展示している間は人が沢山集まるが、展示が終わると何も残らなくなってしまうこと」でした。

たしかに展示が終わってしまった作品の扱いはとても頭を悩ませるところですが・・・

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修士課程に入り、形のある作品を作る事で何度も壁に当たってきた佐藤さんは「モノではなくコト」に注目しはじめました。


2012年、在学中にARCUSでもおなじみの日比野克彦さんに”越後妻有 大地の芸術祭の里”で出展を進められたことがきっかけで、
新潟県十日町市莇平集落で始めたのが『ゴロゴロ莇平』という作品です。
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「モノからコトへ」、坂道になっている莇平集落をみて「そうだ、物を転がしたら面白いんじゃないか」とひらめいたのが、竹を編んで作った『ゴロゴロ』に佐藤さんが入って転がしている姿を集落の皆さんに見てもらうという作品でした。


出来上がった地域の人とのつながり、偶発的なアクシデント、いつのまにか生まれた暗黙のルールはずっと消えないことがこの作品の魅力なんだなと感じます。下のリンクから作品の映像を観ることができますよ。

集落のおじさんがいきなり水を撒き始めたことから、次の年は掛け水が加わったりかけ声がいつのまにか出来ていたり・・・新しいことが勝手に生まれてたなんてことたまにありますよね。





博士課程に入っていつのまにか31歳、つぎの壁に当たります。
それはゴロゴロ莇平を現地の外の人とこの作品のおもしろさを共有することが難しいということ。


映像を観てもやはり実際に作品に関わったときに感じるおもしろさを全て感じる事は難しいです。
おもしろさを共有するために必要なことはなんなのか。
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次第に作品を誰かに説明する時、”ハナシとカタリ”で伝わり方が大きく違ってくることに注目します。

現地で味わった面白さを伝えるためにはハナシとカタリで重要なのは論理的に伝えようとするのではなくインパクト(誇張)であることを感じたそうです。
佐藤さんの語り口はまるで落語を聞いているかのようにリズムがある話し方で、時間があっという間に過ぎて行くのです!!




次に行なわれたのが『いちまいばなし』。
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ひとつの話を当日集まった参加者全員でやみくもにつくっていくという『いちまいばなし』では、
参加者がやみくもに話を作っていく過程や、それぞれが持っている『よかれと思っている事』がバラバラであることが面白いこと、バラバラなよかれと思っている事が合わさり、合体事故のようなめちゃくちゃなお話ができあがることがおもしろいのです。


(実際に『いちまいばなし』をやってみたかったなぁ・・)

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しかし、こうしたアートに参加してもらうことを続けているうちに、参加者の中で美術初心者の示す

①完全な拒否反応
②全部を鵜呑みにして何も考えないでいるという反応

に出会い、それを変えなければならないと思ったそうです。

(美術ってなにか浮世離れしてて距離感を感じることがあるかも。「この絵○億円で売れたました」とか言われても想像つかないです。)
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そこでようやく『知ったかアート大学』の登場。
人にアートを考えさせるにはどうしたらいいか・・

『知ったかアート大学』ではそのためにはまず美術史を知ってもらい、「自分が美術のどこに興味があるのか」を気づいてもらいます。


しかし、自分が美術初心者の方に美術史を教えることは同時に
「人に自分の価値観を植え付けてしまうこと」や「人に話を信じ込ませてしまうこと」になってしまうかもしれないです。難しい・・



そのようなことにならないために『知ったかアート大学』では

・美術史を学ぶにあたって自分で考えること(佐藤学長のアヤしいコスチューム)
・美術は格式が高くない!(「しったか」に込められた思い)
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人に何かを教えることは誰にでも出来る事ではないと思います。

問いかけ方や、話の聞いてもらい方を変えることは伝え手にかなりのテクニックが必要で、今回の講義では佐藤さんの語り口や話の組み立て方などとても見習いたいことが沢山見つかりました。

今回は”予備校”でしたが、次はぜひ『しったかアート大学』も受講したいですね。

受講したい方はこちらに佐藤さんの『知ったかアート大学』のお知らせが載っているのでぜひ!




























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# by arcus4moriya | 2017-02-28 17:56 | 地域とアート | Comments(0)
View the feedback of 2016 resident artists!

I need to point out a residency is not usually what people think it is. There are a lot of little moments creating a whole episode in the book of experiences everyone has inside. We can just read it in our minds one time and another and invent it in a different way each time.

However, this collection of little moments usually have names, surnames, places, tastes, sounds, smells, details that, in a way, becomes part of our imaginarium as artists. For good or bad there is life knowledge on it, and therefore, art knowledge.

I wont say what I remember of Japan or what I cherish on me because there were so many things. In a personal way, I was looking hardly to unfold a whole new stage on the develop of my practice, and I needed support to achieve some skills, knowledge to fill some knowledge holes, the experience of the radical otherness to understand my own context, support, faith and time for creation. I found all those elements on ARCUS, and beyond that, I found great friends and so great people.


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A month after returning home, I can’t help but feel that there were opportunities missed, and work left undone during my residency. I think this is a good, because I feel that there are more works to develop, with plenty of room for explorations, and I look forward in undertaking this task with a renewed conviction in my work and abilities. This, I think is the most important outcome from my time in Moriya.

Yokatta.

This positive experience is largely due to the generosity and cooperation from the local citizens, because my residency project revolves around telling stories from Moriya and/or Japan that overlaps with my experience in Malaysia. I am thankful that my presence and project was embraced without prejudice, but is nurtured with curiosity and a willingness to help. So to those who have played a part in my project, my deepest gratitude for your kindness, time and stories.

Dōmo arigatō.

As an extension of my residency project, I will share with you a story I heard while I was there.

I was told, and will now paraphrase, an anecdote about ARCUS Project. About 30 years ago, there was a gathering of city mayors. When asked the question of which city would welcome the responsibilities to fund and host an artist residency, only one hand was raised, and with that simple act an important institution is born. I hope ARCUS Project will not only continue to flourish and provide a sanctuary for artists to dream and grow, but also continue to reflect and renew itself as an art institution and remain in the forefront of artistic endeavors. We must never forget, it is with courage, imagination and a willingness to act, that a project called ARCUS Project exists.


Thank you Moriya and ARCUS Project. Long live friendship and long live art.

Otsuukaresama-deshita.



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I was looking for an opportunity to experiment with the idea that challenges my previous practice and requires a research rather than a production. Not many art/cultural institutions, I personally think, actively encourage an emerging artist to pursue such work. ARCUS Project, however, clearly stresses in their application guide that they are willing to support such art work that would need to be developed and challenged, seeking to exhibit working process. Yet it does not mean that they are reluctant to have a resident artist who wishes to focus on a production rather than a work in progress. This is actually what I find most interesting at ARCUS Artist-in Residency: they do not require any specific way of working, solely backing what the resident artists wish to do, even if they are not familiar with a way of working and a method the artist brings to the studio. And the residency begins with a discussion to get familiar with, exploring them. In this regard, it is inevitable to have a close relationship between the artists and the ARCUS team, which makes the programme very unique.

During my 110 days residence at ARCUS Project, I was able to pursue my idea and research plan with great support. It was also possible because of their financial support that is from the city of Moriya, a small town 40 mins away from Tokyo metropolitan by train. This means that the people living in Moriya are both directly and indirectly involved in ARCUS Project as well, not only the people from ARCUS Studio and a city hall but also the residents in Moriya. In the beginning, I thought about what I could rather directly contribute to the city because of the relationship between ARCUS Studio and the city, even though I was not asked for. It turned out, however, that my concern was unnecessary when I found out that the people are willing to know about what I want to bring to this specific place and time without a certain expectation. Many of them showed great interest in my research, even though they are not familiar with, and heartily supported my way of working in different ways. They were ready to be excited with what the resident artists would pursue. I now think that it was not about the thought that I, as an artist, should contribute to the community through my work of art as a sort of exchange, which is rather self-centred. Instead, they appreciated the challenge of creating a dialogue from artists, the approaches to different ways of involvement became an important matter.

My research-based work dealt with Japanese avant-garde and art history which is strongly connected with the art history of the mainstream as well as of Korea. In many aspects, it has been limited to talk over a relationship between Japan and Korea due to the history they share and most of all, a nationalistic view in politic they both have continued to have. It was my another challenge to think of in what way I approach to the complicating issue, and I wondered how people I met in Japan would react to it. Moreover, I needed to meet many people out of blue, including art professionals, for my investigation. It was my first experience as an artist that a team in a programme of Artist-in Residency is highly involved in my work by arranging meetings, being my company for the meetings and co-organizing several events of my work. The team has a job title of “coordinator” that I was not familiar with and still do not know how to define, but the ARCUS team and I were working together in many different ways and they greatly supported my research.
Supporters—anyone can volunteer to support the residents artists of ARCUS Project—often impressed me with active communication. I would say that they are not just supporters but participants of the work, which made an interesting dialogue between artists and their neighbours without intentionally organizing a community-based event. On the other hand, as ARCUS Project is one of the oldest and established Artist-in-Residency programmes in Japan, I could take advantage of their network all over in Japan, which was a great help for my research work in the end—many of art professionals/art institutions that I contacted or met have a good relationship with ARCUS Project or are in partnership with. From these experiences, I tremendously learned how to ‘work together’ and share ideas within my practice. This was a core concern of my research work that I developed at ARCUS Project as well. I feel the experiences as organic, as a practice that I will attempt to develop further. They encouraged me to come up with different approaches to dialogue between art and society. I sincerely appreciate for great support of ARCUS Studio, Moriya and participants who gave me some insight into such dialogue.













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# by arcus4moriya | 2017-02-28 12:00 | AIR | Comments(0)
HIBINO HOSPITAL vol.70「国の星」 @アーカススタジオ その2
アーカスプロジェクトの地域プログラム、H+H vol.70「国の星」ワークショップは続きます。(その1はこちら

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大きな風船に緯線・経線を描き込むところまで進んだ皆さん...球体に線描することに一苦労している=めちゃくちゃ集中しておられる様子。
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平面にあるものを書き写すならまだしも、平面の世界地図を球体に「描く」というのは、日常生活でそうあることではないかもしれませんね。
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ひたすら、国の形を描き込む皆さん...
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ちっちゃい子も椅子の上に立って、世界地図を観察します。
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こちらはしっかり緯線経線を描き込んでから。
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そんな皆さんを見学しに、ふらりと松丸市長も立ち寄ってくれました。
白黒コピーの世界地図ではなく、掲示していたカラー地図を参考にし始めた人も現れました。
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壁にはさんで描きやすそう。マーカーの先端で割れないか気になりますが、意外とこの風船は弾力があり、頑丈そうです。
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集中力を養うのに、地図を描くのはいいかもしれない。と真剣な皆さんを見て思いました。
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こちらは陸を描くというより、が海がダイナミックに染められて。
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地球を宇宙から見るような目線で国境を細かく描いていく感覚は、このくらいの風船のサイズだからこそできる「俯瞰でものを見る」体験。ISSの宇宙飛行士でさえ、この距離感で地球を観るのはまだないかも?
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まさしく「上から目線」。
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こちらは国と言っても、渡航した事のある国に色が塗られていたり。
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こぶりな地球にしたり。
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あれ、緯線の数、多過ぎやしませんか?
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逆に、あえて線の数を増やして比率を変えた国を描いた人には日比野さんも関心されているご様子。
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緯線を増やすと比率が変わり、国の位置も変わるので、扁平な地球上の国々。これはこれで面白い。
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完成に近づいてきたところで、全員座っていた丸椅子を逆さまにして並べました。
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スタジオにたくさんの地球を配置。ここは太陽系どころじゃない、ずいぶん混み合った銀河系の宇宙のようです。
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全員で星の間をくぐりぬけるように、それぞれの星を見渡しました。ここまで地球だらけになると圧巻です。気になった星を作った参加者に日比野さんが説明を促します。
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持ち上げると本当に浮かぶ地球のよう。まさに水の星だな〜。
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海上にかわいいマークがあるものも。
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みんなが一番苦労した、15度ごとに引いた緯線経線のこと、メルカトル図法について説明してくれた方も。航海中に何マイルで緯線経線の区画の何分(角度の単位の「′(ふん)」=1分は1/60度)が進むかをご存知の(1分あたり1海里:およそ1852m)、いわゆる海図を読める参加者!!。ということは、意外と簡単だったのかも?正確な地図ができていました。行ったことのある国を鮮やかに彩っていました。
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そしてこちらは最も多くの国々を描き込んだ星のようです。元々絵を描かれている方とのこと、さすが緻密で地球儀っぽい!
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僕も自分の顔より大きな地球に、一所懸命に国々の色を塗りました。
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海が広い!やはり青い地球がしっくりきますね。
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日も暮れ始めた頃、全員の「国の星」が並びました。国をめぐって地球上ではいろんなことが日々起こっていますが、宇宙からみればたったひとつの小さな星。そんな小さな星で一番古くからあると言われている小さな島国の小さな町で、たくさんの国の星を作った記念の日になりましたね。アーカススタジオが小宇宙に見えました。
記念すべき第70回目のH+Hは『国の星』と名付け、完成!今回はちっちゃな子どもから人生の先輩方まで、長時間にも関わらず忍耐強く、これまでにないほどの集中力を使ったワークショップだったようです。参加者の皆さんからのやりきった感がみなぎっていました。
最後に全員で記念写真を再び。(浮かんでいるのを見るとほんとに螺旋状に惑星が並ぶ銀河系のよう!)
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来年度2017年のvol.71,72もどうぞお楽しみに◎

