梅雨のアーカススタジオ

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6月に入りましたね。
アーカススタジオでは、この夏にはじまる次期AIRプログラムの公募審査作業が着々と進んでいます。

特筆すべきは、今年度の応募者の数です。

御陰様で、2003年度に公募制を導入してからちょうど12年目の今年、世界からアーカススタジオでのレジデンスプログラムに参加したいと応募してきた応募者数がついに!

640名
という数に達しました。

推移を見ますと、

2003年度:125名(37カ国)のうち5名 *クリックすると当時の招聘アーティストが閲覧できます。
2004年度:180名(45カ国)のうち5名
2005年度:246名(48カ国)のうち5名
2006年度:281名(51カ国)のうち5名
2007年度:304名(60カ国)のうち5名
2008年度:350名(63カ国)のうち4名
2009年度:401名(57カ国)のうち3名
2010年度:426名(70カ国)のうち3名
2011年度:174名(55カ国)...無論、東日本大震災の影響を多大にうけたことは言うまでもありません。作家は3名招聘しました。
2012年度:337名(63カ国)のうち3名
2013年度:344名(47カ国)のうち3名

2014年度:640名(78カ国)の中から、3名招聘の予定です。


20年前、1990年代初頭の日本ではまだわずかな所でしか行われていなかったアーティスト・イン・レジデンス。
(1994年頃ですとまだFAXでやりとりをし、まだ何でもそろっているレオパレスのようなアパートもなく、携帯電話もない、オンライン応募もない時代です!!)


じわじわと日本でのアーティスト・イン・レジデンスが世界でも認識されるようになり、国内外でのデータベースができ、インターネットの普及により海外からのアクセスがしやすくなったのが読めてきます。

そして、アーカススタジオでも被災時は公募の真っ最中でもあり、その影響は如実にあらわれていることがわかります。
震災後の数年で、海外での日本への関心、日本でリサーチできることの可能性の多さ(ジャンルの増加)、国内で増え続ける多様なアートプロジェクト、そして地域活性化を謳った町おこしのために過疎化地域で活用されるようになったレジデンス事業の増加があちこちで見られるようになりました。そして10年前よりも遥かに手軽に、誰もがSNSなどを通じて情報を得られるようになり、また海外へも届くようになったことが、今回の数に出たのではないか、と推測しています。...とはいえ、まだ明らかな原因はわかりません。

いままでにアクセスのなかった国からの応募は、例えば前年度の招聘アーティストによる活動成果、そして口コミ、アーティストによる(活動後の)フィードバックに影響されて、参加作家の国のまた近隣の国からの応募として増える傾向があります。また、歴代の招聘アーティストたちがそれぞれにキャリアを積み、アーティストとして国際的に活躍する一方で、教育者の立場として活動している場合も見受けられます。その場合、教え子に対してや、その地域のアートコミュニティで、自分が体験したアーティスト・イン・レジデンスというものを自国で実践して拠点を立ち上げ、日本の経験を生かしてくれているOBアーティストもいます。
アーカスを卒業したアーティストたちから聞いたという応募者の数も、年々増えている傾向です。

この影響力、波及率は“もう”20年経ったアーカスプロジェクトでさえも、“まだ”明らかな「実績」や「成果」と呼べるものかどうか、あらゆる視点から調査・分析しデータ化する必要があると考えています。
そして、バブルの時代から比較してみると近年アーカスプロジェクトでは公募で年に3名のレジデンスの機会を与える現状維持・期間の規模としては約3ヶ月にまで縮小されつつある実態があります。時代の流れではありますが、その分、活動の蓄積・記録として残された資料実績をもっと外部に広め共有できるように整えたいとも考えています。

国内でAIR事業を始めたい、と見学を希望される自治体やアーティストやプロジェクト運営に興味のある方々を、アーカススタジオでは大歓迎しています!
これまでにも全国津々浦々から視察に来てくださる方々がいます。アーティスト・イン・レジデンスを一つの文化芸術活動の事例として、アーカスプロジェクトが培ってきた20年分の活動のひとかけらでも実際に体験していただき、活用していただき、カスタマイズして交流拠点をつなげていけたらこれほど有意義なことはないでしょう。



最後に、最近のもりや学びの里を。
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一昨年、グラウンド上の土をはいで除染をしたため、芝生がなくなっていたのですが先週から整地されました。
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まるでインスタレーションのように...見えなくもない、芝生の束。
スタジオ事務所からは田の字にも見えます。
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アーティストが来日する頃には、青々とした芝生が広がっている場所になっていることでしょう。
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by arcus4moriya | 2014-06-11 20:45 | AIR | Comments(0)
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