写真:加藤 甫
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# by arcus4moriya | 2017-02-11 18:49 | HIBINO HOSPITAL | Comments(0)
HIBINO HOSPITAL vol.70「国の星」 @アーカススタジオ その1
2016年度2回目のHIBINO HOSPITAL(以下H+H)は、記念すべき70回目!
この日はもりや学びの里にあるアーカススタジオで開催しました。
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本日の日付は2月11日。そう、建国記念の日。(黒板には建国記念日、とありますが、正式には建国記念の日、なのだそう)そこで日比野さんから皆に最初の質問。
「世界で最初に国ができたのはどこでしょう?」
「アフリカ(?)」「エジプト」「中国?」...小声で何人かが答えます。
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なんと!世界中で一番最初に「国家」としてできた国で古いのは、日本なのだそうです。参加者の驚く声と、なんらかの事情で日本より前にあった国もあったらしい、という話も聞きつつも、今日は建国記念の日なので、地球上にある国について考えてみました。
(のちほど、調べてみたら日本は紀元前660年2月11日(旧暦:神武天皇元年1月1日)に建国された、世界最古の日である、という説がありました。また、1974年までエチオピア(ソロモン王朝)が最古だったのですが、革命で滅びたため、日本が最古とギネス認定されたとのこと)
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では次の質問。地球上にいくつの国があるか知っていますか?「何カ国あるか知ってる人〜!」
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黒板をみてわかるように、日比野さんの大好きなサッカー、FIFAの登録されている国の数は203カ国あるそうです。しかし、国連に加盟している国の数は196とも、193とも言われています。
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....というわけで、今日は国を、もとい地球という星を知るにはもってこいの日。今日作るのは
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「国の星」。
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今日の材料は、こちら。
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世界地図のコピーと油性のマーカーが個々に配られ、
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この白いもの。大きな風船です。まず、世界地図にある国をマーカーで縁取ります。国と思える領土にひたすら稜線を描き込んでいきます。
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順に縁取りが終わった人から次は緯度・経度の線も別のマーカーで描き込みます。
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書き終わったら白い風船を手にして
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ふくらまします!
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ここで腹筋を鍛えつつの!
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自分の星をつくります。
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ふくらますのは大変だな、という僕はポンプを使って。あれよあれよという間にスタジオは地球風船だらけに。
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自分の地球ができたら、世界地図に描き込んだ緯線・経線を薄い色のマーカーで書き写します。これが意外と難しいようで。縦、横に何分割に線を引くかが要になります。
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細かく印をつけて描き込む人もいれば...
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曲がらないように慎重に線を引く人。
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お兄さんお姉さんに聞きながら、地図には何本、線があるのか世界地図とにらめっこ。
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緯線経線を描くだけでもものすごい集中力のいるワークショップになりそうです。スタジオは結構静かで皆さん寡黙になっていました。
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とはいえ、どんな線も自由!
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新市長の松丸市長も覗きにきてくださったところで
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国の星作りはまだまだ続きます。
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ここから世界地図に引いた稜線の通りに、世界地図を描いていきます。これまでにないほど集中している参加者の皆さんにとっては初めての立体的な書写ワークショップとなりそうな本日。さぁ、時間内に地図は描き上がるでしょうか?
その2に続く!
写真:加藤甫
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# by arcus4moriya | 2017-02-11 18:36 | HIBINO HOSPITAL | Comments(0)
HIBINO HOSPITAL vol.69「つの会議」 @守谷市民ギャラリーその2
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H+H vol.69の「つの会議」いよいよ開幕です!(これまでのワークショップの様子はこちら
さてさて、節分を前に参加者が作った「つの」。全員でツノを装着し、日頃の怒りについて会議します。
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ご覧下さい、この壮観なツノの集まり。
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輪になって、ツノを出した理由、なぜそのツノにしたのか、日比野さんが「つの会議」議長になって進行します。みんな、日常の何かに怒って集まっているはず!(という雰囲気を醸し出しつつも、装着したツノの姿にニヤニヤしており和やかな会議になりそう...)
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全員の頭に生えてきたツノ。作ったものだけではなく、制作者の意図や、その背景にある話を聞き出す議長さん。うなずける話もたくさん出てきました。
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一通り聞くと、その人ごとに怒りに対する改善策を皆で叫びます。エイエイオー!と叫ぶように皆で腕を振り上げて。
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お兄ちゃんが作ったのはお母さんのツノ。弟も出てきました。テストの点かな?兄弟喧嘩でかな?怒られたときのことも楽しそうに発表。弟はお兄ちゃんに負けてしまう怒りだとか。
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皆の怒りを聞く会議なのに親子連れも兄妹も皆ほのぼの。鬼に金棒、の「金棒」もオプションで作ったり。
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ご飯をたくさん食べたくてもう一杯おかわりしたいんだけど...というかわいい怒りも。
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つい家庭内のことや職場での怒りも、ツノを作ったせいか、恥じらいながらもおもしろおかしく皆さん発表していきます。
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活字にはしませんが、スタッフにも仕事とプライベートの狭間でちょっとしたかわいらしい怒りがあった模様。
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こちらも弟に手を焼くお兄ちゃんのツノ出し解説でしょうか。二人して最長記録を達成。
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ツノでけんかしないでくださいね;;
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そして母の怒りも(世のお母さんは本当に大変なのでしょうけれど)ほのぼの。
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モジャモジャなヒゲ付きツノもあれば....
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立派なツノ、背後にはバイキングのようなツノも。かと思えば、
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ツノではなく、鼻に装着しピノキオになった篠倉さんも発表。
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何度も言いますが、怒りの発表なのに皆、笑顔。「渡る世間は鬼ばかり」ではなく他人の怒りも聞いてると面白くて怒れる参加者であるにも関わらず「渡る世間に鬼はなし」な、つの会議は続きます。
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「愛」のある怒りもあれば...
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カブトのような怒りの表現をした将軍ツノ。羊のようなヘッドフォン型のツノも。
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ディテールを見ると、実に細やかに怒りの象徴であるツノが作られています。
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怒る理由を一人一人から聞いていく、つの会議日比野議長。皆の怒りは収まりません。
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「会社の給料をあげてくれ〜!」「おかずをもう一品増やしてくれー!」「電車のマナーをちゃんとしろー!」.....などとそれぞれの怒りを皆で復唱していく、つの会議。
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こうして、全員の怒りを発散させて、きたる節分に役立ててください、とこの日の「つの会議」は終了しました。後日、議長から皆さんの中にある「鬼」についてメールを通じて問合せもあり、参加者の中からその感想を伝える人もいました。誰も、怒りを抱く時はなんともいえぬ沸々とした感情にさいなまれるものですが、いざ真剣に怒りをぶちまけてみるとどこからともなく笑みが漏れてくるのでした。69回目のH+Hにご参加いただいた皆さん、お疲れ様でした!
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写真:加藤甫
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# by arcus4moriya | 2017-01-28 16:05 | HIBINO HOSPITAL | Comments(0)
HIBINO HOSPITAL vol.69「つの会議」 @守谷市民ギャラリーその1
皆様お待たせしました。レジデントアーティストの帰国後もそうそうに、昨年度開催した地域プログラムはまず年明け第一弾、1月のHIBINO HOSPITAL(以下H+H)から。リポートします。
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H+Hワークショップは当日まで何をやるのか秘密です。もちろんスタッフも事前に全容を知るのは稀です。そんなお楽しみワークショップの特色であり、人気プログラムである1999年から続く守谷でのH+Hといえば懐かしの買出し伝説。日比野さんと一緒にアピタ(前・ユニー/現・カスミ)のダイソーにて、材料買い出し(買い占め?ともいう)に行き、今日のお題を楽しみに何をするのか想像する、滅多にない体験もできました。(歴代アーカススタッフのみゾ知る、ですけどね)
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H+Hもついに69回目を迎えました!そこで、昨年、茨城県北芸術祭で日比野さんが展示したHIBINO HOSPITAL@北茨城市旧富士ケ丘小学校の記録も含めたH+Hの記録カタログをご紹介いただきました。ここには守谷から始まった茨城県内での全ワークショップの歴史がつまっています。(読みたい方はスタジオにありますので是非ご覧になってくださいね)今回は「もりや市民大学」のオープンコースシリーズの第4回「参加すること」のひとつとして守谷市民ギャラリーにて開催。守谷市内外から老若男女、この日も50名近くの参加者が集まりました。
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本日は何をするかというと、、、節分の前の1月28日。中国の旧正月でもありました。日比野さんは節分の由来について語り始めます。「春節」「節分」というだけあって、季節の「節目」を表す暦の日に、なぜ鬼は外、福はうちと豆まきをするのか?などなど....
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そして鬼のツノにフォーカスしてツノのイメージを聞き出しました。
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参加者に問いかけます。「鬼にはツノがある。ツノが出るとは腹が立つことを言うけれども、怒りについて考えてみてください。どんな時にツノがでてくるかを書き出してみましょう」
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みんなでしばし「ツノを出すとき」について考える沈黙の時間が流れます。
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一通り考えて紙に書き出して発表。
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それぞれのツノが出るとき、または出されたとき、その矛先は家族や兄妹、会社や学校など状況もさまざま。
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奥様やお兄ちゃん、上司や旦那さんなど互いにツノを出したり、出されたのでしょう。よくある話でも人の実話を聞くとニヤけますよね。
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そこで、日比野さんからお題発表。
「今日は皆でツノを作ります。そして最後に全国初の『つの会議』を開催します!」
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サイズも厚みも様々な紙、色とりどりのテープ、毛糸、ヒモ、その他文房具を使い、ツノを制作。では、スタート!
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四角い紙から筒状にして先端を尖らす=ツノに皆さん苦闘している様子。それでも着々と作る参加者の皆さん、大人も子供も集中力が高まっておりオリジナルのツノ作りは1時間あまりだったでしょうか。
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コーディネーターも参加者の皆さんから難しいところの質問を聞いたり、一緒に作ってみたり。(スタッフも途中で夢中になってきてしまいました笑)
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切るとどうなるのかというと...
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びょ〜んと伸びる!くるくるツノ!
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どんどんツノの完成が見えてきます。次はヘッドレストとでもいいましょうか、どのように頭につけるか?いわゆる鬼のお面ならば耳にひっかけるだけですが、ツノとなるとまた別。工夫してヘアバンドのようにする人もいれば、帽子型にする人も。
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高いツノをつくる参加者まで出現。さぁ、誰が一番ニュキニョキとツノをはやしていくのでしょう。
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日比野さんが見てあげているお兄ちゃんのツノを尻目に、こちらは...
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なんだかとんでもなくどんどん延びていく弟クンのツノ。あれ、最初はこんなに小さかったツノ計画が?
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こんなに伸びている!子どもたちの発想力・創造力は果てしない。。。
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それぞれのカラフルな、とんがった、オシャレな、もしくはマイルドな、いろんなツノが装着できてきました。 
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完成したところでタイムアップ!次は全国「ツノ会議」の開催です! 《その2》につづく
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写真:加藤甫
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# by arcus4moriya | 2017-01-28 13:31 | HIBINO HOSPITAL | Comments(0)
12/24 もりや市民大学 水戸芸術館の森山純子さんによる講義
こんにちは、篠倉です!

クリスマスイブの今日は市民活動支援センターにて「もりや市民大学 守谷美術部!アートへの関わり方 観ることから考える(+見えないことから考える)」に参加させていただきました。

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講師は水戸芸術館現代美術センター、教育プログラムコーディネーターの森山純子さんをお招きしました!
今日のテーマは「現代アートへの関わり方」。守谷市民の皆さんにはアーカススタジオがあるので身近なテーマですね。
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さっそく森山さんからの質問です。
1、美術・アートは好きですか?(見る理由は何ですか?)
2、見方が分からない?(どんな気持ちになりますか?)
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普段思ったことや感じたことを口に出すことは個人差があると思います。自分も現代アートをなんで見るのか?私がいつも思う事なのですが現代アートがテーマにするものは様々ですが時代を多かれ少なかれ反映しているものであると感じます。一番興味のあるアーティストは工藤哲巳なのですが工藤哲巳が発表した作品(過激なのでここでは省きます)は自身に向けられていた作品、社会に向けられていた作品すべて考えてみると工藤が生きた時代に対する抗議であったと思います。今活躍するアーティスト達も表現が工藤のように直喩的か隠喩的か、プライベートな作品にせよ社会背景を含むものだと思うのですが・・・・いつも考えているのですがあまり確信がもてないままです。
今回の受講生の皆さんはご年配の方が多く、さっそく豊富な人生経験からの鋭い質問が投げられてきました。
受講生の皆さんの大きな疑問はやはり「現代アートは見方が分からない」というもの。確かに難しい問題ですよね・・
何がいい作品なのか、悪い作品なのか・・私もたまに分からなくなります。今の時代から見ると現代アートとされていない作品も発表された当時では新しい風として現代アートとして扱われていたとのこと。
印象派のモネも当時では現代アーティストだったんですね。
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現代アートは訳が分からないと言われがちですが、その訳が分からなさが新たなものの見方、新しい価値観を提案するのかもしれません。

では具体的に私たちはどうやって関わっていけるのでしょうか?
今回の森山さんのプレゼンのなかでみんなで観ること、参加することだと教えてもらいました。
実際に情報の与えられない状況で作品をみて何を思うかを皆さんと話し合ってみました。

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この作品です。皆さんは何を思いますか?
頭、手、性別がない・・・怖い、色々意見が出た中で印象深かったのは原爆ドームを想い出したという意見。
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現代アートに限らず作品は情報がなくとも私たちに訴えかけるものがあると思います。今回の講義で受講生の皆さんも「分からないなぁ」と言いつつも話しているうちにみんなが笑顔になる瞬間が増えました。

ぜひ皆さんもアーカススタジオで現代アートに関わってみてはどうでしょうか?





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# by arcus4moriya | 2016-12-24 18:57 | 地域とアート | Comments(0)
12/12 帰国
こんにちは、石井です。いよいよ110日目のレジデンス最終日。みんな帰国の朝は寡黙です。昨日まで、荷造りやらアパートの片づけやら、大変だったことでしょう。ちなみにいつからか、最後に記念撮影をするのが恒例になってきました。
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(大概、私が撮るとピントがあうんですよね...)
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マレーシアに帰る、ガンから出発。彼は帰国直前まで制作・編集をしていたそうで、yarimoriyaは最後にウルっとさせるようなまとめ動画でその活動を終えたようです。そんな疲れも見せることなく、さりげなく、にこやかに去って行くガン。彼の作品はオープンスタジオが終わっても、彼が守谷を去っても、オンライン上で見ることが出来ます。→ヤリモリヤ
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はい、次はイェン。なぜ1人出発する毎に撮影するんだか、泣き顔シーンを撮りたいのでしょうか、アーカススタッフ。(↓イェンが涙するとは、想像していなかったです、朝重さん笑い過ぎ)
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...泣きますよね。きっといろんなことが蘇ったのでしょうね。
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エルネストとイェンのお別れ。
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気をつけて!
そして最後は最も渡航時間の長い、そして荷物も入りきらなくて私たちも気が気でなかったエルネスト。メキシコ経由でエルサルバドルへ。
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残暑の8月に来日してから、あっという間の110日。しかし、この帰国の日は毎年、朝早くからとっても長く感じる1日でもあります。同時に来日の日のドキドキを思い出します。アーティストの様子もそれぞれに悲喜こもごもです。今年も3人、無事に滞在制作を終えて日本を旅だっていきました。帰国後、これからの3人の未来に期待したいと思います。...みんな、お達者で!
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2016年度のレジデンスプログラム、お疲れさまでした! また随時、活動報告はブログにて更新してまいります。







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# by arcus4moriya | 2016-12-12 18:33 | AIR | Comments(0)
11/2 ガンの撮影_カトレアの山野井洋蘭 / Gan's shooting at Yamanoi Orchid Farm
皆さん、こんにちは。藤本です。招聘アーティストのガン・シオン・キン[マレーシア]は現在「yarimoriya」というプロジェクトを展開しています。
彼が守谷や周辺地域で経験した、出会ったあらゆる物事を記録し、編集し、マイクロ・ビデオ・エッセイとしてそれらをインスタグラム上に公開しています。すべて1分以内の映像で、現在37本が公開中です。(yarimoriya ぜひご覧下さい。※帰国する12/12まで増えていく予定!)
Hello this is Yumiko.
Our resident artist, Gan Siong King (from Malaysia) has been working on the project called 'yarimoriya', in which he makes document of all kinds of objects he encountered in Moriya and its surrounding area and show them as micro video essay on Instagram.
The videos are all within 1 min and there are 37 pieces so far.
(you can find the videos from yarimoriya. He's going to keep update them till 12/12 when he leaves.)
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本日は、守谷市のお隣、常総市の「カトレアの山野井洋蘭」さんに撮影に伺いました。広い温室がたくさんある、非常に大規模な農園です。代表の山野井喜仁さんが丁寧に案内してくださいました。
He visited Yamanoi Orchid Farm for shooting in Joso city which is neighboring city of Moriya today.
The representative of the farm, Mr. Yoshihito Yamanoi guided us through its number of spacious greenhouses.
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カトレアの苗木が花をつけるまでに10年以上の月日を要するということや、とても繊細な植物だということを初めて知りました。水のやり方ひとつをとっても、どのくらいを葉にかかるようにして、どのくらいを鉢(土)にかけるかなど、職員さんの丁寧な仕事ぶりに感動を覚えます。過去に機械を使って水まきをする方法を試されたようですが、それだとやはりムラができてしまうことから、現在では人の手によって行われているそうです。
We learned that cattleya is highly delicate plant and a nursery-tree of cattleya takes more than 10 years to bloom its flower.
It was impressive that how carefully the staff take care of them, for example, they know how much water the leaves and how much water the soil.
They have tried watering with a machine once, but they found with which water only can be sprinkled sparsely, so they now water them by hand.
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ガンも自分の体が葉に触れないように慎重に撮影しています。
Gan shoots them carefully, not to touch their leaves.

出荷の準備も見せていただきました。
部屋の中にただよう甘い香りにうっとりします。
We also saw how they pack and ship the flowers.
The room was full of sweet scent.
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まるで宝石のようなカトレアの花。とっても薄くてデリケートな花びらに少しでも傷がついてしまうと大変です。
The cattleya flowers are beautiful almost like jewelry and their thin delicate petals are needed to be carefully handled.
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近くで見ると信じられないくらい繊細なグラデーションで、吸い込まれそうになります。
I was feeling drawn into their unbelievably beautiful color gradation at close look.
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そんな繊細なお花を、梱包用にひとつひとつ丁寧に処理していきます。
The staff pack each of such delicate flowers very carefully for shipping.
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写真では伝えられませんが、その手さばきの早く、見事なこと!
The skill of the staff was very quick and wonderful, unfortunately I can't tell with the pictures though.
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出荷するのに、ひとつずつこの小さな水の入ったケースにセットされていきます。
To be ready for shipping, the flowers are packed in this small case with water in it.
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そして、ふわふわのベッドのような状況におさまり、お花はお店に届けられるようです。
Then they are put in bed-like cardboard box and will be delivered to shops.
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外観を撮影するガン。当たり前のことですが、使用する映像の何十倍もの使用されない映像があります。
Gan is shooting outside of the greenhouse.
As you probably have expected, he shoots dozens of footage as much as actually he uses.
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オープンスタジオ初日に山野井さんご夫妻がサプライズでカトレアの鉢をプレゼントしてくださいました。(大変高価なものだということがわかっている私たちはとっても恐縮してしまいます。なんて豪快で素敵なプレゼントなんでしょう…)
Ms. and Mr. Yamanoi presented the cattleya on the first day of open studios.
Such a nice present!
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ご協力いただき、本当にありがとうございました。
Thank you so much for your cooperation!
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出来上がった映像をぜひこちらからご覧下さい。
You can see the video Gan made out of this visit from this link
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今回の撮影で、ガンが、花だけでなく、働いているスタッフの方々のふるまいや、独特な手の動きに着目していることがみてとれます。
It can be seen that Gan was interested not only in the flowers themselves, but also in how the staff handle them and their particular movement of hand.                                                                                                                                                                     

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# by arcus4moriya | 2016-12-09 20:58 | AIR | Comments(0)
Yen's Studio : OPEN STUDIOS
Yen Noh [South Korea]

CAN WE TALK ABOUT MAVO?
A Makeshift Platform of the Japanese (Contemporary) Art Topography for All Dada in Japan

1.Statement by Yen Noh
“CAN WE TALK ABOUT MAVO? A Makeshift Platform of the Japanese (Contemporary) Art Topography for All Dada in Japan” attempts to rethink the mindset of Mavo, the Japanese avant-garde collective of the mid-1920s, which has been ignored and not institutionalized in Japanese art history.
I look into the performativity and temporality of the practice of Mavo in order to bring it into a contemporary social and economic context. By doing so, the practice can be reinterpreted into “contemporary” that not only “swims against main” but also claims urgent need for responsibility from us. It is an experiment with the ‘practice of doing’ in which a deliberate misunderstanding, mistranslating and mistransferring are used as a critical method. I take my investigation of Mavo to open the process of it and involve the action of the investigation in giving a platform for creating knowledge in order to practice my history consciousness.
By ‘librarying’ collected books by participation, a makeshift platform will be created to talk over Mavo and the “contemporary”. A panel discussion consisting of experts in different fields - and not necessarily relating to Mavo and art history - will take place in this platform.

2. Comment by Hiroyuki Hattori [ Guest Curator 2016 / Independent curator ]
Yen has been making speech performances using interpretation and translation of things as a subject matter, and in this residency she shifted the gear towards participatory projects which require partaking of others. Having a strong interest in the postcolonialism she starts her journey from the Korean Dadaist poet Yi Sang (1910-1937), extending her insight into the situation in Japan where a deep influence on the modernisation of Korea can be traced. Reflecting upon it she attempts to create a platform for thinking and dialogue, focusing on the Japanese art history after Dada and its turning point in the last centennial. Based on her artist statement / open proposal she calls widely for publications on the history of MAVO, Dada and the modern and contemporary Japanese Art. Collecting the nominated books by the specialists and general public she sets up a library where various events occur as a performance. Dispersed, seemingly incoherent actions recall the activity of Dada, forming a performative and process-based work as a whole.

Special Thanks:
Yukiko Asano, Ameko, Shihoko Iida, Satoshi Ikeda, Risa Iwasaki, Sen Uesaki, Camilo Henriquez, Naoto Oizumi, Koichiro Osaka, Emma Ota, Yoichiro Oda, Toshiharu Omuka, OLTA, Motoki Kawai, Gan Siong King, Noi Sawaragi, Yukiko Shikata, Yoshio Shirakawa, Seong mee Jang, Jo Schmeiser, Yoshinori Takakura, Kaname Takahashi, Kyongfa Che, Ricarda Denzer, Koichi Toyama, Yosuke Nakazato, Shoko Nakajima, Yuji Nawata, Shelia C.Severn Newton, Aya Nomoto, Ernesto Bautista, Ken Hagiwara, Hiroshi Hara, Hikaru Fujii, Florian Pumhösl, Jesse Hogan, Andrew Maerkle, Yukari Miyajima, Rin Miyajima, Teruaki Yamanoi, Hiroki Yamamoto

ARTISTS’ GUILD, Wajiro Kon collection / Kogakuin University Library, The National Museum of Art, Osaka, Tokyo University of the Arts, University Library

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Photo by Hajime Kato













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# by arcus4moriya | 2016-11-29 02:00 | AIR
Gan's studio:OPEN STUDIOS
Gan Siong King [Malaysia]

yarimoriya

1.Statement by Gan Siong King
The most important thing in my work is, to play.

My work is a reckless pursuit of laughter and joy, in an otherwise, arbitrary and meaningless universe.

For me, art at its most basic, is an attempt to make sense of our reality through the act of meaning making. What’s meaningful to me in my work, is to locate the present, to be in the present, through imagining possible futures while being informed by the past.

While part of my practice is the search for possible answers, what’s more important to me, is the imagining of meaningful questions.

2. Comment by Hiroyuki Hattori [ Guest Curator 2016 / Independent curator ]
Gan produces paintings with clear concept and structure which he develops over a long course of time. As an artist who has a solid exhibition record he ventured upon the artist-in-residence for the first time in his forties, and is working on a production unique to this type of project. In his new series of micro video-essays yarimoriya he employs completely different thinking and methodology to painting, and creates a series of micro video-essays by impromptu behaviour and repetitive movement. Here he pays attention to people he meets and captures their everyday lives. The videos are only around a minute, but they are shot by professional equipment and edited carefully. However, they are posted on instagram and viewed online rather than played and watched in the cinema, giving a unique gap between the seriousness of the production and the casualness of the release and viewing. On the other hand, his steady daily exercise in shooting somewhat reminds us of the production of painting, making his unique practice stood out from typical residency-type projects.

Special Thanks:
Satoshi Ikeda, Risa Iwasaki, Kunio Ebihara, Kaori Endo, Misa Endo, Camilo Henriquez, Motoki Kawai, Ronnie Khoo, Ong Chia Koon, Sigit Pius Kuncoro + Maria Carmelia S, Tetsuya Suzuki & His family, Ayaka Shinokura, Yoshinori Takakura, Haruna Takakura, Kaname Takahashi, Suiko Takahara, Sui Zhen, Da Huang Pictures, Shingo Toride, Tsutomu Naoi & His family, Cheah Soon Nan, Nik Syazwan & family & staff of ceriatone, Yen Noh, Ernesto Bautista, PARADISE AIR, Yuki Higashi, Bunkaku = Bun Imai + Manami Kakudo, Lizq Ho, Takeshi Hosaka, Yuki Matsumoto, Sara Yasunaga, Teruaki Yamanoi & His family, Jeff Lim, Joshua Lim, Snow Ng

Band member of OJIN BAND, Yamanoi Odchid Farm, Nao Zushi
<Moriya Soba – Uchi Club>
Koichi Terada, Yoshinori Kasagawa, Satoshi Iijima, Takashi Nakayama, Hideki Iinuma, Tomohiro Gokan, Harumi Iijima

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Photo by Hajime Kato












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# by arcus4moriya | 2016-11-29 01:00
Ernesto's studio:OPEN STUDIOS
Ernesto Bautista [El Salvador]

The infinite memory

1.Statement by Ernesto Bautista
The infinite memory is a documentary film project based on a storytelling dynamic relating memory, dreams, death and transcendence.

I’m achieving to register the personal signs to create new meanings of the present.
Explore the way creation of memory can exist as an infinite display through the constant try of rebuilding past through the logic of dreams. And through this, highlight the act of remain as an act of pure creation.

Every time to have the possibility of create a real new memory upon the existing one. The title comes from the human desire to be remembered by the people we meet and we loved, the only way we can be eternal until we are forgotten, and then, for the people they could share the memory of ourselves and so on. Until forever.

Shintoism says the second death is when we are forgotten. I’m mapping connections that define our identities.

We got the illusion of a memory but yet there is never a real memory, we storage memory on the same way we remember a dream, we fill the empty spaces of information with questionable visions of what our subconscious thinks remember.
Important details keeps storage clear on our head, but what is not, is just not relevant, and can be replaced by many similar information. In that way, our heads build memories like we build the memory of a dream.

2. Comment by Hiroyuki Hattori [ Guest Curator 2016 / Independent curator ]
Death is something close to Bautista who lives and works in El Salvador, and the sympathy towards death is reflected on his oeuvre. In recent years he has been working on a long-term multi-layered project called Museum of Infinite, an imaginary institution he sets up which comprises interdisciplinary research areas such as art, mathematics, philosophy and architecture. As a part of this project, he works on producing a work The infinite memory in this residency program. He spent a few days shooting a film in the forest, a tourist spot with beautiful landscape where at the same time is a destination for people who wander and walk towards death. He also interviewed and filmed people he met during his residency in Japan, asking them about their dreams and memories. Bautista, who is also a poet, will add his own texts and drawings to exhibit as a part of project.

Special Thanks:
Satoshi Ikeda, Risa Iwasaki, Sayaka Enoki, Carlos Henriquez Consalvi, Camilo Henriquez, Masato Ohki, Keiko Ogura, Risa Kawanabe, Gan Sion King, Robert Jacobs, Junichi Shimomura (Unten-Ji Temple), Yoshihiro Shimomura (Yasaka Shrine), Tetsuya Suzuki, Hiroshi Suzuki, Ambassador Marta Lidia Zelayandia, Kaname Takahashi, Yen Noh, Teruaki Yamanoi, Naoko Yoshida, Federico Lowy, Kahori Wada

Embassy of El Salvador in Japan, Hiroshima Peace Memorial Museum, Museo de la Imagen y la Palabra



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Photo by Hajime Kato










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# by arcus4moriya | 2016-11-29 00:01 | AIR
11/27 ARCUS+AIT アーティストミニ・トーク/ARCUS+AIT Artist Mini Talk
今日は、今年のオープンスタジオの最終日です。
It's the final day of the open studio today.

アーカスプロジェクトでは、東京で活動するアーツイニシアティヴトウキョウ(AIT)さんと、お互いにレジデントアーティストが滞在している時期にあわせ、毎年共同でさまざまな人との交流を目的にトークイベントを実施してきました。これまで過去8回のトークイベントでは、私たちアーカスプロジェクトのレジデントアーティストがAITさんのスペースにお伺いしての実施でしたが、今回はちょうど時期がオープンスタジオ開催中とのこともあり、AITのレジデントアーティストをアーカススタジオ(もりや学びの里)に招いての実施となりました。
Arcus Project and Arts Initiative Tokyo [AIT] based in Tokyo have a talk event of resident artists together every year, in order to encourage exchanges among residencies.
We have hold previous 8 events at AIT so far, and this year Arcus Studio invited AIT resident artists to Moriya.

9回目となる今回は、「ピールド、ピール、ピーリング」と題して、AITがスウェーデンのレジデンス施設IASPISとの連携で招聘しているアーティスト、ジェニー・ユーシャンスキーとアーカスプロジェクトの3人のレジデントアーティストを加えた、4カ国からのアーティストによるミニ・トークでした。
It's our 9th talk event, titled 'Peeled, Peel, Peeling' with artists from four different countries, that are our three resident artists, and Jenny Yurshansky who was invited to AIT through its exchange program with IASPIS in Sweden.
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私、朝重からこの企画について、簡単に説明した後、今回のイベントを共同で企画しているAITの東海林さんにまず、AITの活動について紹介してもらいました。
After brief introduction from Ryota, Mr. Tokairin from AIT introduced AIT's program.
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いつもAITさんの活動について聞く度に、プログラムの多さ、多様性には驚かされます。
AIT has a number of diverse program.

4ヵ国のアーティストのトークは、まずAITのアーティスト、ジェニー・ユーシャンスキーさんから始まりました。
The talk started with Jenny Yurshansky from AIT.
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ジェニーさんは、9月からの日本滞在で日本にある外来植物について調査しています。世界中どこでもそうですが、動物と同じように、紛れ込んできたものから意図的に持ち込まれたものも含め、もともと自生していた土地を離れ、移動を繰り返し、日本には本来なかったはずの植物が多々あるとのこと。
植物の移動を観察し、調査することで、移民や移動を強いられた人々と重ね合わせ、移動や移住が世界に与える影響について調査していました。
Jenny has been researching on invasive/aliens plant in Japan since September during her stay.
As it has been seen all over the world, there are a number of invasive plants in Japan which initially didn't exist before but by being brought either deliberately or accidentally, they migrated from original habitat to Japan.
By observing movement of the plants, Jenny has been investigating how forced migration can affect the world.
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ジェニーさんからのトークが終了した後に、今回アーカスプロジェクトのレジデンスプログラムに参加した3名のアーティストが順次、プロジェクトについて話をしていきます。
Three artists' presentation from Arcus followed Jenny's talk.
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ガンは、自分が滞在期間中に制作してきた、マイクロ・ビデオ・エッセイのシリーズ”yarimoriya”のなかで、今回撮影対象のテーマに掲げた「work」「home」「play」をもとに、3本の映像を紹介しました。また、自分の制作活動にたいする意識や、制作における態度について自身の経験から話をしました。
Gan introduced his a series of micro video essay called 'yarimoriya', which he has been working during the residency, especially three films with themes of 'work', 'home', and 'play'.
He also talked about how he engages with production.
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続いて、イェンが今まで取り組んできたプロジェクト全体について話をします。1920年代から30年代に日本でおこったダダやアヴァンギャルドの運動のリサーチから始め、現在のアートまでの歴史認識や断絶について、あわせて今回、取り組んだ参加型のプロジェクトについて、彼女がウェブサイトにて提示したオープン・プロポーザルをもとに説明していきました。
Then, Yen gave an overall view of her project.
She started with research on Dada and avant-garde movements in 1920-30 Japan, and how they are disconnected from current practice of art in history of art.
With her open proposal on the website, she introduced the participatory project she worked on this time.
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最後にエルネストが今回のプロジェクトにて、取り組んできたインタビューについて、また今後の展開について話をしました。
エルネストは、これまでに、インタビューを行った人々の話から得たものや、これから彼がインタビューを行いたい人から聞き出したいことなどを元に、人とストーリーの相関図をつくり、彼が取り組んでいるプロジェクト全体のマインドマップを作成していました。
死生観の調査から始まった今回のプロジェクトは、エルサルバドルでの自身の体験と比較しながら、日本での体験をもとに、生き甲斐や夢、記憶といったキーワードから、彼が捉えた日本の社会状況へとさまざま形でつながっていきます。
At the end, Ernesto talked on the interviews he has been working on for this project and how he will develop them.
He has made a mind map drawing the relationship between people and stories that he heard from the interview.
Staring the project with the investigation into views of life and death, he explored Japan with keywords, such as reason for living, dream and memory, comparing to his own experience in El Salvador.

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エルネストは最後に、これまで撮影した映像をつかった、今回のプロジェクトのトレーラー映像を紹介しました。
今後、このプロジェクトは長時間のドキュメンタリーフィルムになるとのことです。どんな風に今後展開していくのかが楽しみです。
He also showed a trailer from the project.
He intends to develop this project into long documentary film.

4人のトークがそれぞれ、終了した後、聞いていてくださった観客の質問がどんどん出てきましたが、ここで時間が来てしまい、一旦トークは終了となりました。その後に行われたクロージングパーティーで、アーティストも来てくださった皆様も交流し、話は続いていきました。
We had many questions from the audience, yet unfortunately run out of time.
At the closing party, the artists and audience enjoyed their endless discussion.

いつもの雰囲気とは少し異なった、ARCUS+AITミニ・トークでしたが、大変有意義な時間でした。
AITの皆様、そしてジェニーさんありがとうございました。
We had very nice time here at Arcus!
Thank you for your cooperation, AIT and Jenny!


写真:加藤甫
Photo: Hajime Kato










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# by arcus4moriya | 2016-11-27 16:30 | AIR | Comments(0)
11/26 イェン パネルディスカッション「CAN WE TALK ABOUT MAVO ?  -マヴォについて話さない?」/'CAN WE TALK ABOUT MAVO?' by Yen
皆さん、どうもこんにちは。藤本です。
Hello, this is Yumiko.

“CAN WE TALK ABOUT MAVO?”
マヴォについて話さない?日本のダダ・ムーブメントのための、日本(現代)美術の位相の仮設プラットフォーム

イェン・ノー企画のパネルディスカッション
「CAN WE TALK ABOUT MAVO ? -マヴォについて話さない?」
11/26日(土)16:00 - 17:30

本日モデレーターを務めるアンドリュー・マークル氏 [ART iTインターナショナル版副編集長]との打ち合わせの様子。
The artist, Yen and today's moderator Andrew Maerkle [ART iT international deputy editor] are having a meeting.
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パネルディスカッションはプロジェクトの一部。本格的なドキュメントが必要ということで、撮影はARTISTS' GUILDにお願いしました。
This panel discussion was organized a part of her project.
ARTISTS' GUILD helped us with professional documentation.
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間もなく始まります。
We soon start.
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パネリストの3名です。写真左から、上崎千 氏 [芸術学/アーカイブ理論]、白川昌生 氏 [美術家/美術評論家]、アンドリューさんをはさんで、外山恒一 氏 [「九州ファシスト党〈我々団〉」総統。革命家。]
These are today's panelist, (from the left to the right) Sen Uesaki [Art theory/Archive theory], Yoshio Shirakawa [Artist/Art critic], Andrew, and Koichi Toyama [Leader of Kyushu-Facsist party〈Warewaredan〉, Revolutionary].
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まずは、イェンが英語で書いた主旨がアンドリューさんによって英語で読み上げられ、通訳の池田さんによって日本語に訳されます。
First, Andrew read aloud the concept of the discussion written by Yen in English, and the translator Mr. Ikeda translated it into Japanese.
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まず、この活動が、日本のアヴァンギャルドへの応答としてのアクションであること。
日本のアヴァンギャルドの歴史化は、西洋、または米国のそれとは異なること。近代化以降日本の美術史はメインストリームを追随し、西洋、または米国の概念や展示を国内に取り入れることにやっきになり、国内のアートムーヴメントや社会運動との間にあるギャップが見落とされ、いまだに検証されていないこと。それが国内のアートムーヴメントとの断絶を引き起こし、日本のアートムーヴメントのダイナミズムが失われたこと。
そして最後に、このディスカッションが文化的権威、またはシンポジウムとして行われるものではなく、問題や課題に非権威的に対応するためのものであるということが付け加えられ、
パネリストは金銭ではなく、交通費と韓国料理のみを謝礼としてお支払いすることを条件に招聘しており、この条件を承諾してくださった皆さんにご参加いただいた旨が観客に伝えられました。
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(excerpt from English statement)
Today’s discussion is an action of the reaction to the avant-garde, Japanese avant-garde in particular.
Historicization of Japanese avant-garde has gone through a different process from its process in Western Europe and the U.S. Since modernization, Japanese art has strived to follow the mainstream of art history, that is the major achievements and exhibitions in Western Europe and the U.S., yet its own gap between art and social movements has been overlooked and hardly examined. This led to a disconnection between movements and thus lacks of dynamic in its own art history in the end.
This discussion is neither organized by a cultural institution nor as a symposium or a conference. This means we could be able to deal with the topic in a non-institutional manner.
Including myself, panels are invited without a fee but only transportation and a small Korean buffet—we all accepted her proposals with this condition.
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その後、イェンが書いた英語のステイトメントを藤本が日本語訳し、“イェンとして”日本語で読み上げました。(以下に記します)
Then, Yumiko from Arcus translated the statement written in English by Yen and read aloud as Yen. (below)
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この活動は、私にとって初めての試みで、あらゆる交換のあり方・方法について考えるためのものです。そのなかには、労働の仕方や、知識を得る方法、アートによって、特に、作品によってお金を得る方法も含まれます。
今回のプロジェクトで、私は、参加者とともにこの「図書館」の形をもったプラットフォームをつくりました。このプラットフォームは、ひとつにはそういった共同作業そのもの、つまり集団による行為に対する問題提起の場であり、もうひとつには、これまでのどんな制度化された形とも異なる、交換のあり方・方法、知識の共有が可能かどうか。
そして、ともすると時代遅れともとれる「芸術と資本」の問題を、新しい形で表面化することができるかどうか。そういった問題提起の場でもあります。

私が一人のアーティストとして言えることは、そういった問題がアートとビジネスの問題と直接関係があるということです。そこには「交換」という言葉がとても実用的な形で存在していると思います。
私はこれらの問題、アートに関しては、しばしばタブーとされ、きらびやかな見た目によって覆われているこれらの問題を深く探りたいと思っています。

私は、私の作品を何に交換するのか。

このプラットフィオームはそういった問題提起のために、開かれている場です。
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This is my very first attempt to think of means of exchange, including labour, knowledge and money in arts, specifically art works.
I gave this platform in order to address not only a question of a collective action, but also a question of what can be other ways of exchanging and sharing knowledge out of any institutional form and how to make a seemingly antiquated question of art and capital rise to a new surface?
As an artist, these questions are directly related to art and business: it is because “exchange” is a very pragmatic sense of word, I want to deepen the questions in terms of arts in which those questions are often tabooed and covered by a glorious exterior.

What do I exchange by means of my art work?
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イェン本人は客席に座り、“観客として”その様子を英語の通訳を聞きながら観察しています。
Yen herself was sitting at the audience seat, and observing the situation through English translation as 'an audience'.

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マークルさんから、タイトルの“CAN WE TALK ABOUT MAVO?”は、いくつかの異なる解釈が出来る表現だという話がありました。日本語にすると、今回の訳「マヴォについて話さない?」というものと、捉えようによっては、「マヴォについて話すことができますか?」という実践的な意味。そして、「私たちはマヴォについて話す資格がありますか?」というニュアンスのもの。これら何層かの情報がこの英語の一文ではフラットに並べられてしまうという事実があります。
Andrew mentioned the English title 'CAN WE TALK ABOUT MAVO?' can be interpreted in multiple ways.
Translated into Japanese, it can mean inviting participation like the title today, and also 'are you able to talk about Mavo?', and moreover, 'are we entitled to talk about Mavo?'
These various layered information is flattened in one English sentence.
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白川さんからマヴォの概要と活動の特徴などが紹介され、さらに日本の芸術家が表現の自由を獲得していないこと(そして、いまだに…)、マヴォが日本美術史においてはあまり評価されていないといった話に。
Mr. Yoshio Shirakawa introduced the outline of Mavo and character of its activity, and talked that artists in Japan hasn't yet attained freedom of expression, and the fact that Mavo hasn't been evaluated in Japanese art history.
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マヴォ(の)宣言を読み上げる上崎千さん。マヴォ宣言は3つあり、実はとても長いです。
(私は、上崎さんがイェンから事前に指示を受けたのかと思いましたが、実はそういうことではありませんでした。アーティスト本人がこのディスカッションをどれほどオーガナイズしているかは非常に微妙なラインです。)
Mr. Sen Uesaki is reading Mavo's manifest. There are three statements and they are actually long.
(I thought Yen asked Mr. Uesaki to read it, but she didn't. It is uncertain to what extent the artist planned the discussion.)

アーキヴィストの上崎さんは歴史主義的ではない芸術活動の捉え方が可能かどうか、という点に関心をお持ちで、
革命家の外山さんは、政治活動の観点から捉えるマヴォの意義に興味をお持ちです。(外山さんは前提として、芸術家が自らの活動を“芸術運動”と名乗ることで、活動を急激に安全なものとしてしまうことに批判的だということにも少し触れていました。)
The archivist Mr. Uesaki was interested in how it is possible to see art movements from non-historicism perspective.
The revolutionary Mr. Toyama was interested in to see significance of Mavo from political perspective.
(Mr. Toyama was basically critical towards the artists who call themselves artists which, he thinks, let their movement tamed.)
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早くも外が暗くなってきましたた。
マヴォがあまり評価されていないというトピックから…
上崎さんから、日本の戦前と戦後の歴史記述は繋がっておらず断絶しているという話から、歴史記述の話へ。
白川さんがデュッセルドルフで企画した日本のダダ展の話_現地でのコミュニケーションで感じた日本の断絶された歴史を伝えることの難しさ。絵画・彫刻が西洋で生まれた方式に依存している現状で、日本独自の表現としての「パフォーマンス」をひとつのカードとしてキュレーターに提案できたという話(マヴォや具体など)。
It's already getting dark outside.
Starting from that face Mavo has been underestimated...
Mr. Uesaki: Historicization of pre-war and post-war period is disconnected in Japan.
Mr. Shirakawa talked about the exhibition of Dada in Japan that he curated in Düsseldorf and recalled that he felt it difficult to convey the disconnected history of Japan at that time. He also talked that he suggested to a curator that performance such as Mavo and Gutai as original representation generated in Japan, while painting and sculpture were dependent on the method brought from the West.
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外山さんは断絶に対して_断絶は第二次世界大戦をはさんで出来たがそれまでは、西洋からの輸入の歴史があるので、その観点からならもしかしたら一貫した記述ができるのでは。戦後は、日本も含めて冷戦構造のなかで、「保守対革新」という二項対立以外の道を探ることが政治運動でも起こった。それと並走するかたちで演劇史は展開していた。美術に対してもそういったことが当てはまるのでは?例えば、赤瀬川原平の作家自身が埋没するような制作スタイルなど…。
それに対しては上崎さんから、それはあくまで過去を振り返ることで定義づけることのできる「美術史的観点」でしかないという指摘。
例として、60年代の前衛作家たちも、自身が亡くなる前に結局当時の作品のオーサーシップを整理しているという話。
Mr. Toyama: the disconnection appeared during the WWII, yet there had been exchange with the West, so it might be possible to write consistent history from that viewpoint. Within the Cold War structure after the World Wars, the momentum which strived to beyond the dualism between 'conservative versus liberal' emerged in political movement in Japan. In parallel with that, the history of theater developed.
He questioned if Genpei Akasegawa's style which one can say that to art as well
Mr. Uesaki: That idea consolidates 'art historical perspective' that only define the facts by looking back the past. Also, avant-garde artists in the 60s organized authorship of the artworks before they would die.
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外山さんから、記述の仕方においては、当時の美術界ではない他分野の活動とリンクさせて記述する可能性の話。
上崎さんから、赤瀬川の千円札裁判の話。その裁判で弁護団側の証人だった石子順造が、その裁判に勝つということは合法化されるということなので、芸術家としては勝つべきではないのでは、と言った、というやせ我慢の話。
白川さんからマヴォの演劇運動の話。演劇のおかげで、村山知義が中国などで崇拝されている話。村山は、演劇運動を始めるにあたって自身の絵画や彫刻などを「自己批判として焼き捨てた」と言っていたが、本当は保管していたという心の葛藤の話(結局空襲で焼けたが)。そして戦前は構成主義絵画を制作していたにもかかわらず、戦後、業界人や実業家の肖像画(具象絵画)を多数制作していたという矛盾の話。ゴリゴリのダダイストではなかった…?
Mr. Toyama mentioned the possibility of wiring art history in connection with other disciplines at that time.
Mr. Uesaki talked about 1000 yen note incident of Akasegawa and the defense witness Jyunzo Ishiko said that winning case would mean legalization of the work so he should not win as an artist.
Mr. Shirakawa: Theatrical movement of Mavo. Tomoyoshi Murayama is known in China for his theater activity. Murayama said that he set fire to his previous paintings and sculptures as action of self-criticism, but he actually stored them secretly (ultimately they were burned because of airstrike though.) Moreover, despite that he was making constructivism paintings in pre-war period, he made a number of portrait (figurative) paintings of businessmen. It is doubtful if he was pure Dadaist...
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上崎さんから、マヴォ宣言で、講演会やポスター・ショーウィンドウの制作なども請け負うと表明していることから、実はずいぶん柔軟な性格を持っているのだろうという話。(戦後の非商業的に活動することを美徳としていた作家たちとは明らかに異なる)。講演会という表現からも、否定だけを目的とした反体制運動とは思えない。
白川さんから、マヴォのメディアに対する意識の話。(講演会、機関紙などでマヴォのイメージを作り込んでいく)。
マークルさんから、「ブロック」というポーランドの前衛美術誌にマヴォが取り上げられていることから、その時代は同時多発的に互いにアピールする手法がとられていたのだという話。同時代性を意識していた。
Mr. Uesaki: Having said that Mavo undertakes lecture, designing poster, or display window in the manifest, Murayama had in fact flexible attitude towards commercial acitvity.
(This is totally different approach from the artists after the war who believed in non-commercialism.)
The word, lecture also sounds that Mavo was not meant to be anti-establishment movement hoping solely negation.
Mr. Shirakawa: Mavo was aware of utilization of media. (They elaborated the image of Mavo through the lectures and bulletin.)
Mr. Maerkle: Mavo was also aware of importance of being contemporary to their comrade avant-garde art abroad.
They appeared in an avant-garde art magazine in Poland at that time.

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上崎さんから、未来派(イタリア、20世紀初頭)の記述の話。未来派は前衛のはずなのに、蓋を明けてみたら戦争賛美&女性蔑視(ファシストの外山さんから「初期のファシスト党の半分は未来派の芸術家ですから。」)。それでも美術史としては、未来派をキュビスムの影響を受けた前衛の系譜として位置づけ、その後に繋いでいる。そういった記述の手法を日本がとっていないというだけでなく、マヴォのもつある種の猥雑性(柔軟性)が美術史上に位置付けづらく、さらにマヴォを「見落とされている」とする判断はすでに西洋的な視点に染められてしまった、歴史記述的な歴史の捉え方でしかない。
Mr. Uesaki: Futurist (Italy, in the beginning of 20st century) was supposed to be avant-garde, yet turned out to be infamous for praise of war and discrimination against women.
(Mr. Toyama: The half of original fascist member were Futurist artists.)
Mr. Uesaki: Art History regards Futurist as avant-garde group who were influenced by Cubism. Japan does not follow that thought and flexible/impure nature of Mavo made it difficult to be written in art history. This very idea that Mavo was overlooked in the history itself is reflection of historicism influenced by Western perspective.
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外山さんから、あらゆる媒体の記事記述をあわせて美術史を作るという提案。
白川さんから、それに近いもの(クリッピング)はあるが、重きを置くポイントの難しさの指摘。
外山さんから「偽史でしかあり得ない」という前提での歴史の作成への批判。それぞれの立場で正史だといえるものを作成して論争することの重要性の話。
上崎さんからAI技術を用いたデータベースとしての歴史作成の可能性と、その読み解きの難しさの話。
外山さんから、民主主義的な決定への批判の話。価値の相対化に疲れる側へのシンパシー。
Mr. Toyama suggested writing art history by combining articles from all kinds of medium.
Mr. Shirakawa: There's already similar idea (clipping), yet then it would be problematic on which point should be based.
Mr. Toyama criticized writing history with the presumption it would only be 'false history'. It is important to have discussion on each one's authentic history.
Mr. Uesaki mentioned that the possibility of writing history as a database generated by AI technology and difficulty of reading it.
Mr. Toyama criticized decision making through democratic way. He felt sympathy towards the side who got tired from relativization of value.
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それをしばらく黙って聞いていた白川さんの「不遜な言い方かもしれないけど、外山さんの言っていることはアートだなと。それをやろうとしているのがアートだなという気がしました。だからアートは政治にはならないというか…。」
上崎さんから、そういう意味では村山はもっと政治的かもしれない、という話。
この時点で終了の時間を越えていたが、全員で「意外とマヴォの話しましたね。」と言いながら、質疑応答へ。
Having listening to Mr. Toyama, Mr. Shirakawa said 'this might sound insolent, but what Mr. Toyama is saying is actually art. I thought it is art that tries to do what he is saying. Precisely because of that, art won't be politics...'
Mr. Uesaki also said that in that vein, Murayama would have been more political.
We had already running out of time at this point, then started Q & A session.

質疑応答では、イェンから「ラディカルは過去のものだと思いますか?」という質問が日本語で投げかけられました。
Yen asked the question in Japanese, 'Do you think being radical is outdated?'
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外山さん_「それは…僕は過去のものとは言えないでしょう。」(→そりゃあそうだ!)
マークルさん_「自分がラディカルだと言える資格はないかもしれないけど、ラディカルにシンパシーを持っている。」
外山さんが加えて…311もしくは911以降、政治活動に興味を持ち始めた人々がそれまでラディカルな態度で制作していたのに、急にリベラルになってしまったことが許せない!ラディカルはお前の趣味でしかなかったのか!血や肉になっていなかったのか!と。
Mr. Toyama: 'I can't say it is...'
Mr. Maerkle: 'I'm not sure if I'm qualified to say I'm radical, but I feel sympathy towards radicalism.'
Mr. Toyama: 'I can't accept the fact that those who had been radically producing work became to be liberal after 3.11 or 9.11. Was radicalism just your hobby, not blood or muscle?'

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白川さん_「自分なりに…そうですね。ほんのちょっとラディカルにやっています。」(→白川さんからのその発言は格好よすぎます。)
上崎さん_「歴史としてはラディカルは過去のものなんですが、自分として思うことは、今アーティストがラディカルになることは難しいと思います。どんなにオルタナティヴなものを求めていっても、それは芸術だし、助成金とったりとか、キュレーターとの良好な関係を持ちながら芸術が進んでいくと、いつの間にか、アーティストたちがキュレーターのパロディになっていってしまう。でも、実はキュレーターはポストモダニズム期にアーティストのパロディとして登場し、ただその頃にはアーティストもアーティストのパロディになっていた。(中略)すると、皆キュレーターになっていく。(中略)そういった中でラディカルを装う、リベラルを装う。それらはちょっと茶番に思える。」
Mr. Shirakawa: 'I'm bit radical I think...'
Mr. Uesaki: In the history, radicalness is belong to the past. I guess that it is difficult for artists to be radical today. No matter how hard they seek to be alternative, it is art. They need to apply for fund, or get along with curators, and then they become parody of curators before they know it. Actually it is curators who became a parody of artists in postmodern, and artists had already became to be curators at that time. Than is, everyone becomes curators. In situation like this, being radical or liberal seems to me farce.
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外山さんから、それでもやっぱり「ものわかりの悪さ」を持って断固として登場したいという話。
上崎さんから、アートのシーンを積極的に避けなければいけないくらい、美術はもう制度化されているという話。
外山さんから、現在の一番の問題は、美術だけでなく他分野でもラディカリズムが壊滅しているということ。ここ20年くらいラディカリズムの復活を模索しているんだけどね、なかなか。と。
上崎さんから、僕はまず大学に所属することをやめてみた。でも流しのアーキヴィストは成立しないので、自分がいかにインスティシューションに属していたかを感じる。という話。
外山さんから、流しの演劇人だったら、岸井大輔さんは家もないし…ラディカルかもしれない。という話。
Mr. Toyama said that he himself wanna be thought as disobedient.
Mr. Uesaki talked art is institutionalized to the extent one should avoid art scene.
Mr. Toyama: 'The major problem nowadays is not only in art, but also in other disciplines radicalism has disappeared. I've been trying to revitalize radicalism however...'
Mr. Uesaki: 'I quit job at the university as the first step. However, independent archivist cannot exist. I realize how deeply I was involved in the institution.'
Mr. Toyama: 'if you think theatre, Daisuke Kishii might be radical, he doesn't settle one place.'

話は尽きる事無く、外山さんが20歳くらいからストリートミュージシャンでそれで食うことを覚えた、という話から、流しのアーキヴィスト、インディペンデントアーキヴィストの実現可能性の面白おかしい話へ…。
The discussion went on and on.
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その後、会場からも質問や反論などがありました。
There were questions and objections from the audience.
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先ほどさらっと「イェンから日本語で質問があった」と書きましたが、もちろん彼女は日本語が話せません。
元々数日前にドイツ語が堪能なイェンがドイツ語で作成していた質問「ラディカルは過去のものだと思いますか?」について。イェンからは私に「その一文を日本語にしたいんだけど、英語に置き換えることに難しさを感じた」という英語での相談がありました。もちろん彼女は英語も堪能ですが。(私はドイツ語が全くできません)。2人で話しながら考えてみましたが、本人としてはドイツ語から直接日本語に訳したい、という答えに辿り着きました。
そこで、中央大学でドイツ語とドイツ文学を専門に教えてらっしゃる縄田雄二教授に助けていただくことにしました。縄田教授は、大学での講義にイェンをゲストとして招いてくださった方で、今回のプロジェクトについてもご存知です。縄田教授に改めてコンテクストを伝え、日本語でもドイツ語でも話し合いました。
Though I wrote 'Yen asked the question in Japanese' earlier, she doesn't speak Japanese.
A few days ago, Yen was writing the question in German which she is fluent. Yen came to me asking 'I found it difficult to translate the sentence into English.' (She is also fluent in English.)
We decided to translate original German sentence directly into Japanese.
Then we visited Prof. Yuji Nawata at Chuo University who is majored in German literature and had invited Yen to a lecture as a guest.
We discussed how to translate in Japanese and German.

結果的には非常に簡単な一文となったわけですが、このプロセス自体から私は、イェンが以前から考察している「複数の言語を介するコミュニーケーションや翻訳において発生する誤読や誤解」を孕みながら、近代化の道を歩んだ韓国や日本の状況そのものを、思わずにはいられなかったのです。
As a result, it became a simple English sentense.
However, the process made me think of the situation of modernization of South Korea and Japan which developed with misinterpretation generated within multilingual communication and translation.

モデレーターとしてマークルさんが選ばれたのには、彼の母国語が英語であることももちろん関係しているでしょう。そして、私がイェンのステイトメントを日本語で“彼女として”読み上げたこともです。
The reason why Mr. Maerkle was chosen as the moderator is probably because his first language is English.
The role I played that reading aloud Yes's statement in Japanese as her is also related to this issue.
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この文章を書きながら、彼女の今回のプロジェクトがいかに複雑な構造であるかを認識しています。また多層的であるために複数のフックがあり、そこに反応してくれたさまざまな分野の人々との交流が生まれた事実も非常に興味深いものでした。インスティテューションではなくアーティストが企画する「非権威的」なディスカッションが作り出す開放的な場も目の当たりにしました。これは自分にとって大きな発見でした。
Writing this article, I am reminded again how complexly her project was structured.
It was also very interesting to see that these multilayered structure involved collaboration and discussion with inter-disciplinary professionals.
It was discovery to me to experience the time that is created by unauthoritative discussion organized by artists, not by institution.

さてさて、彼女の壮大なプロジェクトはもちろんこれで完結するわけもなく…本人作成のHPの更新に今後もぜひご注目いただければと思います。
Yen's ambitious project is ongoing.
You can follow her project on the website she made.

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写真:加藤甫
Photograph: Hajime Kato                                                                                                                                                                                                                    

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# by arcus4moriya | 2016-11-26 16:00 | AIR | Comments(0)
11/22 もりや市民大学 校外授業@オープンスタジオ
こんにちは。朝重です。

今年、アーカススタジオはもりや市民大学の後期オープンコースの講義を受持つこととなり、市民大学の受講生の皆さんと「アートに関わる方法」についていろいろ考えていくこととなりました。

今日は、その講義の2回目「多様な表現にふれる」ということで、まだ2回目ではありますが、いきなりの校外授業です。まあ、アートってのはまず観てみることから始めましょうと。座って講義を聞くだけが楽しみかた、関わり方のひとつではないですからね。もちろん、講義を聞くこと、きちんと学習して人と議論することは大事です。

ちょうど、この市民大学の講義の日程が、私たちアーカスプロジェクトのAIRプログラムの「オープンスタジオ」開催期間中であったことから、受講生の皆さんと、レジデント・アーティストたちのプロジェクトについて観て、聞いて、考えてまわってみようと言うことで、朝からアーカススタジオにお集り頂きました。

まずは、サロンで皆さんにあつまって頂き、コーヒーを飲みながら、今日の内容についてご説明ともう一度、アーカスのAIRプログラムについてご紹介しました。あわせて私たちの「オープンスタジオ」について説明。海外から招聘した3人アーティストたちが、今日までの滞在期間に取組んだプロジェクトの経過を、また現在進行形の状態を紹介しています。と。今日は鑑賞であり、鑑賞ではない機会。アーティストもいるので対話してください。と。
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この校外授業の概要説明の時点で、皆さんからすでに質問事項や疑問、またまた意見が出てきました。

「現代美術はどのように観るの?」「アートって感じるものでしょ?」「現代アートはよくわからない。」「どうすればいいの?」「感性が違うから。」

さて、どのように観ればいいのでしょうか。夕焼けなどをみて美しいと感じるように、アートは感じるものでしょうか。よくわからないものであることは確からしいですが、観てみないとわからないものもわからない。
さて、どうすればいいのかも、わからないのではどうしようもないので、とりあえず観にいきましょう。
アーティストたちも居るし、スタジオもあります。
と、言うことでツアー形式でみんなでスタジオをまわることにしました。



最初に訪れたのは、ガン・シオン・キンのスタジオ。
ガンから、プロジェクトの説明をうけます。
ガンは最初に「ここのスタジオには”アート作品”と言われるものはありません。私がつくっているもの、制作物は全てオンライン上にあります。」との説明がありました。

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受講者のみなさんに、タブレットをみせながら、ガンは制作を続けている「yarimoriya」の映像をみせていきます。映像にうつっているのは、特別な人たちや特別な物事ではなく、ガンがここ守谷で滞在しているあいだに出会った人々の生活や仕事、または遊びの様子です。
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その他にも、スタジオ内には、作品ではなく、ガンが撮影・録音に使用している機材が並べられています。

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ここ、このスタジオに”作品”はありません。





作品のないガンのスタジオを離れ、私たちは隣のスタジオ、イェン・ノーのスタジオに。

韓国からきたイェン・ノーは、MAVOというグループの活動を中心に、日本のアヴァンギャルドやダダの前衛運動、近代化の歴史についてのリサーチを行っています。
スタジオにはイェンのプロジェクトの参加者から送られてきた書籍や、またライブラリングと呼ばれる活動の参加者による活動の跡がところ狭しと広がっています。

ここには、本がカタログが、また描かれたものや、書かれた文字や、記録・文書があります。
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耳慣れない、MAVO、アヴァンギャルド、ダダという言葉、そして1920年代から30年代の日本のアートや歴史、また活動。それに加えて、日本の近代化と韓国との関係。
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私も説明をしながらわからない部分をイェンに、どのようなリサーチをしていて、MAVOについてなど聞いていきます

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受講者のみなさんも、知らないこと、または時代の背景や日本の歴史について知っていることについて、イェンと対話をおこなっていました。

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さて、MAVOになってみてわかること、わからないこともあるかもしれません。


ここにはアーティストのイェンがひとりで造りだしたものはありません。




本と資料に囲まれたイェンのスタジオを離れ、一行はエルネスト・バウティスタのスタジオへ。
エルネストは、日本人の死生観について調査しており、スタジオのなかでは2画面の映像が流れていました。(すみません。部屋が暗くていい写真が撮れてませんでした。。。スタジオの様子は他のブログをご参照ください。)


エルネストは自国エルサルバドルの社会的な状況、とくに日本にくらべて、死が身近にある状況のなかで過ごしてきました。そこから日本とエルサルバドルの比較を考察するために、日本人がもつ死生観について調べています。映像は2種類あり、ひとつエルネストが深い森や水辺など生死を感じさせる場所を訪れた際に撮影した映像。もう一方はエルネストが出会った人々へのインタビュー映像です。

2本の映像をみている間にも、エルネストから受講生の皆さんに質問がとびます。「生き甲斐はなんですか?」「死についてどう思いますか?怖いですか?」
映像のなかでインタビューに答える人の回答に「そうそう」「うんうん」と頷く人もいれば、エルネストが撮影した風景に見入る方もいました。

私たちにとって、人類にとって生や死について考えることは根源的なことですが、それが国や社会構造によって異なるとはどういうことなのでしょうか。

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ここには、エルネストが自国のエルサルバドルで直面している死のイメージはありません。彼が表現したいものごとは、まだこの日本では調査途中で、ここにはありません。




3人のアーティストのプロジェクトをスタジオをまわりながら、彼らの制作活動にふれてみて、今回の校外授業は終了となりました。その後、サロンにもどって、また皆さんとコーヒーを飲みながら、今日の感想や、意見を少しだけ頂きました。そのなかで、印象深かったののをひとつだけ、それは「頭が疲れました。」というものでした。心地よい疲れであると付け加えて頂けましたが、私も一緒にまわり私も心地よい頭の疲れを感じていました。

「わからない」ことがなんだったのか、わかったから頭は疲れたののでしょうか。それとも「わからない」ことを考え続けているから頭は疲れたのでしょうか。
いずれにせよ、今回の校外授業はここで終了。皆様、お疲れ様でした!



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校外授業の時間は終わりましたが、終了後に希望する方が残って、ガンのスタジオで彼のプレゼンテーションを聞いていました。皆さん、まだ頭が疲れたりないようで。。
人に会うのは簡単ですしね。
















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# by arcus4moriya | 2016-11-22 12:00 | AIR | Comments(0)
11/19 キッズツアー(守谷中学校美術部のみなさん)@OPEN STUDIOS
こんにちは、篠倉です!

今回はオープンスタジオのイベント「キッズツアー(中学生編)」です!
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今回参加してくれたのは小学生1人と守谷中学校の皆さんです。前回のキッズツアーに比べるとみなさん緊張した面持ちですね。なんと守谷中学校のみなさんは全員美術部なのだそうです!私も美術部だったのでとても親近感があります。私がいた美術部にはこんな機会が無かったので羨ましいです。もっとお話ししたかったのですがシャイな生徒さんが多かったようです・・・


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まずはガンさんのスタジオへ。
さっそくガンさんのみかん配給が行なわれました。なんでみかん?口には出さないけど表情から困惑しているのがわかりましたよ。
ビデオ撮影の道具が沢山並べてありますね、これらすべてをバックにつめて撮影時には持ち歩いていたそうです。実は道具の一つ一つにガンさんの言葉が添えられていたのですが皆さん気づきました?


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沢山の道具で撮影されたムービーをみんなで見ています。ガンさんのyarimoriyaはスタジオ外でもオープンスタジオが終わった後でも見られるので家に帰ってからゆっくり見てみてくださいね。ガンさんのスタジオは靴を脱いでくつろげるスペースがあったため映像をみんなで囲って見ていました。
映像作品だけでなく過去の絵画の作品集が公開されていたり。絵も描けてムービーもかっこよく撮れる、多才っていいなぁ・・


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次にエルネストのスタジオへ行きました。エルネストのスタジオはすごく暗いので配線に引っかからないように注意しなければ。
まずは自由にムービーを見てもらいます。お坊さんが話しているところ、夢の話、霧がかった湖、森の映像・・・じっと見つめていました。

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カミーロ(エルネストがエルサルバドルから招いた撮影担当)と話をしていたのですが、エルネストが暮らすエルサルバドルという国と日本とは大きく安全面や住んでいる人の考え方が違います。私とカミーロの間に死生観にも違いがあることが分かりました。私たちも子どもの頃、死んだらどうなるのか?どんな世界があるのかを絵本で読んだ事があります。イメージは想像しようと思えばいくらでも出来ますが、亡くなる事への距離感や恐怖の度合いなどの感覚を言い表すことは難しいだろうなと思います。今回エルネストは夢と死生観についての作品を発表したのですが、この二つにどんな共通点があるのか考えて見るといいかもしれません。




最後にイェンさんのスタジオに行きました。
沢山本が積まれていますね。普通の図書館だと床においていると怒られそう・・みんなダダなんて知っているのかな?私は中学生のときダダを知りませんでした。
床にはCAN WE TALK about MAVO?の文字があります。
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集められた本はダダやその時代に関するものでした。本のほとんどはイェンさんの物ではなく貸してくれた人たちがいます。貸してくれた人たちはなぜその本がダダっぽい!と思って貸してくれたのでしょうか。CAN WE TALK about MAVO?は本を貸してくれた人がその本を選んでイェンさんに貸そうと考えたことがイェンさんとのダダ対談として成立していることを指すのではないか?という問いなのではと思いました。

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ウルトラマンの怪獣にダダという怪人がいたのはご存知でしょうか。あの黒と白の幾何学模様の入った怪人です。
あのダダの由来もイェンさんの探しているダダイズムにあるのです。

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イェンさんのダダの図書館で本を眺めたり絵を描いている人もいました。
美術部の皆さんは今回のキッズツアーをどのように受け止めたのでしょうか?今後の作品にすこしでも影響が見られると嬉しいですね。








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# by arcus4moriya | 2016-11-19 15:59 | AIR | Comments(0)
11/16 イェンのリサーチ_ダダコンペ Yen's research about DADA competition
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こんにちは。石井です。たいへん遅くなりましたがアーティストの制作活動レポートを更新します。イェン・ノーが滞在中にリサーチしている「マヴォ/MAVO」について、またその原型とも言える、第一次世界大戦のさなか、スイスはチューリッヒでおこった「ダダ(イズム)」についてある日、ひとつの情報をSNSから入手しました。
ダダって?マヴォって何?という方もいるでしょう。最初はわたしもそうでした。恥ずかしい事に、遅ればせながらイェンというアーティストを介して知る事になります。
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彼女が調査テーマにしている、「ダダ(イズム)」、そこから派生し1920年代の日本におこったアヴァンギャルド「マヴォ(MAVO:前衛芸術集団)」の芸術運動を知ったきっかけは、1人の朝鮮人の存在から始まります。それは詩人/小説家の李 箱(イ・サン)。彼が残したものを手がかりに、彼女が今回日本で出会い、より「日本のアヴァンギャルド(前衛芸術)」について深く知るためにインタビューを行う行為は、MAVO(1923年-1925年)が起こった当時の東京をこの目で観て確かめ、感じたくてようやく1920年代後半〜30年代頃に朝鮮から日本へやってきた李 箱(イ・サン)の境遇にも似ており、タイムスリップして追体験をしているようにも見えます。
(詳しくは、朝重さんによる白川昌生さんを訪問したときのブログ、藤本さんによる五十殿氏を訪問したときのブログを参照
イ・サンは1つの芸術運動が終わりかけた後の1936年、降り立った東京の地のその印象をのちに「東京」という随筆に残しています。それが遺稿となったイ・サンの東京への憧れと幻滅。....というものを知ったイェンには、日本の現代のアートシーンがどう見えているのでしょうか。

それから90年以上経った現代。
イェンが来日する前の2016年日本の初夏、東京ではダダイズム誕生100周年を祝って様々なところでイベントが行われていました。(後日談になりますがイェンの日本滞在も終わりに近づいてきた頃、彼女自身がパフォーマンスをすることになったASAKUSAでも、初春に既にダダ関連の展覧会「1923」が開催されていました。)1923年といえば東京大震災が起きた年。第一次世界大戦中のスイス、東日本大震災があった2011年の日本もそうですが、自然災害や戦争に何かしらの影響を受けて「表現者」はその現状を目にして、または体感して、なにか表現し伝えることに存在する/発信する/動き出すように見えます。

余談ですが、中年世代ではウルトラマンに出てくる敵の宇宙怪獣シリーズの「ダダ:別名/三面怪獣」は聞いた事があるかもしれません。その「ダダ」という名前はダダイズムが由来なのだそうです(脚本家の山田正弘氏によって命名)。ウルトラマン怪獣キャラクターの生みの親、成田亨のつくり出したキャラクターでもありました。
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スタッフも前もって「マヴォは何だ、ダダは何だ」とサーチしているうちに、ほどなく、たまたま見かけた「ダダコンペ」という出来事をイェンに知らせる事になります。

「そういえば東京ではこんなことがあったらしいよ。」

東京都内がダダ100周年を祝う展覧会やパフォーマンス、イベントでにぎわう中、関連ワードに出てきたツイッター上の「ダダコンペ」(正しくは「ダダイズム誕生100周年・アートコンペティション」)。
8月26日にそれらのコンペが終わったことは、日本の前衛芸術マヴォやその源となるダダの動きを調査し始めたイェンにとっては、寝耳に水のできごとでした。
奇しくもイェンを含め、アーティストが来日したのも8月25日。実に、既に過ぎていた事象でした。

彼女は着々と、次のオープンスタジオに向けて計画している「マヴォについて話さない?日本のダダ・ムーブメントのための、日本(現代)美術の位相の仮設プラットフォーム」でのオープンディスカッションで、日本アート界に見過ごされ、制度化されてこなかった1920 年代半ばに活躍した前衛美術グループ、マヴォの思想を再考するため、そして90余年経った今、日本では取り残されたマヴォについて現代において知識を共有すべく、有識者にアポをとる日々が続いていました。

そんな中で、イェンはスイス大使館主催のダダイズム100周年で開催されたSNSを活用したダダ・アートコンペについて調べ始めます。コンペに応募される作品はネット上に投稿され、今の時代だからこそ可能となった審査方法で一般からの「イイネ」の数で優勝者が決まる、というもの。コンペをめぐり、様々な人たちの葛藤や思惑が巡る興味深い流れが、これも時代を反映したネット上で繰り広げられていました。ツイッター上ではそのまとめもあり、少し前に過ぎた出来事を知るのに時間はかかりませんでした。
そして大賞を受賞した動画作品をみたイェンは、映像作品の中にいる登場人物と、それを作ったアーティストに興味をもち、面会したい、ということに。ちょうどその頃、一連のコンペで大賞を獲得する経緯がドキュメントとして出版された書籍情報を手がかりに、「メインストリーム」というところにアポをとりました。

実は滞在アーティストがリサーチのためにアポを取って会いたい、話を聞きたい、という要望には、いろんな「日本人」がいます。これまでにも社会人類学者や、K-1格闘家として後に世界的に知られる事になるパフォーマー、山伏になろうとした人や、実際に月山(がっさん)にいる山伏、暴走族/旧車会や改造車を作り、走っているちょっとヤンチャな人、刺青を入れるプロの彫り師、年間300日は日本にいないという世界の3本指に入る航空写真家、などなど...。私たちコーディネーターも滅多に会えないような日本人に会う機会がありました。今回は...いや...まさかね...となんとなく察しがつきながらも、このアーティスト?政治活動家?と面白い展開になってきました。

同時進行でオープンスタジオを進めながら都内のとある場所で、ついにご本人に会う事になりました。(実はこの面会、アーティストより私たちがかなり緊張していました。)
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受賞されたのは織田曜一郎さん。という名前までわかっていて初対面の2人。ご挨拶するととても気さくなジャーナリストの方でした。早速作品について、またその作品をコンペに出すことになった経緯を聞きました。また一方で、彼女がなぜ「マヴォ」についてリサーチしているのか、韓国と日本の、西洋から渡って来た芸術(運動)の歴史の伝わり方も踏まえて経緯も説明しました。
織田さんは、編集者/ジャーナリストであってアーティスト、ではない。アートのことはわからない。と言います。しかし、アーティストである/ないこと以前に、「言語」「文字」や「声」を使ってものを表現することや他者に伝えるという共通点をもつ2人が共有することは、現代のダダ・コンペやマヴォやダダ、政治的思想や政治活動というものの「表現の伝わり方・伝え方」を通じて、互いを理解しあう上でも時間はそうかかることはなく、相通ずるものがあったようでした。
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織田さんの映像作品の中でモチーフとなる(アクションをおこしている)人物についての話にもなりました。それは後日、彼女がオープンディスカッションを実施するにあたり、パネリストとして誰に参加してもらうかの指標とするためにも、把握する必要のあった人物像のひとりだったようです。
ダダ・アートコンペの出品動画作品には九州ファシスト党(我々団)の外山恒一さんが偽の選挙運動をしている様子が流れています。良いファシストだそうで、ご存知の方はお名前を聞いただけでYoutubeなどでご覧になったこともあるかもしれません。織田さんが制作した「外山恒一の「ニセ選挙運動」〜現代美術パフォーマンスとしての記録〜は結果、大賞になるわけですが、織田さんを介してイェンは外山さんの思想・活動について知り始めます。
マヴォが全盛期だった時代の社会背景から見えてくる思想や政治的事象の推移、表現者の出来事をリサーチしていたイェンは、(織田さんがしでかしていることもアーティスティックであると同時に、画中での発言・表現・行っていること自体がパフォーマティブだという点で)「外山さん自身もアーティストですね」と笑みがこぼれました。
ここで外山さんと接触することを試みます。織田さんに繋いでもらい、交渉することになりました。
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イェンの想定している「知を共有する」人物像にアーティスト、アーキビスト、キュレーター、思想家や政治運動家、などの候補がどんどんあがってきました。アーティストの視点から、芸術家の動き(芸術運動)を知る事によって、時代背景や当時の思想が見えてくる。それを現代の表現者はどのように価値づけ、または意識しているのでしょうか。イェンがプレゼンツのパネルディスカッション「マヴォについて話さない?」が、どのようなディスカッションになるか、楽しみです。
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リサーチにご協力頂いた織田さん、ありがとうございました!

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(最末尾の写真:加藤甫)













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# by arcus4moriya | 2016-11-16 09:03 | AIR | Comments(0)
11/12 キッズツアー@OPEN STUDIOS
皆さん、こんにちは。藤本です!
今回はオープンスタジオ期間中の土曜日に2回開催したキッズツアー@OPEN STUDIOS 第1回目の様子をご紹介します。
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対象は小・中学生です。この回は小学生が多かったです。それに加えて特別参加として、小学生以下の皆さんの参加と保護者さんの参加もあり、ツアーはにぎやかに始まりました。
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アーティストの自己紹介が終わり、
ガン・シオン・キン[マレーシア]のスタジオから見学です。
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ガンはyarimoriyaというマイクロ・ビデオ・エッセイに取り組みました。
子どもたちには最初にワークシートを渡しますが、まずは制作の説明より先にスタジオの中をじっくりみてもらいます。
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ガンと一緒にインスタグラム上に公開しているyarimoriyaをタブレットを操作しながらみました。すべて1分以下の短い映像で、時には子どもたちが知っている風景や人が登場します。なぜなら、ガンが注目したのは、周辺エリアに住む一般の人々の仕事の様子、暮らし、楽しみなどだからです。
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制作の過程で話した、特別な選ばれし人を撮影したいというわけではなく、すべての人の人生の重みがイコールであることを伝えたいというガンの言葉が印象に残っています。
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映像以外にも、撮影のためのあらゆる道具の展示や、ガンの制作に対する姿勢がみてとれる文章などを自由に見学し、
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ワークシートの項目について時々考えて、自分の考えを書いてみます。
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最後に質問コーナー。皆の前だと恥ずかしくてなかなか質問出来ない子どもたち。
ツアー後に何人かが再びガンのスタジオに遊びに来て、通訳無しでガンと交流していました(驚)。
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次はエルネスト・バウティスタ[エルサルバドル]のスタジオへ移動です。
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小さい子どもたちは、暗い部屋に入るのがどうも怖いようで、みんなで揃ってゆっくり入りました。
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こちらでは、エルネストが取り組んいる「無限の記憶」という、記憶、夢、死と超越についての人々の話をもとに制作したドキュメンタリーフィルムプロジェクトについてと、エルサルバドルという国の状況について最小限の説明をし、時間をかけて映像をみました。子どもたちには少し難しい内容かもしれませんが、それでも挑戦です。
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以前に読んだ本の中で、子どもたちが大人との会話において、もしくは大人の話を聞く場面において、知らない言葉がたくさん出てきた場合に、それでもその言葉を前後の話の流れとあわせて理解しようとする力を持っている。というようなことが書いてありました。
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私たち大人の理解の仕方とは違う仕方で、彼らなりの物事を理解する術を持っている、ということについて書かれていました。
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それに関して私はもっと知識を蓄える必要がありますが、自分の体験に基づいて言えば、そういったことを実感したことは何度もあります。
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人生の深淵に触れるほど暗い内容も含めて、エルネストの考えていることと、子どもたちが経験したことのなさそうな感情だけれども、子どもたちの想像力とがどのように交差できたかは、正直きちんと読み取れませんでした。
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中には、ただただ「こわい」とだけ感じて終わった子もいるかもしれません。課題が残りました。
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そして、最後のスタジオです。イェン・ノー[韓国出身、オーストリア在住]は参加者と「Librarying」中です。
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イェンの取り組んでいる
“CAN WE TALK ABOUT MAVO?” マヴォについて話さない?
日本のダダ・ムーブメントのための、日本(現代)美術の位相の仮設プラットフォーム
は、大人にも説明するのが難しいプロジェクトです。非常によく考察され、丁寧に組み立てられたプロジェクトだけに、その複雑さをなかなか分解して伝えられないのです。史実に基づくだけではなく、イェンの頭の中であらゆる年代のあらゆる人物と出来事が独自の結合をみせるように、プロジェクトもゆっくり出来上がっていきました。そのなかのいくつかだけをピックアップすることはあまり意味をもちません。
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ただ、まず子どもたちにはスタジオに入る前に「ここがどんな場所か、何をするための場所か考えながらみてみてね。」ということだけを伝えて、スタジオを自由に見学してもらいました。
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スタジオ内にあるものをとくかく見つけた順に発表してもらい、一番たくさんあるものが「本」であるということから、イェンの「Librarying」という図書館のあり方を拡張させる取り組みについて話を繋げることができました。子どもたちの知っている図書室や図書館との違いについて発表してもらったときも盛り上がりをみせました。
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実は、本よりもペンの方がたくさんあるかもしれないという疑惑が浮上しましたが、これも物事をフラットに捉えることができる子どもならではの指摘だと感じました。
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英語のテキスト。
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子どもたちが聞いたことないであろう「MAVO」という集団の話。
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イェンの活動を機に守谷周辺の子どもたちがMAVOを知るというのは、不思議な現象ですね。私にも見たことも聞いたこともないものに出会うことがときどきありますが、その時にここにいる皆のように想像力を膨らませることが果たしてできているだろうか…と思いました。(すぐに検索してしまいますから…。)
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1時間の予定が1時間半になってしまったキッズツアーでした。
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皆様どうもありがとうございました。最後は少し疲れた様子の子どもたちが、親御さんに甘える様子もちらほら。
今日のことを大きくなって思い出してくれるといいな、と願うアーカススタジオスタッフなのでした。
 

撮影:加藤甫                                                                                                                                                                                                                                                                                                
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# by arcus4moriya | 2016-11-12 14:00 | AIR | Comments(0)
11/11-13 イェン ‘Librarying’
皆さん、こんにちは。藤本です。今回はイェンが取り組んだプロジェクト、
“CAN WE TALK ABOUT MAVO?” マヴォについて話さない?
日本のダダ・ムーブメントのための、日本(現代)美術の位相の仮設プラットフォーム

の「Librarying(ライブラリング)」についてご紹介します。
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ライブラリングは、オープンスタジオ期間中の6日間、11/11(金)・12(土)・13(日)・18(金)・19(土)・20(日)に行われました。1日に2回(11:00-14:00 / 15:00-18:00)。1回の参加人数は4名以下。という条件のもとで…
イェンのスタジオ内にて、参加者はそこに集められた書籍を読み、書き、リラックスし、テキスト・コラージュ、資料作成、グループ・ディスカッションを通して「ライブラリ」を創ります。これはワークショップでも制作のサポートでもありません。これといった指示はなく、その場や状況に応じて、役割が決まります。私が日本語をあまり話せないということ以外、制限はなく、希望があれば何度でも参加することが可能です。
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参加の条件は、イェンが作成した特設サイトの、オープン・プロポーザルを事前に読み、彼女の活動に賛同、もしくは何らかの興味を持ち、申込をすることです。


事前準備の様子。
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床に二重にビニールを敷き、壁にもビニールを張り巡らせています。
一体どういう場所になっていくのでしょうか?
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初回の参加者は2人です。前情報の通りイェンからの指示は非常に少なく、このスタジオで出来ることと、疲れたら自由に休憩がとれるということ、道具の説明などがあるだけでした。参加者がオープン・プロポーザルを読んでいればどういった振る舞いでもよい、ということかもしれません。
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参加者の方が、書籍を持ってきてくれました。(CDも!)
実は、これもひとつのプロジェクトへの参加の仕方です。
特設サイトの、「How to participate」というページにはこう記されています。
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オープン・プロポーザルの内容に則する本(複数可)で、面白く他者に共有したいと思うものがあれば郵便にて送付ください。送付頂いた本は2016年11月11日から27日までの2週間、「ライブラリ」にて読まれ、読み上げられ、コピーされるなどの方法で使われます。その後11月末に返送いたします。対象言語に制限はありません。
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こちらは、テキスト・コラージュをしたい人のためのプリンター、用紙などです。
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当初イェンは、自身をを含め参加者同士は個人で活動し、あまりコミュニケーションをとることはない、と想定していたようです。「鑑賞者から見た際にそれら個人の活動がパフォーマンスのようにもみえたり、でも同時にパフォーマンスとは捉えづらい部分があるようにしたい。」と言っていました。
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                                      撮影:加藤甫
しかし、それぞれの参加者同士の関係や時間の積み重ねによってそういった想定は柔軟に変更を加えられていき、時にはテキストの翻訳などを通して共同作業もみられました。
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                                      撮影:加藤甫
期間中、個人から送ってもらった本、持って来てもらった本も徐々に増えていく予定です。
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                                      撮影:加藤甫                                   
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                                      撮影:加藤甫
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                                      撮影:加藤甫                                      
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参加者の残していったものは、キャプションがないため、誰のものかわかりません。もちろんイェンの残したものも同じです。イェンのスタジオ内にあった情報や、オープン・プロポーザルキーワードから直接的・間接的に影響を受け作られたものだということが共通点です。
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ライブラリングという行為を通して、他者によって集められた限定的な知識を得ることへの疑問、そして得た知識を何らかのかたちでアウトプットすること、それをこれまでになかった方法で共有することが可能か、既存の図書館という機能の拡張について考察しているのでしょうか。
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さまざまな疑問と可能性を残して今週3日間のライブラリングは終わり、来週へと続きます!                                                                                                                                                                                                                             
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# by arcus4moriya | 2016-11-11 11:00 | AIR | Comments(0)
11/9 エルネストのインタビュー
エルネストは日本人がもつ死生観を知るために、プロジェクトを進めていますが、資料やニュースなどによって得られる情報だけでなく、守谷や調査の過程で直接出会った方々に、インタビューを行い、”生き甲斐”や”死”や”記憶”や”夢”などについて聞くことを通して、より身近で直接的な言葉を集めようとしています。

インタビューを行いたいとエルネストが挙げていた候補のなかでも、是非話を聞きたいと思っていたのは、8月末に訪問した神社とお寺に務める宮司と副住職でした。

訪問した際に、仏教と神道について強い興味を抱き、日本人がもつ宗教観や、人と自然との付き合いかた、自然への信仰や畏れがどのように伝えられて来たのか、死と生に直接関わっている副住職と宮司からのお話は不可欠だったようです。

インタビューには、下村宮司も下村副住職も快く引き受けてくださり、挨拶をすませた後、エルネストのスタジオへ移動して、お一人づつお話をお聞きしていきます。

まずは、浄土宗雲天寺の副住職、下村順一さんにお話をお聞きします。
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浄土宗における仏教の教えからまずはお聞きし、浄土宗仏教における死や生、または死後の世界についてお話をお聞きします。また、僧侶としての人の苦しみをわかちあい、助け合うというお仕事についてもお話頂きます。
話が進むにつれて、副住職の夢のお話や生き甲斐など、個人的なお話もお伺いしていきました。
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副住職のお話のなかで、エルネストにとって、とても印象的だったのは、「生き甲斐とは、楽しいことや嬉しいことのみならず、苦しいことや悲しいことも人の生き甲斐の糧となる」ということでした。
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次に、八坂神社の宮司、下村良弘さんにお話を伺いました。
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宮司には、まず神道や神社の役割についてお教え頂きました。神道とは日本人の節目節目を大切する生き方を表したものであり、また神社とは地域の和をつくり、日本人が集団として生きるために集まっていた場所であるとのことです。昔から、日本人は自然を敬い、畏怖し、自然と共に生きるために、神社を建て自然を神として、奉るために節目毎に”まつり”を行ってきたとのことです。
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宮司が死についてお話してくださった中に、エルネストが特に印象つよかったのは、「人は二度死ぬと言われている。最初は心臓がとまったとき。二回目は忘れられてしまったときだ。」という言葉でした。
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副住職も宮司もどちらもですが、祖先・先祖を敬い、大切にすること感謝することと共に教えを伝え、今を生きることが大事でる。とエルネストに伝えてくれました。

今日のインタビューで少し、日本人の死生観の一端がかいま見えたようなエルネストでした。
両下村さま、お二人ともどうもありがとうございました。















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# by arcus4moriya | 2016-11-09 12:00 | AIR | Comments(0)
11/6 エルネストのインタビュー / Ernesto's interview
皆さん、どうもこんにちは。藤本です。
招聘アーティストのエルネスト・バウティスタ[エルサルバドル]は、現在「Infinite Memory(無限の記憶)」というプロジェクトに取り組んでいます。「無限の記憶」は、記憶、夢、死と超越についての人々の話をもとに制作したドキュメンタリーフィルムプロジェクトになる予定です。さまざまな立場の人々へのインタビューを行った様子を紹介します。
インタビューはセットアップされたエルネストのスタジオで行われます。
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                                  Photo: Camilo Henriquez

頭の中でかなり準備をして、というか紆余曲折を経てインタビューに臨んでおります。数学を学んでいたエルネストはよく自分の思考を図式にします。黒板には数式などもみてとれます。
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実際の撮影は、エルネストがエルサルバドルから招いたカミーロ・エンリケが担当します。実力のある若者です。
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ライトを調整して撮影準備している様子。(よく見るとガン[マレーシア]が手伝っていますね!)
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武蔵野美術大学の学生の川鍋さん。この日までにオンラインなどでもエルネストとたくさんやりとりをしていたそうです。その中で、川鍋さんが幼少時代から繰り返しみている夢の話にエルネストは着目しており、
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                                  Photo: Camilo Henriquez

まずはその撮影から始まりました。、川鍋さんがその夢の内容を事前に紙に書いてきてくれ、それを読み上げるヴァージョンと読まずに話してもらうヴァージョンの2テイクを撮影しました。それに加えて過去の会話の中からいくつかのトピックについてエルネストから質問し、それに川鍋さんが答えていく、という風にインタビューは進んでいきます。私は後で知ったのですが、トピックのひとつでもある「生きがい」という日本語をエルネストに教えてくれたのは、川鍋さんだったそうです。
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                                  Photo: Camilo Henriquez
アーカスのサポーターさんでもある大泉さん。
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英語でも答えてくださいました。
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榎さん。最初は緊張と照れで何度もやり直したりもしながら、お母様が出てきた夢や、お母様・ご家族との関係、
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進学や就職を含む自分のこれまでの人生、これからの目標、
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死について、生きがいについて、それらを時間をかけて丁寧に話してくれました。なかには、事前にエルネストと話していなかったトピックもあったようです。
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その他にも、たくさんの方がインタビューに答えてくださいました。共通の質問もあれば、その方にだけの質問もありました。これらがオープンスタジオで、さらにはその後最終形としてどのようなものになるか楽しみです。
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# by arcus4moriya | 2016-11-06 14:00 | AIR | Comments(0)
11/4 服部さんとのミーティング その3 オープンスタジオ前
11月にはいり、オープンスタジオの開催を来週に控え、アーティストたちもそれぞれのプロジェクトに忙しい時期になりました。11日から始まるオープンスタジオにむけて、今日は服部さんとのオープンスタジオ前最後のミーティングです。

まずはMAVOのリサーチを続けながら、今回、多くの他者に参加してもらうプログラムを構築しようとしているイェンのスタジオから。今まで、ひとりで行ってきたスピーチパフォーマンスとは異なるために、イェンも新しい挑戦にむけて四苦八苦しています。今日も朝からバタバタと制作に、プランづくりに、午後からは買い出しにと、とても忙しいイェンですが、一度落ち着いて、皆とプランを共有すること、人と話すことで具体的な次のステップが見えてきたようです。
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ガンのスタジオでは、この後のスタジオ設営についていろいろと相談が進みました。オープンスタジオ期間中に、これまで取り組んできたマイクロビデオエッセイのシリーズ”yarimoriya”と、彼がどのように撮影してきたのか、またどのような道具を使ってきたのか。
あわせて、スタジオ内で、また編集作業を進めていくとのこと。
それともうひとつ、ガンはこの滞在期間中に、自分自身をまた自分の過去の活動を知ってもらうために、多くの訪問者のかたに向けてプレゼンテーションを行ってきました。そのプレゼンテーションをオープンスタジオ期間中に行うために、どうすればスタジオで訪問してくれた皆さんにリラックスしてもらえるかどうか、空間づくりの打合せを進んでいきました。
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エルネストの部屋でも、オープンスタジオにむけての最終調整が行われていました。これまで彼が撮影し集めてきたインタビュー集や、また黒板に描かれた、または壁に貼られているスケッチやマインドマップ、そして、カメラマン、カミーロの協力を得て、撮影していきた深い森にて体験してきたことの映像。それらをどのように配置し、どのように観せることができるか、服部さんとじっくり打合せしていきます。
映像を扱う場合、部屋の暗さや音の問題など、細かな調整が必要となり、それらひとつひとつをクリアしていくための相談が続きました。
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さて、オープンスタジオ前にミーティングを終え、あと約1週間となりましたが、どのようなオープンスタジオになるのか私たちも楽しみです。



















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# by arcus4moriya | 2016-11-04 14:44 | AIR | Comments(0)
11/1 イェンのリサーチ_五十殿利治氏 / Yen's reserch_Mr. Toshiharu Omuka
皆さん、こんにちは。藤本です。現在イェン・ノーは自身のプロジェクトのために、MAVOの活動を中心に日本の1920-30年代のアヴァンギャルドとその周辺領域のリサーチをしています。
今回取材させていただいたのは、ロシア・アヴァンギャルド、大正期新興美術運動を専門とする美術史学者研究をされている五十殿利治氏(筑波大学人間総合科学研究科教授)です。
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MAVOといったら五十殿教授、今年の春にASAKUSAで開催された『1923』という展示にご協力なさっていたことも記憶に新しいです。
大変ご多忙な時期にもかかわらず一若手アーティストの取材に快く応じてくださいました。
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たくさんお話いただいた内容をすべて記述するのは難しいので、トピックを並べさせていただきます。
※写真はランダムに掲載しています。
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村山知義、Futurism 未来派、1912年、イ・サン(李箱)、第一次世界大戦、関東大震災直前 1923年、関東大震災の影響(震災後政府の圧力が強まる)、舞台装飾、柳瀬正夢、大杉栄、傾向映画(当時50銭で観られた。映画は27, 28年頃非常にポピュラーな娯楽だった)、詩人や批評家の方が早くダダイズムを日本に持ち込む、
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30年代中盤にアヴァンギャルドは終焉をむかえる、イ・サンは暗い時期に来日、でも若者はエネルギッシュだった、
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20年代と30年代の大きな違い
(20年代:mavo/ラディカル/パフォーマンス/屋外/アーティスティック/マガジン/芸術の専門教育をそれほど受けていない
30年代:アヴァギャルドだけれど/タブローの展示/屋内/芸術の専門教育を受けている/武蔵美/多摩美/institutionalized 制度化/政治的な圧力有)、
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近代化、バラック装飾社、今和次郎、「しらべもの[考現学]」展、modernology モダノロジー、吉田謙吉、前衛芸術家団体「アクション」、東京再建に協力しなければいけない雰囲気、社会に貢献しなければいけない雰囲気、
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辻潤、高橋新吉、ヴェルクブント、FiFo(1929,シュトゥットガルト→東京、大阪)、30年代の写真家・写真家集団、ネオダダ、「Tokyo1955-70: A New Avant-Garde」@MoMA の偏り、
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30年代初頭の調査における空白、プロレタリアの画家たちへの無関心、30年代後半に出現した松本竣介、靉光などのスターたち、30年代中期の抽象画家
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40年代の村山のポートレートの展示(銀座)からみてとれる大きな変化、規制のもとで出来る展示に限りがある、ダダイズム誕生100年を批評的に捉える、等
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このインタビューが彼女のプロジェクトにどのように影響を与えるのか、とても楽しみです。
そして、私もアーティストを通して、貴重なお話をうかがう機会を得ることができ、光栄でした…!                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                         
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# by arcus4moriya | 2016-11-01 09:00 | AIR | Comments(0)
10/28 クラウドファンディングのリターンが届く!
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ポストカードがついに到着!
7月7日から約2ヶ月間、皆様から募らせて頂いたクラウドファンディングによるご支援へのお返し、歴代のアーティストが制作した(当時は過程の、しかし後になって作品となった)記録写真による貴重なポストカードが完成しました。
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これまでに守谷で滞在制作していた作家94名の記録写真は膨大です。その中でも厳選した15パターンのポストカードからご支援いただいた皆様にお届けします。
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そしてサポーターの皆様にご協力いただき、お送りしました。いつもありがとうございます!


クラウドファンディングREADYFORでの新着情報も合わせてご覧下さい。














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# by arcus4moriya | 2016-10-28 18:44 | AIR | Comments(0)
10/27 オープンスタジオ(OS)の広報準備やラジオ出演
こんにちは、石井です。引き続き振り返りのブログとなりますが、こちらも活動記録です。
今日は朝からスタッフが数える作業。何をしているのかと言うと、封筒の数をひたすらカウント。いよいよ来月始まるオープンスタジオのお知らせと、クラウドファンディングのリターンを一斉に全国に送るからです。
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この後、各アーティストのリサーチをアテンドし(同日のほかのブログを参照)
午後は、アーティストがそろったところで「ラヂオつくば」さんの取材です。
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始めはちょっと緊張気味でしたが、裕美子さんの通訳を交えながら3人ともなんとかラヂオ収録を終えられました。
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終わった途端、和やかなサロン。
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パーソナリティーの福田さんとアーティストたち。アーカス特集のラジオ番組の様子は「Yesからはじめよう!グローカルな夜 Vol.43(10月30日放送分)」から聞くことができます。
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特集の後半はvol.44(11月6日放送分)でアーカススタッフによるトークをお聞きいただけます。
この日は各アーティストも終日取材や作業で長い一日でしたが、それはまた別のブログで。
収録後のサロンでは、ふたたびスタッフによる広報準備が続きます......
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# by arcus4moriya | 2016-10-27 16:53 | AIR | Comments(0)
10/27 ガンの撮影 そばの収穫
秋晴れのいい天気の日が続いています。守谷近郊はちょうど蕎麦の実の収穫時期で、至るところの畑で日に日に、収穫が進んでいます。
そんな中、今日は、守谷市農業委員会会長の海老原様のご厚意と市役所のみなさんに助けて頂き、ガンと蕎麦の収穫の撮影を行いました。

畑にはいるからと、事前に長靴を借り、いつもの一脚にもビニールのカバーをかけて撮影準備万端のガンさん。
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畑について、まず海老原会長に今回の撮影について、お願いと許可を改めて頂き、収穫の作業について説明を受けます。

まずは、いつものように一眼レフのカメラをもって、収穫の様子を農耕機の後について撮影していくガンさん。
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だんだん撮影にも力がはいっていき、ついには、農耕機にのせて頂き、撮影をし始めました。この時は、一眼レフではなく、機動力を重視したGoProをつかって撮影しています。
(※今回のみ特別に許可を頂いて農耕機にのって、撮影しています。)

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いつものように真剣なまなざしで、農耕機のうえから、蕎麦の収穫の細部を撮影していくガンさん。
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農耕機で収穫した蕎麦の実を別のトラックに移しかえて、今日の収穫作業も終わりです。
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短い時間でしたが、農耕機を追いかけたり、上に乗ったり、近づいたり離れたりといろいろ撮影できたガンさんでした。この撮影した映像がどのように編集されてまとめまれるのかは、ガンさんのインスタグラムアカウント”yarimoriya”で
ご確認ください。
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# by arcus4moriya | 2016-10-27 14:18 | AIR | Comments(0)


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